(上野新平シリーズ)第6話;漢詩とお爺ちゃん(By源次郎)


「大楠公、徳川斉昭(だいなんこう、とくがわなりあき)」

吟題と吟者の名前が、3000人収容の公会堂の舞台から読み上げられた。
「豹は死して皮を留む、豈、偶然ならんや、湊川の遺跡、水、天に連なる。人生限り有り、名、尽くる無し、楠氏の精忠、万古に伝う。」
朗々と吟じ終えた礼服を着た初老の紳士が、舞台中央で一礼して、上手側に来る。伴奏してくれてた、琴と尺八の奏者に感謝の会釈をして舞台袖からバックヤードの控え室に向かう。
上野新平は、十数年前から近所の公民館で、和琴流の尺八を、週に一回夜間部の教室で勉強していた。

5・6年前から、こうした吟詠の発表会やコンクール等の伴奏者として声が掛かる様になり、師範の許可もあって時間が合う時だけやっていた。
謝礼金は僅かだが、勉強の為と言う口実で、お父さんたちを眺めにきていた。
顔馴染みのお爺ちゃん達は増えたが、会釈したり、天候の話くらいまでしか進まない。

今日も聞きなれたお馴染みの詩吟の伴奏を30分やった後、控え室に戻っていたが、控え室を出て、お父さんたちが、たむろするロビー横のベランダに来た。

そこは、室内での喫煙場が追い出され、僅かなベンチが置いてある。
「上野先生、お疲れ様。朗吟会K支部の今藤です。」

「あ、今藤先生。有難う御座います。」

「きょうは、私が担当していますから、何か御用が有りましたら、お知らせ下さい。」

「御世話になります。」

「なかなか、行き届きませんが。」
かねてから、気になっていた今藤のお父さんだ。50数人の生徒に詩吟を教えているらしい。身長は150くらい、体重は70だろうか。

喫煙中のお父さん達の会話を聞くとも無しに聞こえたなかで、

「80にもなると、ションベンも、よう出らん。つい最近まで、せんずり掻いたりもしてたがのう…。」

と言ってたのを聞き逃さなかった。

禿げた頭の丸顔で、腹が出たお爺ちゃんだ。

「きょうもまた、一段と伴奏の出来が良かったようですね。」

「え、そうですか、有難う御座います。館内の湿度が良かったんでしょう。」

「湿度ですか。」

「はい、乾燥し過ぎた会館がたまにあるんですが、そんな時は最悪です。」

「そうですか…、何事も適当なお湿りが要るんですね。」

そう言うと、意味ありげに「ニッ」と笑いかけてきた。

「まあ・・・。」

タバコを灰皿で揉み消して控え室に戻った。
尺八とお琴の伴奏は、出演者全員が対象では無い。殆どがテープ伴奏が採用される。生での伴奏が付くのは、模範吟を朗詠する人と決められている。
一人伴奏してやって千円の手当てだが、お琴の伴奏者と折半することになっている。

アルバイトと言うよりボランティアみたいな仕事である。

中には、出演する前に、単独で「お礼」を包む人も居たが、最近は少なくというより殆どいなくなった。これもバブル崩壊の影響だろう。
コン、コン。誰かノックしている。

「開いていますよ、お入り下さい。」

ドアーが開いて、お茶のペットボトルを持った今藤お爺ちゃんが、顔だけ覗かせている。空き巣に入るわけでも無いんだから堂々と入って良いはずだが、後ろめたいことが有るんだろうか。

