(上野新平シリーズ)第3話:片思いの上司(By源次郎)


 空港の送迎デッキに向かう同僚たちと遅れて立ち上がり喫煙室を出て、一階の待合ロビー側に降りてきた。

人の流れに逆らって一直線に斜め横断して出口に向かった。

定年退職した工務部長が、娘夫婦が住むサンフランシスコに引っ越して行くのを同僚たちと見送りに来ていた上野新平(43)だが、飛び立つ飛行機は一人で見送りたかったのだ。

きっと涙がでる。それを同僚たちに見せたくなかった。

駐車場にとめた愛車のワゴンに乗り込みタバコに火をつけた。

大池工務部長は、入社した時から、なにかと世話になってきた。

入社一年目で由紀子と結婚する時も仲人してもらっていた。

「誤解するな、二人が結婚するのを反対と言ってるんじゃ無いんだ。もう少し社会人としての基盤というか、そうした経験を二人でやってもらいたいのだ。」

「解かります、それを二人で経験しながらあるきたいのです。」

あの頃はアオかったんだろうなぁ。

危なっかしい二人を喜びながらも

「急ぐこともなかろう」

と、それとなく教えてくれていたんだろうが、火がついたように我武者羅に「結婚」を

してしまった。

それでも快く仲人を引き受けてくれ無事結婚式を挙げることが出来た。

それから2年足らずで離婚する時は暫く顔を会わせにくかった。

離婚届の立会人の印鑑をもらいに行った時に言われた言葉が今でも思い出される。

「君たちの仲人で7組目だった。それまでのカップルは、みんな子供を連れて来てくれる。残念だったな。」

私たちの離婚が残念だったのか、自分たちの仲人で初めての破局を残念がっていたのかわからなかったが、怨みとかでは無かった筈だった。

轟音を残してジャンボ機が飛び立った。駐車場の上を手を伸ばせばジャンボ機の腹にとどくほどに感じた。

部長が乗っているジャンボ機を触れるものならそっとさわりたかった。

(今生の別れでは無いだろうが…)

上野新平は溢れ出る涙を我慢できなかった。同僚達も近くに車を駐車させている。

戻ってくる前に消えたかった。

金曜日の午後4時だ。会社に戻っても現場に出る必要も無い。

午前中に工事現場はケリをつけて来週の月曜日までは、他の関連した作業者に迷惑かけたりすることも無かった。

「もしもし…、あ、俺だ、上野だ。佐々岡か…、うん、私用を思い出したんで、送迎デッキまで行かなかった…。それでなぁ直退すっからガチャポン打っといてくれ…、あぁ、たいした用事では無いだが役所が閉まる前に行きたかったんだ…。うん、頼んだぞ」

