上野新平シリーズ(第23話):阿蘇のお爺ちゃん(その3)By源次郎


阿蘇での三日目の朝も、午前五時だった。
「おい、新平。何時まで寝ているんだ、起きろ。」
傍に寝ているとばかり思っていたお爺ちゃんが、昨日の朝と同じふんどし一枚で枕元に突っ立っている。

相変わらず、真っ白いふんどしの横から助平ったらしい、どす黒いちんぽを覗かしている。昨日の朝は遠慮したが今朝は、お爺ちゃんが近づいて新平の顔を覗き込むのを待った。
「新平、聞こえないのか・・・死んだのか・・・。」
腰を曲げて、新平の息遣いを確かめるように顔を近づけて来た。
寝返りして体を反転させ、寝たまま両手でお爺ちゃんの腰を捕まえ引き摺り倒した。
「こ、こらぁ何を・・・うぐぐ・・・。」
お爺ちゃんを組み伏せ馬乗りになってキスをする。
「うがうが・・・わ、わかったから・・・うがっ、は、はなせ。」
そのまま、胸から腹へと舐めまわす。

汗ばんだ肌が程よく塩辛い。
そのままチンポまで下がって咥え込み尺八開始。
「お、おぉー・・・。」
柔らかく膨らみ始めたちんぽを根元まで咥えて舌で捏ね回す。
新平は、昨夜ふんどし外したままで寝たので素っ裸だった。
お爺ちゃんの手が、新平のちんぽを探っている。

シックスナインに体制を変えて、顔を跨いでちんぽを顔に押し付ける。
赤ん坊が乳を飲むように
「ちゅぅちゅぅ」音を立てて吸ってくる。

両手で金玉を揉んでくれる。
「あぁー・・・ちょ、ちょっと・・・漏れそう。」
小便を我慢していた新平が堪らず起き上がって便所に走り込んだ。
「わぁー眠いなぁ、もう少し寝せて下さいよ」
便所から出てきた新平が、寝室に入りながら声をかけた。
お爺ちゃんは、シーツとタオルケットを剥いで丸めている。
布団を縁側に持って行き戻って来た。

「駄目だ。手伝うんだろうが。早く飯を済ませろ。」
新平は洗面を済ませて食卓に向かった。
「ねぇ、お爺ちゃん寝たんですか。」
「ああ、たっぷり寝た。」
「そっかなぁ、3時過ぎに2度くらい小便に行ってたようだけど。」
「なんだ、知ってたのか。」
「知っていましたよ、興奮して眠れなかったから。」
「胸に抱かれて鼾かいてたようじゃったが。」
「でも、そっと起きて小便に行ってたのは知っていましたよ。」
「そうか、そりゃ済まんことじゃったのぉ。」
「いいえいいえ、今日も陽に照らされるのに大丈夫ですか。」
「わしは大丈夫だ。それより新平は大丈夫か。」
「はぁー、正直なトコゆっくり寝ていたいです。」
「そうか、夕べも頑張ったからなぁー。」

朝食を済ませたお爺ちゃんが、寝室に戻りシーツとタオルケットを抱えて戻って来た。
「あ、洗濯でしたら私がしますから・・・そこに置いてて下さい。」
お茶で口の中をブクブクさせながら、新平が立ち上がろうとするのを制して、お爺ちゃんは洗濯を始めた。
「新平、お前の汚れた物も一緒に入れるぞ。でも多いなぁ、二回に分けないと無理じゃなぁ。」
「ああ、すみません。お願いします。」

「着替えはあるのか。」
言われて、気づいたが、ふんどし一枚で食事を済ませていた。
「わ、裸のままでしたね・・・着替えは車に載せています。」
「ま、慌てなくてもええ、ワシだって裸だから・・・わっはっはっはっ。」