「上野先生…お一人ですか。」

なぜか小声である。舞台袖に聞こえる可能性もないだろうが。

「はい、私一人です。」

「お茶を買って来ましたが…。」

「あらぁ、済みません・戴きます。」

「お邪魔していいですか。」

もじもじして部屋に半分からだを入れている。

(なんと無く、下心みたいなモノを感じる。)
「えぇ、一緒に飲みましょう。こちらにどうぞ掛けて下さい。」

椅子を出して、ポンポンと叩いてさそった。

「ふふふ…お邪魔します…。」

相変わらず小声で言ってくる。

なんとなく挙動不審なお爺ちゃんだ。

「ビールが良かったですか…。」

「いえいえ、午前中に、まだ数曲予定されていますから、遠慮します。」

「そうですか…実はビールも買ったんですが。」

そう言ってズボンのポケットから缶ビールを引っ張り出した。

「おやおや、会長先生に怒られますよ、はっはは…。」

「大丈夫、会長も舞台の袖でワンカップやっているコトがありますから。」

そういわれれば、吟詠が終わって舞台裏に戻って来る人が時々アルコールの匂いさせていたのを思い出した。
たわいも無い世間話を数分して、立ち上がった。

「今藤先生、次の出番の準備をしますので、良かったら後ほど来てもらえませんか。」

「え、またお邪魔して良いんでしょうか。」

ニコニコして、今藤お爺ちゃんも立ち上がった。

「はい、皆さん遠慮されて何方もこられませんから退屈なんです、と言うより寂しいんですよ。」

「プログラムに生伴奏箇所が書いて有りますから、上野先生が戻られた頃、お邪魔させてもらいます。」

「どうぞどうぞ…、今度は危ない話でも…。」

「うっひひひ…危ないはなしですか…好きですねぇ。」

ちょっと誘ってみたが

「危ない」

って意味が通じたのかは解からなかった。
着物の襟元を繕って、袴の紐を緩めて下におとした。尺八演奏は和服

で袴姿である。ついでに、ふんどしの紐を締め直して前垂れを引き上

げ、金玉の収まりを確認するる。

後ろ向きだが、しっかり鏡に写ってる。鏡に写った今藤お爺ちゃんの

視線が、上野新平の股間を見ていたのを確認した。

袴を引き上げ、しっかりと紐を締め直す。腰の部分が開いているので

両手を入れて着物のたるみを引き込んだ。

帯の部分を

「ぽんぽん」

と叩いて振り返る。

「袴って色気がありますねぇ。」

今藤お爺ちゃんは上野新平の仕草を見つめて呟いた。

「あっははは、色気ですか。オトコの色気ですね。」

何故だろう、ふんどしのコトを無視しているようだ。

顔を赤らめた爺ちゃんが、うつむきかげんに、はにかんだ目で見てく

る。

(これって…信号?)
コン、コン。

午後の部が始まって間もなく、上野新平の控え室のドアーがノックされた。

「どうぞ、開いています。」

商売道具の尺八の手入れをしている時だった。

「先生、お一人ですか…。」

とっくに部屋に入ってきて、他に誰も居ないことが解かっている筈だが

今藤お爺ちゃんの口癖なんだろうか。

「はい、ごらんの通り狭い部屋ですから誰もいません。」

壁には6人分の化粧鏡が並んでいる。その真ん中付近で手入れしていた。
天井のスピーカーからは、進行中の舞台からの詩吟が聞こえ、

時々大きい拍手の音も聞こえている。

「冷房は入っているんでしょうが暑いですね。」

「ええ、換気も悪いようで、ムンムンします。」

「ちょっと失礼します。」

そう言うと今藤お爺ちゃんは礼服の上着を脱いでいる。

「上野先生は、お一人だそうで。」

先程からの

「お一人?」

は、そんな意味だったのかな、違うと思うが。

「あ、先生は、辞めて下さい。この道では、まだまだ未熟者ですから。」

(話題を強引に変えてしまった…。そっちの話に近付けたかったのに…。)