携帯電話をダッシュボードに置くと逃げるように車を発進させた。

行くあても無く、空港前から混んでない方を選んで走らせていたが南の方向に進んでいるようだ。

高速道路に乗ろうかとも思ったが無機質な景色が見えないガードレールや遮音ボードが嫌だったので一般国道を選んでいた。

「部長、好きです…好きでした。」

車を走らせながら呟いた。またしても涙が出てくる。

5・6年前だったか、一度だけ忘年会の帰りにJRの駅に送った時、酔った勢いで抱きしめて言ったことがあった。

「あ、す、好きです…。」

あの時、部長もしっかり抱きついて目を合わせて肯いてくれた。

それだけで充分だった。並んで歩いていた時、ふらついた私の体を支えてくれ弾みで抱きついたのだった。

2秒、いや3秒だったか…それでも満足だった。

それっきりだった。

一年前、奥さんを亡くされ数ヶ月たったころ、一人で行くのが怖くて佐々岡を誘って部長の家に掃除をしに行ったことがある。

一人娘は大池部長がサンフランシスコに転勤した際、家族全員で引っ越していった。

そこでのボーイフレンドと結婚し、日本に戻った時は夫婦だけだった。

家の中は、文字通り一人鰥夫(やもめ)の状態だった。

ワイシャツが30枚、下着類に至っては100枚を越すくらい汚れたままダンボールや押入れに突っ込まれていた。

掃除と言っても、さほど広い家ではなかったので、あちこちの押入れやベットの下などから汚れ物を集めて捨てる作業みたいなものだった。

そんな中から、部長は越中ふんどしだとのうわさを聞いていたので期待してさがした。

それはベットの敷布団の下にあった。

精液で汚れて乾いたのだろうか。くっきりと薄い黄色の滲みがついた皺くちゃなふんどしだった。

そっと鼻を近づけて臭いを嗅いだが、何の臭いもしなかった。ちょっと舐めて見るとショッパイ味が舌先に感じる。胸の高鳴りを抑えポケットに忍び込ませた。(大収穫…)

一通りの掃除を済ませ夕飯を出されて食っていても「心ここに在らず」状態であった。

(早く自宅に戻って、ふんどしを眺めながらせんずり掻きたい…)

佐々岡に自宅前まで送らせて、有難うも言ったかどうだったか覚えていない。部屋に入るなりシャツもパンツも脱ぎ捨て裸になって、せんずりを掻いた。

部長のふんどしを顔に被せ、舌でチョロチョロ舐めながら恍惚に浸った。

あれ以来、部長のふんどしは、せんずり掻くときのオカズである。

何度と無く自分でも絞めてみた。

今では部長と自分の精液と体臭が滲み付いている。

勿体無くて一度も洗濯していない。

一時間余り、走っただろうか。左手に鬱蒼とした林、右下には川が流れている。

さっきまで続いていた葡萄園の棚や梨の木畑がなくなって急に周囲が暗くなっていた。

見覚えのある景色が広がった。

(あれぇー懐かしい…何年ぶりだろう…。)

上野新平が高校を卒業するまで住んでいた町並みだ。

林野庁に勤める親父と母親、それに妹と4人で暮らしていた町だった。

親父が50歳になった時、博多に転勤することとなり、博多の大学と大分の大学に合格していたので、一緒に引き払って出た以来だった。

過疎化した町並みを過ぎると高校があった丘の上にでた。廃校になったとは聞いていたが朽ち果てた木造校舎も一部を残して解体されたようだ。

(校舎の裏手から下ったとこに温泉が出ていたがどうなっているんだろう…)

腹も減ったが、風呂があったら入ってみたい。

運動場を突っ切って校舎の裏手に車を止めた。

そこからは、狭い石の階段を下らなければいけない。タオルと懐中電灯を手に下ってみた。まだ陽が落ちたばかりだから道は明るかったの

だが、寝てしまって、夜道を手探りであがる破目になるかもしれない予感があったのだ。

「あったぁー。」

脱衣場として造られたのだろうか、柱が数本と杉の皮で葺かれた申し訳ていどの小屋がたてられている。

周囲には壁が無い。

それでも脱衣棚を背中合わせに男と女を分ける壁があった。

でも、露天風呂は一箇所しか無い。当然、混浴なんだが脱衣場所が分かれているのが何の意味があるんだろ。

「料金箱」と読める木箱が風雨にさらされて、今にも落ちそうにグラグラした杭にくくられている。

(金とるのか…)

料金が幾らとは書いてなかったが、500円玉を入れてみた。

「チャリン、コロコロ、カッチン」

金属音がするところをみると、利用する人がいるんだろう。

10個くらいに仕切られた脱衣用の棚の前に立った。

(誰かはいってる…)

そこには、作業服とシャツが脱がれ、その上に越中ふんどしが乗っていた。

垂れ下がった紐を触ってみたが、それを引っ張り出して眺めたりは出来なかった。

(もしかして…お仲間…。)