お爺ちゃんは、縁側に布団を並べている。
「新平、あとで布団を庭先の物干しに持っていって干してくれ。洗濯物もな。」
「はい、お爺ちゃんは出かけるんですか。」
「ああ、午前中は森林組合の理事会に顔を出してくる。」
「昨日も理事会でしたね。」
「ああ、昨日は農業協同組合だ。」
「いろいろ加盟しているんですね。」
「そうだな、あと竹林組合とか、休耕田再開発、温泉組合、観光組合、まだあったなぁ。忘れた・・・あっはっはっはっ。」
「そうですか、それじゃ、ゆっくり留守番させてもらいます。」
「ゆっくりも良いけど、昨日の薪を広げて乾燥させててくれ。」
「お安いことです。」
「それと、屋敷周辺の鶏の卵を集めててくれ、くせの悪いのが、こっそり裏山とかに行って産み落としているんだ。ついでに鶏舎の中に餌袋があるんで喰わせてやってくれ。」
「そんなの見つかるんですか。」
「だいたい、産んだ近くでウロウロしている。目があったら、その2・3メートル付近にある筈じゃ、油断すると、すぐ暖めようとするんで。」
「ヒヨコが増えて良いことじゃないですか。」
「いや、何日もしないうちに、蛇や鼬(いたち)に喰われてしまうんじゃ。」
「あらぁ可愛そうに。」
「それとな・・・。」
「わ、まだ何かあるんですか。」
「あるある、風呂場と炊事場の排水溝に小枝や、木の葉が詰まっているから取のぞいてデッキブラシで擦っててくれ。」
「そんなに仕事させるんですか。」
「手伝いに来たんじゃ、たっぷり仕事してもらわんとな。」
「判りましたよ・・・人使いが・・・。」
「何か言ったか。」
「あ、いいえ・・・いってらっしゃい。」
「まだ出かける時間じゃ無い。九時に出かける。」

朝食のあと片付けを済ませて、食器類も洗い終えて、お茶を入れて食卓に持って行った。
「おお、ありがとう・・・うまいな。」
新聞を折って食卓に置き、口を尖らせて、うまそうにお茶を飲んでいるお爺ちゃんが可愛い。
「ね、コーヒーは無いんですか。」
「ああ、コーヒーはインスタント買っていたんじゃが、トモミに取り上げられた。あいつコーヒーにうるさいんじゃぁ。サイフォンで入れろとか言うんで。」
「あっはっはっ、そうですか、じゃぁ私の車から取って来ます。着替えも持って来ないといけないんで。」
「そうか、ワシにもアイスコーヒー作ってくれ。」

ワゴン車に行き着替えとインスタントコーヒを取って来た。

鶏がワゴン車の屋根の上で遊んでいる。
「お爺ちゃん、砂糖はあまり入れないんですが良いですか。」
「ああ、控えめが良いな、甘さだけが口に残るから・・・砂糖はほんのちょっとでええ。」
「お待たせしました。」
「おお、うまい。」
「そうですか、それは良かった。え、何やっているんですか。」
「うぅーうぅー・・・。」
お爺ちゃんが唇を尖らせて、クリクリさせた目で新平を見ている。
「どうしたんですか。」
「口移しで飲みたい。」
「なんですか、あまえたりして・・・。」
「うぅー・・・。」
「仕方の無いお爺ちゃんだ。」

お爺ちゃんのそばに行って、コーヒーを口に含みコップを置いて両手
でお爺ちゃんの顔を支えて口移しで飲ませてやる。
「ごくん、ごくん」
と飲み込み、新平の舌まで飲み込む勢いで吸い付いてくる。

やっとの思いで唇を離したが、またしても催促する。

数回、そうやって飲み終えた。
「ふぅー、うまかった。」
「おかげで私は飲めませんでしたよ。」
「そうか、じゃぁ今度はワシが飲ませてやっから。」
一口飲ませてもらったが面倒になり、お爺ちゃんのコーヒーを取り上げて飲み干した。
「お、ワシのを飲んでしまったな、このやろう。」
「お相子でしょう。」
「おあいこか、そうじゃな。あっはっはっはっ・・・お、時間じゃ、出かけないといかんな。」
「お昼は帰ってくるんでしょう。」
「ああ、新平一人で昼飯は可哀想だから戻ってくる。」
「じゃ、スパゲティ作っています。」
「すまんのぉ、食ったらまた午後の会議に戻るけど、夕方には済むから。」
「わかりました、いってらっしゃい。」
「留守に誰かきたら、博多の甥っ子くらいに言っとけ。」
「えぇと、どんな甥っ子で・・・。」
「そんなこと、どうでもええんだ。適当に言っとけ。それとな・・・。」
「まだ有るんですか。」
「そうじゃ無い。最後まで聞けや。」
「はいはい、聞いています。」
「薪を乾燥させるトコはな、車庫の裏にコンクリートブロックを並べて幾つも置いてるから、その上に川の字に載せてあと交互に向きを変えて3尺か4尺くらいまで積み上げててくれ。」
「手が込んだ乾燥ですね。」
「集めるのも簡単だし、乾燥も早いんじゃ。」
「なるほど、いい知恵ですね。」
「まぁな、それに百足(むかで)が潜り込まないんじゃ。」
「百足がでるんですか、怖いですね。」
「山の中じゃから、百足も蝮(まむし)も、沢山出るぞ。」
「うっわぁ、ビビっちゃいますね。」