「そうです、バツイチの53歳です。どなたか世話して下さい。」

「先生だったら…いや上野さんくらいの男前だったら、沢山話も有るでしょう。」

「無いっと言うと寂しいですが、なかなか思ったような女性に会えないんですよ。」

「そんなモノですかねぇ、色々ご不自由なこともあるでしょう。」

「そうでも無いですよ、気軽なもんです。ただアッチの相手には不自由していますが。」

一気にシモネタに引き込む作戦に出てみた。

「アッチって、ここですか。」

今藤お爺ちゃんがウワ手だった。遠慮ぶかげに、それでも強引に股間に手を伸ばして来て、チンポを掴んだ。

「あ、あぁー、それ、そこです。あ、あぁー、気持ち良いです。でも…あ、あぁー。」

大袈裟に喜んでみせた。

「そうですか…ほっほほほ…。気持ち良いですか…くっくくく…。」

「風俗なんかもいけないし…、あ、あぁー、あ、ああああ…。」

立ち上がって股間を、今藤お爺ちゃんの顔の前に持っていった。

袴の腰の合わせ目から手を入れ股間にホホ刷りしながら、直接チンポを掴み、揉み揉みしてくれる。

「あ、ああ、あああぁー。気持ちいいです。」

袴の裾をたくし上げ、顔を突っ込んできた。

「あ、あっ、そ、そ、それは…。あ、あのぉー。」

いきなり尺八だ。

「あ、あのぉー、き、汚いですから…あ、ああ、あぁー、気持ち良いです。」

袴の股間部が、モコモコ動いている。

「あらら、あら、あら…あ、あ、あ、気持ち…あ、あ、あぁ…。」
上野新平は、いかせてもらうことにした。

袴の上から今藤お爺ちゃんの頭を掴み腰を前後させる。
時々、喉の奥まで突っ込んで亀頭とのどチンコを喧嘩させる。

「あふ、あふ、あふぅー、だ、駄目ですぅー、出ま…出ま…う、う、う…。」

天井が回転したようだった。
崩れ落ちるように椅子に座り込んだ。

爆発した後も執拗に、雁から竿と綺麗に舐め揚げてくれる。

「す、すみません。我慢出来ませんでした。」

袴から顔を出した今藤お爺ちゃんは、汗ぐっしょりで、唇に零れた精液

を舐めながら笑っている。

部屋の入り口の洗面台で顔を洗い、口をクチュクチュさせて濯ぐと、礼服を掴んでウインクして出て行ってしまった。

(は、はやわざ…。)

上野新平は、暫く胸の動悸を落ち着かせて、あわてて舞台の袖に向かった。
次の伴奏まで時間が無い。
午後4時。吟詠発表会は予定通りに進み、舞台の緞帳(ドンチョウ)が降ろされ、閉会式の準備が始まった。

上野新平は、6本セットで収まるトランクに尺八を収め、お琴の伴奏者に挨拶して裏口から通りにでた。誰か後を追ってくる。今藤お爺ちゃんだ。

「上野先生、車を呼びましたから待ってて下さい。」

「いいえ、歩きますから。先程は…。」

「あ、来ました。乗って下さい。」

一人で乗るんだと思っていたら、今藤お爺ちゃんも乗り込んで来た。

「運転手さん、駅までお願いします。そのまま先生を降ろして、また公会堂まで戻りますから。」

「私でしたら大丈夫ですから。それより閉会式の方は…。」

「あんなもん退屈なだけですから。若い者が段取り採っています。」

強引に送ってくれるつもりだ。タクシーが走り出すと、そっと左の太もも

を摩ってくる。顔は正面向いたままである。

「先生、今度電話しますが、良いでしょうか。」

語尾を強く聞いてくる

『良いでしょうか』

には、もっと重い意味が在りそうだと直感でわかった。

返事に間があいたのか、ググゥーっと太ももを膝で押して来る。

「あ、ああ次の開催日程の、打ち合わせのことでしたら金曜日の午後7時位が都合良いんですが。」

「解かりました、それでは間違い無く電話します。」

そう言って、再び太ももをグイグイっと押して来た。解かり易い信号だ。
電話は、金曜日の午後7時キッカリに掛かってきた。ラヂオの時報に合わせたような正確な時間だった。

「上野先生ですか、今藤です。」

「今晩は、お電話待っていましたよ。」

「わあー嬉しいですね。」

「今、どちらにいらっしゃるんですか。」

いつも買い物に利用している駅前のアーケード街入り口だった。

10分後に待ち合わせて、スナックに行くことになった。あの事があった後だから数年来の友達感覚で飲んで歌った。

今藤お爺ちゃんのレパートリーは感心するほど結構いろいろと在ったが、「春日八郎」や「藤山一郎」などが上手かった。

負けずに「細川たかし」や「五木ひろし」で対抗したが、声量は詩吟で鍛えられた声帯に負けていた。
2時間近く飲んで、若い兄ちゃんやお姉さん達が、抑揚の無い、字余りの作文みたいな唄が耳障りになったのを機に出て来た。