しかし、ここに住んでいた頃は、大人は、ふんどしってのが常識だったから特別ヘンに勘ぐるのは賢明でない。

上野新平は洋服を脱いで、湯気が立ち上る方に下っていった。

禿頭が首まで浸かって向こうむきで入っていた。

瓢箪の徳利が逆さまにプカプカ浮いている格好だ。

「こんにちは、お邪魔します。」

「おぉー、珍しいこっちゃ。何年ぶりのお客じゃろ。」

振り向きもせず、両手で湯を掬って顔を洗っている。

「そっちは熱すぎるから、こっちさ来い。」

ちょっと離れたところでカケ湯していた上野新平に注意してくれた。

「あ、そうですか。有難う御座います。」

お礼を言って老人の傍に腰を落とした。

「どっから来たんかのぉ。」

「博多です。」

「おぉー、博多から見えたんかい。そんでもココが良くわかったのぉ。」

「あー、昔入ったことがありました。」

「ほぉー、そうだったかいの。」

「高校が廃校になる前です。」

色々と聞いてくる。一度に一年分喋っているように、土地の歴史から話す。頃合をみて話題を変えさせたかった。

「20年余り前まで住んでいました。」

「おっ、そうじゃったか…」

そこで初めて上野新平の顔を見てきた。

ニコニコと笑った顔が可愛い。

(なにっ…見つめられている…。)

「おまんは、上野んとこの息子か?」

「あ、はい…。上野新平です。」

「そっかぁー、あのヨカ息子かぁー。親父に似てきたのぉー。」

「そうですか…、初めて言われました。」

「いっやぁー、そっくりじゃぁー。なつかしかのぉー。」

言われて見たら、博多に出て3年後に親父が神奈川県に転勤して以来、両親の知人に会ったことが無い。

上野新平は、大学3年だったし、そのまま、博多に残り卒業して就職したので、その後両親とは同居していない。

「背中流しましょう。」

先に湯から出て体を擦り始めた老人に声をかけた。

「そうか、悪いのぉー。」

そう言いながらも、ニコニコと黄ばんだタオルを突き出してくる。

「立派な体していますね。」

お世辞ではなく、小柄だがプリプリした肌触りだ。

「そんなこたぁ無いじゃろ…もう、数えで82じゃぁ。」

「え、そうですか…、鍛えられた筋肉ですよ。脊中起立筋なんかもコリコリしてて羨ましいくらいです。」

「わっははは…、起立筋かぁ、新平は医者になったのけ?」

「いいえ、そんなに頭はよくありません。」

「専門用語で喋るから医者かと思っただ。」

「専門じゃありませんよ、大学時代にラグビーやってたため色々怪我して入院したりでしたが…。あのぉ石鹸は…。」

「ここの湯は石鹸の泡がたたんのじゃ。」

「そうでしたか…。」

懸命に背中を擦っていると、自分のちんぽもリズムよくブラブラ揺れて気持ち良くなってくる。

(お、勃起してくる…、ま、いっかぁ…)

