シリーズお爺ちゃん(第9話):もの覚え/もの忘れ(By爺ちゃん)


(1)

爺ちゃんは記憶力に自信があった。

仕事はメモを取ることなく対応できた。

ところが、近頃はメモを取っても、どこに置いたか忘れてしまう。

メモをとったとの記憶しか残っていない。

(2)

婆ちゃんも似たり寄ったりで、むやみやたらにメモをとる。

そのメモを至る所に置き散らす。

爺ちゃん同様、メモをどこに置いたか思い出さないが、思い出しても、書いた字が読めないことがある。

「これは何だったのだっけ」と屡々考えてしまう。

(3)

爺ちゃんは、久々のデートで浮き浮きしていた。

前日、忘れ物がないように持ち物もきちんと書き出して揃えた。

・時刻表

・バイアグラ

・ラブオイル

(4)

JRの最寄り駅は10踏んでいけるが、15分前に勇んで家を飛び出して200mほど歩いて、持ち物は大丈夫かと気になった。

立ち止まり、かがみ込んで、手荷物を確認した。

バイアグラがない。

昨日、確認した記憶はあるが、ショルダーバックに入れたかどうか定かでは無い。

何度も指で確認したが無い。

そこで、走って家に戻った。

バイアグラは机の上に鎮座していた。

持って行くべく整理しておいて、持って行くのを忘れたのだ。

プリンターを覗くと、時刻表がプリントアウトしたままであった。

ラブオイルが鞄にはいっていることを確認し時計を見た。

いくら急いでも予定の電車には間に合わない。

次の電車は30分後である。

(5)

再度持ち物を確認し、家を出る。

立川に着いて、到着予定時間を知らせるべく、携帯電話を探す。

無い。

忘れたらしい。

念のために充電をした記憶はあるが、持って出たかどうかの記憶は無い。

20分少々の遅れだ、到着予告電話をかけなくても良いだろうと、爺ちゃんは独り合点するが、お尻が落ち着かない。

(6)

いつものように、ケーキを買って行こうとコージーコーナーの店頭で物色する。

「モンブランとフルーツケーキを下さい。」

と注文した。

「829円です。」

財布を探すが、無い。

大慌てでシュルダーバックをひっくり返す。

無い。

「ごめんなさい。」

と言いかけて、こんな事のために、SUICAカードをいれたケースに千円を入れていたことを思いだした。

(7)

ドタバタしてしまったのでバスに乗り遅れそうになったが飛び乗る。

バイアグラを飲もうと持参したペットボトルを探すが無い。

水無しで飲む。

(8)

友達のマンションはロビーから部屋番号を入力してドアを解錠してもらうシステムだ。

部屋番号が思い出せない。10階の住民のネームプレートに目を泳がせて、1005号室であることを確認する。

(9)

爺ちゃんも、鈴木の父ちゃんも久々のSEXに満足した。

爺ちゃんは父ちゃんのアナルの奥深くに放出し、父ちゃんは爺ちゃんのマジックハンドで自分のお腹から胸に放出した。

シャワーを浴びて、ケーキ/コーヒーで余韻を楽しみながら、帰りのバスの時刻表を確認した。

帰りのバスの時刻表は手帳にメモしてあるが、手帳が無い。

これも忘れたようだ。

終わり

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