「結構酔っ払ってしまって…。」

「いやぁー、ワシも久し振りに酔っ払いましたよ。」

「すこし歩いて酔いを覚ましましょう。」

「歩くのは良いけど…まだ酔いを醒ますのは早い…ウイッ。」

「こっちに行くと何にもありませんけど…。」

「上野先生宅で飲みましょう。」

「え、構いませんけど…ご存知でしたか。」

「知っていましたよぅーだ。」

「え、ストーカーしたんですか。警察に届けますよ。あっはは…。」

「残念でした、そんな趣味ありませーん。野菜の配達区域だよー。」

「それはそれは失礼しました。」

家に着いて玄関に入るなり、今藤のおじいちゃんは、飛び掛って抱きついて、キスをしてくる。

(これじゃ、牛尾お爺ちゃんと一緒だな…。)
浴室でシャワーを掛け合い、ボディシャンプーで立ったままの

「泡踊り」

だった。

「キッキ、キッキ…。」

と喜ぶ今藤お爺ちゃんの入れ歯を外してスポンジを口に入れた。

「クッファ、クッファ…」

と苦しそうだったが我慢してもらう。呼吸する要領がわかってきたの

か静かになった。例によって片足を上げさせ、肩に担いでアヌス洗浄に取り掛かる。不思議そうに見下ろしていたが納得したようだった。

数回洗浄を繰り返し、石鹸を付けた中指を菊座に当ててクリクリした

後、挿入して見た。

「あ、ああ、あああ、あぁー。」

又しても騒がしいので、そこそこで止めて体を拭いて裸のまま食堂まで抱っこして連れて行く。
その間も唇を合わせて離さない。

「前が見えませんから…む、む、む…。」

食卓の上に仰向きに載せて、両足のアキレス腱を掴んで持ち上げる。

「あら、あら…恥ずかしいから止めて下さい。」

「ココまで来て、ブリッコ無しです。めっ。」

「おっほほほ…ブリッコですか…。」

両足を広げてピンク色の菊座を舌でチロチロ舐める。

「ひゃっひゃっひゃっ…気持ち…よかぁー、あ、あ、あ、あああ…。」

ラブオイルを菊座周辺に輪を描くように塗り、時々人差指をピクピクとウゴメく蕾に入れてみる。

「うっひゃっ、ひ、ひ、ひっく…こ、こ、こそばゆ…あ、ああ、ああぁー。」

中指で蕾が馴染んだ頃、人差指も加えて出し入れする。

「あ、ああ、あ…い、いぃ、入れて…あ、ああ、あふっ…下さい…。」

食卓に乗せられた今藤お爺ちゃんは、豚の丸焼きを想像させられる。

いや、狸の丸焼きかな。

ゆっくり馴染ませた指を抜き、そこに怒張した亀頭を押し当てて様子を伺う。

「あ、あ、あ…はやく…い、い、入れて…。」

雁を入れて、ちょっと間を置いて顔をみた。

今藤お爺ちゃんは、前戯もどきのアヌス攻撃で恍惚状態になってしまった。
「・・・やま、やまもと…しょう、小隊長…どの・・・い、い、いいです・・・。」

「・・・・・?」

「…小隊長どの…なつかしゅう…ございます…。」

「・・・あ、ああ、あぁー。お元気で・・・嬉しゅうございます・・・。」

今藤お爺ちゃんは、どこか違う世界に飛んでいってしまってる。

「・・・あ。あ。あ。は、は、はっ・・・。良いですか?」

何を言っても聞こえないようだ。

「・・・は、は、は、はっ・・・い、い、いいです・・・。」

今藤お爺ちゃんは、うっすらと涙を流しながら悶えている。

先程のスナックで南方方面の戦地にいた話を聞いたが、そんな流れのようだ。戦地から引き上げる際に、集合港を間違って数ヶ月、小隊長とジャングルを逃げていた話だった。

終戦と同時に現地人の報復が始まり、何人もの戦友が命を落としたとのことだった。
「はっ、はっ、はっ、今藤二等兵…良いか…。」

今藤お爺ちゃんの世界に付き合ってみようと考えた。

「は、は、はいっ、今藤二等兵…き、き、気持ち…い、い、良いです…あ、ああ、あぁー、は、はっ、あああ、あぁー。」