擦っているタオルを、それとなく前にまわして胸部を擦る。

出来るだけ自然に手を腹部まで滑らせる。

按腹(あんぷく)の要領だ。

老人はキモチよさそうに目を瞑って唇を噛み締めている。

だんだん悪戯心に油を注いでいく。

老人のちんぽを右手で掴んで見た。

黙っている。

大胆に成って行く自分にブレーキが効かない。

左手の中指で尻の割れ目をまさぐりアナルを探した。

そっと撫でて唾を付けた指先を入れてみる。

まだ黙っている。

ここまでやったら何をされているか解かっているはずだ。

「うぅー、うっうぅー、はぁー、よ、よかぁ…」

消え入りそうな喘ぎ声がきこえた。

川の流れと、湯を落とし入れるおとが大きいため、耳を近づけないと聞こえない。

「ぁあぁぁぁ…、よ…かぁ…、よか…バ…イ…、はぁーはぁー。」

後ろから抱きついて背中にグリグリとちんぽを押し当てて見た。

「え、えぇーのぉー、お、お、たっとる…、う、うぅ…」

老人は恍惚状態だ。

ちんぽを金玉と一緒に掴んで揉んでやる。

体をブルブル震わせている。

老人のちんぽは、硬くはならなかったが、それでも膨らんだ感じが伝わる。

体を回転して、こちら向きになった老人は、上野新平を立たせて、パクッとちんぽを咥えてきた。

「ちょ、ちょっと…、こ、ここでは見られます。」

「えぇんじゃ、誰も来わせん。」

「で、でもぅ…、あ、あ、あ…。」

歯を外していたのは、先程からの喋りで解かっていたが、所々のこった奥歯があたる。それでも痛くは無い。むしろ噛まれるかもしれない危機感で神経がチンポに集中する。

「こっち来いっ!」

老人は、上野新平のちんぽを掴んだまま引っ張って行く。腰を突き出

した格好で引きづられて岩陰に来た。

「ここなら、ええじゃろ。」

「は、はい。」

相変わらず愛想の良い爺ちゃんだ、ニコニコした笑顔で下から見つめてくる。150くらいかな、体重は80こえているだろう。腹が出た可愛いタヌキそっくり。

足をつま立って、唇を尖らせて待っている。

上野新平は、口を大きく開けて老人の唇全部をほうばった。

「うわうわ…、ふぁうふぁう…。」

老人も負けずと口を大きく開けて吸い付いて来る。

お互いの口の中で舌が暴れ回る。舌と舌を絡ませて歯茎から湧き出る唾液を飲み合う。

上顎のギザギザを舌で擦る。

「ひ、ひっ…、くわっ、く、く、く…。」

老人は舌を噛んで扱くように舌のコケを舐めてくる。

やおら舌を滑らせて、ちんぽを咥え込んできた。

尿道を舌で押し広げていれてくる。

そのまま尿道を吸っている。

あたまを振って竿を歯茎で扱いてくる。

たっておれない。

上野新平は堪らず体を寝かせた。

老人はちんぽに吸い付いたまま膝まづいてしゃぶり続ける。

膝を曲げて踵を引き寄せ老人の体を挟み込んだ。

「うっひ、うっひ…は、は、は、は…や…くぅー、いか、いか、いかせてぇー」

たまらず腰を突き上げ自分でテンポをあげる。

「いき、いき、いっくぅー、出ます…でるぅ…、こ、こらぁー。」

「来たか…むぐむぐ…いっけぇーーー。」

老人は噴出する精液を

「ゴクゴク、ぐぐ…ごく…ごく。」

と喉を鳴らして飲み込んでいく。

老人は、唇を結んでずりずりと這い上がって来た。

押し付けられた唇には溢れ出た精液が、ぐっしょりついていた。

唇の周囲を舐めてやって舌を入れてみた。

そこにも老人の舌にこびり

付いた精液が残っていた。

二人は手をつないで湯につかった。湯から出て露天風呂の周囲を散

策する時も手を握り合ったままでいた。

何度か湯を出たり入ったりしたが手は離れなかった。

ずっと無言だった。

それでも、どちらからともなく何度も何度も唇を寄せて吸いあった。

「車だったな。」

「はい、校舎の裏に止めています。」

「散歩のついでだったから歩いて来てたんじゃ、良かった良かった。」

「早く来い。」

老人は洋服を小脇に抱えて石段を数段上がった所から、せかせてきた。

「え、そのままで…ですか?」

老人は、素っ裸で帰るつもりだ。

「こんなトコ誰も来わせんのじゃ、いつものコトなんじゃ。わっはは…」

「ふんどしくらいは…」

「ええんじゃ…、カカアには煩くいわれるがのう、今夜は留守だ。」

上野新平の鼻先をプリンプリンした老人の尻が踊るように小走りに上って行く。

「旅行でも…。」

「大阪の長女の孫の子がうまれたんじゃ。」

「それは…ひ孫さんってことですか。」

「うん、娘が4人あっちこっちに嫁にいってる。3人目のひ孫じゃ。」

懐中電灯で老人の尻にスポットライトを当てながら、やっとのぼりあがった。

老人は、石段を登りあがると仁王立ちで眺め下ろしている。

そこのちんぽにもスポットを充てる。

「いま開けますから、乗って下さい。」

「おぉー、上等な車持ってるのぉ。」

「43歳の独身ですから…」

言ってしまって後悔した。

(まただ、なにも独身って言わなくてもよかっただろうに。)

