フィクションのようにその6 (By 南風)


いま何時だろうか、暗い空間を見まわすが時計は見えない。

だいぶ前から薄ら寒くて睡眠が浅くなっていた。

そうか、泊まってしまったんだ。深酒をした勢いで、意識的に無意識になって泊まってしまったのだ。

不景気のせいもあるのかな、泊り客が少ない。

ここに来ても胸躍る人に逢ったためしはない。そんな期待も実際殆どないのだが、飲んだ勢いで来てしまうことがたまにあった。

すぐ隣で息も荒く弄りあう二人、枕元にちらかるティッシュ、精液の臭い。

オレはこの歪んだ空間にいると妙に気持ちが落ち着くのだ。こんなところでもし、心筋梗塞なんかで死んでしまったら、、、、。

隣に誰か横たわった気配がする。

また変な奴が隣に来たのかな?こっちを向いて寝ているのは感じる。さっきから口臭がするのだ。

でも相手から手を出してくる様子はない。薄く目を開けてみた。相手の腹部が目の前にあった。

かなり太い人のようだ。相手の寝巻きの間からそっと手を差し込み、腹部から胸を弄る。やはりかなりのデブだ。

待っていたかのように相手はゴロンと横になった。横になっても胸、腹の膨らみは充分。

帯を解き、全身をはだける。

若い人の弾力ある太り方と違い、ギュっと掴んだら取れてしまうのではないかと思われる柔らかさ。

股間もまったく反応せず、腹と変わらずグニャとしていた。

体を触られていることに満足しているらしく、グニャちんを揉みしだいてあげた。

どんな顔?とても興味があったのだが、薄暗がりで見えたその顔は俺の好みとはまったく違う。体系とは違い長四角の顔だった。目の下に大きな弛みがあり、70歳は過ぎてると思われる。

晩年のオーソンウエルズが浮かんだ。

体系もどちらかといえば外人ぽい太り方だ。167センチで97キロとのこと。年齢は言わなかった。

このオヤジ、段々愉快なオヤジになっていった。

「バイアグラは一錠1500円だったけど、二錠飲んでも反応なし。あの医者、全然触診もしないで15000円もとりやがった。」

「あんたは手足が太くて短くて、土方かなんかやってんのかい?」

「眉毛が短いねえ、剃ってんの?」

「村田英雄は土下座して古賀昌男に頼んだんだって、それだけは出来ない、勘弁してくれって。大川栄作と北島三郎は受けちゃったんだな。」

「羽田孜はイスラエル人なんだよ。ムカシあいつの先祖が200人日本に来たんだ。」

「それにしてもあんた足が太くて短いねえ。」

あんまり言うから立って比べてみた。

「同じ位置にチンコがあるから、オヤジさんも短いんだよ。」

「俺は船村とおる知ってるから紹介するよ。」

「それじゃあ、弦哲也のほうがいいね。」

「そうだな、あいつのほうがハンサムだもんな。」

「じゃあ、オヤジさん帰るよ。」

「そうかい、俺は一人でつまんないからしょっちゅうここに来てる、またお出でよ。」

(Posted by Ichi : 南風さんの了解を得て熟年男性専科2に掲載されたものを転載致しました。)

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