「今藤っ、も、もっと…ヨガレっ、ふっふぁふっふぁ…。」

「は、はい、今藤二等兵…き、き、気持ち、いいです…あ、ああ、あぁ、あ、あ、あ…ふりゅふりゅ…あは、あは、あはっ…。」

「おいっ、い、いくぞっ…ふ、ふ、ふ、あっふぁぁー。」

「じ、自分も…あ、あぁ、あ、あああ、あぁ…。き、きます…きます…。」

余韻に浸る二人の肌は、汗で、ぐしょぐしょだった。そのまま抱き合っていた。
食卓での戦いも済んだ。
口を吸い始めて暫く後で気がついた

お爺ちゃんは、クシャクシャの涙顔だった。
「上野先生、有難う御座いました。」

「何を言うんですか、こちらこそ有難う御座いました。」

「また時々会ってもらえますか。」

「是非お願いします。私も寂しいですから。」

「あ、あぁー良かったぁー。ヘンタイ親父って思われはしないかと・・・。」

語尾は涙声だった。指の背で涙を拭いてやり、唇を重ねた。

食卓に、素っ裸で座ったお爺ちゃんは足をブラブラさせながら口を吸ってくる。

「お爺ちゃん、電車が無くなったのでは・・・。」

「歩いて帰れるトコだよ。」

「あらぁー、そうなんですか。」

「でも今夜は帰りません。」

「え、泊まるんですか。」

「ご迷惑だったら帰りますけど。」

「迷惑なもんですか・・・、嬉しいですよ。」

「有難う、でも朝が早いから帰りは黙って帰るからね。」

「朝がはやいんですか・・・。」

芋焼酎のロックを薦めながら、一口含んで、お爺ちゃんを引き寄せる。

ヨロヨロと倒れ込んだお爺ちゃんを押し付けて、口移しで飲ませる。

「御家族のかたに連絡しなくって良かったんですか。」

「あぁ、会長宅で打ち合わせのあとマージャンっていってる。」

「そんな計画でしたか・・・。」

まんまと計画通りに運ばれてしまってたわけだ。

「こらぁー、不良爺ぃ、お仕置だっ。」

その夜は、二人とも裸のまま抱き合って布団に入ったが、眠りついた

のは夜もしらじらとあけ始めた頃だった。
上野新平が目を覚ましたのは正午過ぎていた。当然、お爺ちゃんの

姿は無かった。

(あれぇー、電話が鳴っている…、ウザイなぁー。)

電話は携帯が鳴っていた。ウロウロと裸のままで昨夜スナックに着て出たブルゾンを探した。

浴室前の玄関にあった。最後に脱いだふんどしが、一番上に乗っていた。

「はいはい…いま出ますから…ちょっと待ってて下さいね。」

今藤お爺ちゃんが出た玄関ドアーにカギを掛けてから電話に出るつもりで、ロックレバーを見てみたら、すでに鍵が掛けられていた。

下駄箱の上に置いていた鍵を持ってでて、鍵を掛けた後で玄関に放り込んだようだ。今藤お爺ちゃんらしいな。わざわざ鍵まで掛けて帰ってくれたんだ。
気が付くと携帯電話の呼出し音が消えていた。

(10回以上も鳴らさせてたもんなぁー。)

着信履歴を見たが「公衆」だった。カーソルを下げて着信履歴を確認

したら、午前8時から6回も、「公衆」からの着信が表示された。

(牛尾お爺ちゃんだな…悪いことしちゃったなぁー。)

そのまま便所に入った。

『ぷるるるるぅー、ぷるるるるぅー、ぷるるるるぅー』

(あ、また鳴っている…、便所に持って入るんだったなぁー。)

手を洗って出て来たところで切れてしまった。

朝食と昼食が一緒になってしまう。休日は、いつもこんな形で済ませ

ている。トーストにマーガリンといちごジャムをぬって、キャベツとハム

を挟んで

「ぱくっ」

といく。冷蔵庫を開けてみたが、期待した牛乳が無かった。

インスタントコーヒーを入れて、食卓に戻る。

(ん?牛尾お爺ちゃんは、携帯電話持ってたはずだったが…。公衆電話からだとだれだろう。それもシツッコク何度も掛けて来ている…。)

洗濯物を干していると携帯電話が鳴り出した。

(・・・3回、4回、5回…。)