10分ほどで老人の家に着いた。

「お、はやいなぁ、はよう上がれや。」

「いいえ、今から晩飯買って…。」

「バカッ、飯と酒くらいは有る。今夜は泊まっていけ。」

「…いけって言われても…。」

「遠慮いらんのじゃ、こんな時間だ、この辺には飯屋なんぞ無いんじゃ。」

言われるままに上がり込んで掘りコタツになった食卓に座り込んだ。

「酒か、ビールか、焼酎でええじゃろ…」

返事も聞かず芋焼酎の一升瓶とコップを持って来た。

「ほれ、やれっ。と、と、とっと…。」

コップに8分目いれて、先に自分のを口に持っていき一口飲んでいる。

「ぷっふぁぁー、うめぇなぁー。新平も呑めっ!」

摘まみは山菜漬けと馬刺しだった。

「奥さんが留守されると色々大変でしょう。」

「娘たちが嫁に出たあとは、しょっちゅうなんじゃ、馴れた、わっははは。」

一升瓶が半分以上も減った頃、老人が居眠りを始めてしまった。

喋り疲れか酔ったのか、ゴロンと横になってしまった。

(あれ、名前聞いてなかったな…。)

「爺ちゃん、ここでは風邪ひきますよ。布団出しますから教えて下さい。」

「あぁー、ここでいいんじゃ…、おいっ、新平キスせろっ!」

(爺ちゃん、完全に酔っている…。)

「わかりましたよ…、ゆっくりしてあげますから…」

上野新平は、隣の部屋に行ってみた。そこには敷きっぱなしの敷き布団に皺になったシーツがまるまっていた。

(おやおや、敷きっ放しで…、オレと一緒だ。)