鶏卵を拾い集めるのに小一時間かかった。

ザルを抱えて、それらしき場所を探すと確かに一個二個と産み落としている。

五十個ほどで腰が痛んできた。

大きな鶏舎に入るとそこでも好き勝手に生み落としている。

入り口に餌さ袋が有ったので孟宗竹を二つに割った餌さ入に適当に入れてやった。
何か不審者を見るように遠巻きにしていた鶏たちが安心したように
「コッコ、コッコ・・・」
と寄ってきて餌に群がり始めた。

キャンプ場に納める薪を、教えられた形で、10個ほどの山を作って並べて干した。

洗面所で手を洗って、布団や洗濯物を干すのを忘れていたことに気づき、慌てて縁側に置いてあった布団を竿に掛ける。
洗濯機の中から洗い終わっていたのを取り出していたら、宅配の兄ちゃんが玄関から声を掛けてきた。

帽子を脱いで坊主頭の汗を拭いている。

愛くるしい顔で立っていた。

黒のランニングシャツに白の短パンはいている。

股間がモッコリしている。手を伸ばして掴んでみたい。
「あら、お爺ちゃんはお出かけですか。」
「ああ、留守番させられているんだけど、受け取りはサインでいいのかな。」
「いいえ印鑑は、ここにあります。」

宅配の兄ちゃんは、下駄箱の上に置かれた菓子箱を使った小物入れから印鑑を取り出して勝手に捺印している。
「毎度のことで・・・。」
気まずそうに顔を赤らめている。
「なんだ、そんな約束だったんだ。」
「いつも留守してて、二度も配達させるのが申し訳ないからって置いてもらっているんです。」
「でも配達は、おたくだけじゃ無いでしょう。」
「私のとこで、五社分委託されていますから、あとはユーパックの配達があるくらいでしょう。」
「あっそうなんだ・・・冷たいモノでも飲んでいかないかな。」
一休みしたかったので誘ってみた。
「あ、僕だったら構わないで下さい。有難うございます。」
荷物を玄関の上がり口に置いて、さっさと帰って行った。

何となく清々しい感じの青年だった。
新平は苦笑しながら、届けられた荷物を居間に運んだ。

「おぉーい、居るかぁー。」
玄関からお婆ちゃんらしい元気な声がする。言われてた仕事を済ませて座敷で寝っころがっていた新平が慌てて玄関に出た。
「あれ、誰か来た様だったが・・・。」
誰も居ない。

外に出て見たが、声の主が居ない。
「変だな、夢じゃなかったようだが・・・。」
何となく不思議な顔で玄関に戻った。
「どなたじゃろう。」
居間から出て来たお婆ちゃんに声を掛けられて吃驚した。
「あ、博多の甥っ子です。夏休みで手伝いに来ています。」
「あれ、そんな甥っ子が居たのか。」
「はい、随分ご無沙汰していましたので久し振りなんです。」
「ふぅーん、そうだったか・・・。」
疑った目つきで新平の頭から足元まで何度も舐めるように見て来る。
「お茶でも入れますから座って下さい。

森林組合の理事会に行っていますが、間もなく戻るでしょうから。」
「お茶は、構わんでええ。汗が出るばっかりだから、なに夏野菜を届けただけじゃから宜しく言ってってくれ。」
「それは有難うございます。お疲れ様です。」
「ああ、そんじゃ帰る。」
ちょっと腰が曲がって、足をひろげて歩く小柄のお婆ちゃんが、2,3度振り返りながら帰って行った。