呼出音を数えながら食卓に置いていた携帯電話を取り上げた。

「はい…?」

最近は、電話を受けても名前を言わないようにしている。セールスなど、一回名前を言ってしまうと馴れ馴れしく名前を連呼して入り込んでくるからだ。

「あ、上野…さん?」

警戒したような声で訊ねて来る。

「お、牛尾さんでしょう、どうしましたか。」

「あ、あぁー良かった。」

「済みません、何度も電話いただいていたのでは…。」

「はい…今朝から数回…かけました。」

「なにか有ったんですか、それより、今どちらに…。」

「お邪魔して宜しいですか。」

「どうぞ、どうぞ、何遠慮しているんですか。」

「・・・・・。では、今から…。」
十数分後に玄関のチャイムが鳴った。

ドアーを開けると、牛尾お爺ちゃんは待ちきれなかった様子で飛び掛ってくる。

ドアーを閉めて、両腕を広げて牛尾お爺ちゃんを抱きしめる。

急いで来たのだろう、息を弾ませながら口を吸い付きに来る。

落ち着いた頃合をみて聞いてみた。

「ねぇー、どうしたんですか…それも公衆電話からでしょう。」

「そうだった、先日、ここにケイタイ忘れて帰ったようです。」

「え、そうでしたか?」

「たぶんテレビ台の中では無いかと思うんですが。」

「掛けてみたら気づいたでしょうに。」

「はい、あまり使わないんで数日後かけましたが、多分電池切れだったようで…。」

「電池切れでしたか…。あ、有りました。でも、どうしてこんなトコに。」

顔を赤らめて牛尾お爺ちゃんは、ゲイ雑誌を指差していた。

「あっれ、写真撮ったんですか。雑誌ごと差し上げたのに。」
「と、とんでも無い。持って帰れないですよ、あっははは。」

「それもそうですよねぇ、あっははは。」

二人は、改めて抱き合ってキッスをする。

「ご無沙汰でしたね…。」

「毎日でも来たいんですが…。」

「昼間、気が向いたら来て下さい。合鍵を預けておきますから。」

「良いんですか?」

「でも、お留守番ですよ。」

「たまには、早く帰って来てくれるんでしょう。」

「さぁー、どうだかね。あははは。」

「時々お邪魔して、気が向いたら炊事洗濯しておきましょう。」

「それだけですか?」

「読書とかも…。」

顔を赤くしながら言っている牛尾お爺ちゃんを、改めて食べたくなった。

一枚づつ服を剥ぎ取って行く。その間も口付けしたままである。お互いが素っ裸になるまでに、時間が掛かった。

「あれ、お爺ちゃん元気がいいですね。」

すっかり勃起させたチンポのさきから

「タラタラ」

と先走りが流れ出ている。指先で尿道口をコリコリさせて、そのまま指を割り込ませる。広がった尿道口は、ピンク色である。

舌を二つに折って入れてみる。入りはしないが、パックリ割れた尿道口を

「チュパチュパ」

音をさせて吸い付く。

「あ、あ、あ、ああ、ああぁー、そ、そこは…、ふ、ふ、ふ…。」

牛尾お爺ちゃんは床に崩れ落ちてしまった。
フローリングの床に落ちた先走りが、てかてか光っている。しっかり尺八してやって、四つん這いで尻を突き出す。

「おっほほほ…美しいオマンコちゃんだ。」

牛尾お爺ちゃんは、双丘を両手で押し広げ

「じゅるじゅる」

とアヌスを舐めてくる。

「あ、あ、ぁあぁー、止めて下さい…ちょ、ちょっとタイム。」

牛尾お爺ちゃんから逃げ出して浴室に入る。あとから追ってくるお爺ちゃんをドアーの外で待たせて直腸洗浄をする。

「お待たせ…。」

浴室から出ると、お爺ちゃんは萎み始めた自分のチンポに唾を付け

てシゴイている。

布団に仰向けになって膝の下に両手を組んで持ち上げて待った。

すばやく手近にあった座布団を二つに折って尻の下に差し込んでくる。

ラブオイルを塗ってチンポを押し付けてくる。

「あらら、あら…。」

意外とすんなり挿入してくる。上野新平の両ひざを広げて、正常位で乗ってくる。

「あ、あぁー、いいのぉー、気持ちええわぁー、ふ、ふ、ふ…。」

目を潤ませて、口をキュットむすんだり、だらしなく半開きの口から、喘
ぎ声と涎が流れ落ちる。

時々腰を休めて、唇を合わせ、舌を入れてくる。

「あふっ、あふっ、ひえっ、ひぇ、ふ、ふ、ふっ、ふっふぁぁー。」

上野新平は、十数年後の自分にも、こんなに出来るのだろうか・・・。

そう思いながら、牛尾お爺ちゃんの喘ぎ声を心地よく聞いている。

(おわり)

***************************************************

(本作品は、旧「老いのときめき」に掲載されたものを、庵主さん、源次郎さん及び、新「老いのときめき」オーナーのご了解を得て、転載させて頂いたものです。)

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★第5話:守衛のお爺ちゃんに戻る。

★上野新平シリーズ(BY源次郎)に戻る。

★第7話:簡易水道のお爺ちゃんにすすむ。

カテゴリー: 上野新平シリーズ, 作者:源次郎 パーマリンク

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