「ヨイショット、腰を上げて下さいよ。」

鼾かいている。唇を寄せて吸ってみた。

「おっおぉー新平ちゃんと来たもんだ…、ひゅぅーひゅぅー。」

目を瞑ったまま抱きついて来る。

そのまま抱え揚げて布団まで運んで寝せてやった。相変わらず裸のままだ。

その夜は何回射精しただろうか、夜が明ける頃はキモチは良かった

が射精感は無かったように思う。

ほとんど、真っ裸で抱きついて口を吸い合うだけだったが、それだけでも老人には満足するスキンシップだったようだ。

「かかぁとは、コッぱずかしくて、こんなコト出来んもんなぁー。親父としての威厳もあっからのぉー。」

午前2時頃だったか、上野新平の酔いも少し覚めたころアナルへの挑戦を始めてみた。

唾で充分アナルを舐めて指2本で拡張して入れてみたが老人は痛がって、ちんぽを支えた腕を掴んで拒む。

「無理だなぁー、ちょっと待てっ!」

老人はヨロヨロしながら部屋を出て行った。暫くして小瓶を持って来た。

「カカァーの鬢付け油じゃ、これを塗ってみれっ。」

「びんつけ…?」

「自家製の椿油じゃ。」

結果はスムースにいった。

「お、お、おっ、え、えぇーのぉー、ふっふぁぁー、新平えぇーぞぉ。」

ギトギトした油の感覚が独特の匂いで興奮していく。

「おら、スマトラでやったことあったんじゃ…。」

「ふ、ふ、ふ…、須磨にトラがですか…、ふ、ふ、ふっ…。」

「バカか、オマエは…、ひ、ひ、ふひっ、ふいっ…。兵隊の時じゃ。」

「あ、あ、あ、あ…、戦争ですね…あぅ、あぅ…、ふ、ふ、ふっ…。」

「きょっ、きょっ、け、け、け…、現地の…、くわっ、くわっ…、椰子の油じゃった…、ひ、ひ、ひっ…、戦友とな…、ふひぇ、ふひぇ…。」

「で、で、あっ…、でます…、ふ、ふ、ふあっあぁー。」

「いったか?」

「気持ちえかったか?」

「死ぬかと…。」

「そりゃぁーえかった…、ワシも冥土への土産話が出来た。」

何度目だったか目が覚めた時、老人の荒い息遣いが聞こえた。

「ふ、ふ、ふ…。」

老人がせんずり掻いている。

ふんどしの紐をちんぽの根元にクルクル巻き付けて結んでいる。

「お、太くなっている…。」

上野新平は体を起こし、老人の手を払いのけてシゴいてやった。

先走りも出てヌルヌルしている。それでも唾を付けて扱いた。

「お、お、おっ、い、い、いくかも…。」

一瞬、膨らんだチンポのさきからタラタラと精液が流れ出てきた。

舌でチロチロ舐めてやった。

確かに精液だ。

まだ体内で精液を作っていたんだ。

驚きだった。希望でもあった。

「あぁー、えぇーのぉー。時々せんずり掻いて出しているんじゃ。」

「凄い凄い…。」

舌に取った精液を老人の口に戻してやる。

「おぉー、新平のと同じ味じゃぁー。うっめぇのぉー。」

明け方近くになって眠り込んだ。

「こらこら、新平、何時まで寝ているんじゃ。」

老人が、上野新平の体に跨って乗って来た。

「ほいっ、朝の挨拶せんばなっ。」

唇を押し付けてくる。上野新平は老人に抱きつき体を入れ替えて老人を組み敷いて、唇にチンポを押し当てて捻じ込んだ。

「うをっほほほ…、疲れを知らんえぇチンポじゃ。」

段々と勃起して老人の口いっぱいになる。

暫く尺八してもらってたちあがった。

「何時ですか。」

「もうすぐ昼じゃ。」

「え、そんなに…。」

「何も慌てんで良かじゃろ、飯食ったら俺の手伝いだぞ。」

「て、手伝い?」

「ゆんべ言ったろ、椎茸栽培しちょるって、その手伝いじゃ。」

(うぅーん、何かそんなコト聞いてた気もする…。)

椎茸栽培されている林の中は、静かで涼しい空気が流れていた。

段取りも解からないまま、言われる作業を黙々と進めて行った。

作業の指示を出す以外は、老人は殆ど無言であった。

時々、椎茸が植えられた木に何かを囁いてもいた。

「新平、昨日の風呂に行くぞ。」

「はい、今おわります。」

「今夜まで泊まっていけや…。」

「構いませんけど…。」

「なっ、そうしろや。」

老人の声が涙ぐんで聞こえた。

「解かりました、そうします。」

「そうか、そうか…。」

嬉々とした老人は、上野新平に飛びついてキスをして来た。

露天風呂の洗い場で、老人は逆立ちしてウロウロして見せた。ちんぽと金玉が腹にペタペタ跳ねている。

そっと近付いて両足首を掴み、ちんぽを咥えてやった。

「わ、わっ…神様…、すんません…。」

構わず両足を引き上げ肩に担いで湯の中に放り込んでやった。

「ぷっふぁぁー。」

湯から顔を出した老人は両手で湯を吹き払い、ニコニコ笑っている。

(こんな狸が欲しい…、持って帰りたい…。誘拐したろか…。)

翌朝10時過ぎに老人宅を後にした。

玄関の土間で、しっかり別れのキッスをした。

車に乗る時、背後からボソっと声をかけてきた。

「また、来いっ!」

車窓を開けて握手をした。

ニコニコ笑っている老人の目には涙は無かった。

バックミラーには、何時までも老人の姿があった。

カーブに差し掛かった時、小さく見える老人の影が、腕を曲げて袖で目を拭っていたように見えた。

(おわり)

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(本作品は、旧「老いのときめき」に掲載されたものを、庵主さん、源次郎さん及び、新「老いのときめき」オーナーのご了解を得て、転載させて頂いたものです。)

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カテゴリー: 上野新平シリーズ, 作者:源次郎 パーマリンク

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