「ふぅー、疑われている・・・。」
ため息を突いて座敷に戻って寝ころびたかったが、昼飯の仕度があったので、ワゴン車からスパゲティを取りに行ってから炊事場に入った。

「新平、戻ったぞ。どこに居るんだ。」
「おや、早かったんですね。今からスパを湯がきますからシャワーにでもどうぞ、すぐ出来ますから。」
時計を見たら、とっくに12時過ぎていた。
「なんだ今からか。」
「はい、すみません。あ、宅配と、それに威勢のいいお婆ちゃんが野菜を持って来てくれましたよ。」
「そうか、ババァは元気だったか。」
「ええ、元気そうでした。疑った目つきでしたが。」
「あっはっはっはっ、あのババァは、ワシに気があるんで、誰にでも嫉妬するんじゃ。」
「あらぁ、お気の毒・・・。」
「迷惑なんじゃが、幼馴染の後家さんなんじゃ。」
「そうでしたか、勝手知ったるって態度でしたから。」

「すまん、シャワー浴びて来る。」
「どうぞ、ごゆっくり。」
「一緒にどうじゃ。」
「仕度が有りますから。一人で入って下さい。」
「おお、ミートソースか、美味そうな匂いじゃぁ。」
「インスタントみたいなモノで・・・缶詰です。」
「美味かれば何でもええんじゃ。」

久し振りのスパゲティだったとかで、ニコニコして食っている。
「お爺ちゃん、午後はどうするんですか。」
「それがのぉ、暇な年寄りばかりで午後も会議延長だってことになっちまった。」
「わぁ、また留守番ですか。」
「すまんのぉ、午後は早めに終わるだろうから。」
そう言って軽トラックで出かけてしまった。
「なんだ、結局ひとりで留守番する羽目になったってことか・・・、昼寝でもして夕飯作て待っててやろう。」
「ばたばた・・・。」
寝室と座敷の間の廊下を走る足音で目が覚めた。
時計を見ると午後5時を過ぎていた。
「どなたでしたか・・・。」
起き上がって寝室の隣の部屋を覗きに行った。
「ごめんなさい、起こしてしまったようですね。ついでに手伝って下さい。」
そこには、食堂のシゲちゃんが応接台を引っ張り出して拭いていた。
「いいえ、おきるとこでしたから構いませんが何が始まるんですか。」
「立花のお爺ちゃんから電話があって急に宴会だって言ってきたんです。もっとも何時だって急に言い出すんですが。」
「宴会ですか・・・。ここでですか・・・。」
「はい、それで急遽オードブル作って来ました。主人が間もなく運び込んで来ます。

応接台を3台並べて置いてくれって言われましたので、一台は座敷に有りますからココのを2台出さないと・・・。」
「それは大変ですね。どれ加勢しますから・・・それにしても重い応接台ですね。」
「そうなんです、座敷に出ているのは、もっと重いんです。」
10畳が2部屋続いた座敷の襖を開けて応接台を並べ終えた頃、トモミさんが料理を運びこんで並べ始めた。

その間、新平は洗濯物や布団を寝室に運び込んだ。
その後、酒屋と魚屋が来て宴会の準備が済んだ。

手馴れたもので、短時間にすんでしまった。
「さすが手早いんですね。」
「ああ、年に数回やっていますから段取りは覚えてしまいました。」
友三とシゲちゃんが「あとは宜しく」と言って帰っていった。

まもなく、ガヤガヤと10人ほどの老人が庭先に現れ、立小便したり、そのまま玄関に入ってきて上がり込んでいる。
「おお、準備出来ているな。や、新平、そう言う訳で急遽懇親会になった。一緒に飲もう。」
「え、一緒にですか・・・、はい、そうします。でも氷とか・・・準備を。」
「それは、婆さんたちがやってくれるから座っててええ。」

全員が思い思いに座っているようだが、床の間に近い方に年長者が座っているようだ。

暗黙の席順だろう。
「新平、そんなトコに座ったのか。ま、いいだろう、皆・聞いてくれ。博多にいる甥っ子だ宜しくな。」
簡単に紹介されて、それぞれがビールや焼酎を手に乾杯して始まった。

全員が、70を過ぎたお爺ちゃん、お婆ちゃんで、大声で農作物や果実の出来具合を話している。

次第にお約束のシモネタに移り、若い頃の夜這いの話、せんずりを覚えた頃の話に変わっていった。
お婆ちゃんが三人来ていたが、頃合を見て居間の方に引っ越して食卓に座って喋っている。話題は嫁の話や、孫の自慢話になっているようだ。

押入れからカラオケ装置を取り出して歌いだす。

それに合わせて踊りだすお爺ちゃんも出て来た。

新平は、座って飲んでいる人に酌をして回った。色々と質問されたりしたが、適当に答えたり頷いて酒を交わした。
汗の臭いが強い人や、小奇麗なお爺ちゃんも居た。

胡坐をかいたお爺ちゃんの股間に手を伸ばしたり、太腿に掌を載せて擦ったりして盛り上がった。
ニコニコしてモクモクと料理を食べているお爺ちゃんもいた。
一回りして、なんとか自分の席に戻ったが、飲みすぎたようだ。
新平の左にすわっているのは、一番若い40過ぎだろうか。
武蔵(たけぞう)って呼ばれていた。

酒には口を付けずオレンジジュースや烏龍茶を飲んでいる。
「酌ばかりしてもらってすみません、酒は駄目なんですか。」
新平が、とっくに泡が消えたビールのコップに注ごうとしたら、掌でコップを塞いでしまった。
「あ、有難うございます。少しは飲めるんですが、ここが済んだら、お爺ちゃんの配達があるんです。それで私だけ車持って来ています。」
「それは残念ですね。そのうち、ゆっくり飲ませてもらって下さい。」
そんな話をしている時、武蔵って呼ばれていた男の膝が新平のももにくっ付いているのに気が付いた。
新平も、何気なく押し付けて見ると、一旦離れて、また押し付けてくる。
意識しての行動だと確信した。

「ちょっと失礼して・・・。」
新平が、左手を武蔵さんの肩に置いて小便に行こうと立ち上がったがよろけて尻餅ついて座り込んでしまった。
「わ、大丈夫ですか。小便ですか。」
「ああ、ちょっと飲み過ぎたようで・・・。」
「肩に掴まって下さい、一緒に行きますから。」
「ごめんね、お願いします。」
武蔵さんに抱えられるようにして便所に行った。

居間を通るときお婆ちゃんの視線があったが、大袈裟によろけながら連れて行ってもらった。

小便器の前まで来て、チンポをだそうとするが、よろけてしまう。
ワザとじゃなかったが、誘惑したい気持ちもあった。
「あらら危ないですね。」
後ろから支えてくれてた武蔵さんが身体を起こしてくれた。

「汚さないで下さいね。」
そう言って新平のズボンのベルトを緩めて引き下げてしまった。
「お、ふんどし・・・。」
驚くこともないだろうが、ふんどしの前垂れを探って、ちんぽを掴んで出してくれた。

手が微妙に震えているようでもあった。
「あ、有難う・・・。」
武蔵さんが、新平の腋の下から顔を覗かせてちんぽを見ている。
チロチロ出始め、勢いよく出始めた。

それでも、武蔵さんは、ちんぽを握ったままだ。

尿道を流れる小便が指に伝わるのを楽しんでいるように思われる。
「済んだようですね。」
ちんぽをプルンプルン振って、雫を切ってふんどしに納めてくれた。

「あぁー、気持ち良かったぁー。ごめんね。」
「いや大丈夫ですよ、毎度のことで、はっはっはは。」
「大変ですね、酔っ払い相手で。」
「その代わり色々と観察させてもらっています。」
「好きなんですか。」
「好きってわけじゃないですが・・・面白いです。」
あまり長いと居間のお婆ちゃん達に疑われそうで、ズボンを引き上げてもらって便所を出た。

入れ違いに、歌っていたお爺ちゃんが便所に入った。
「ふぅー、危なかったね。」
「え、何がですか・・・。」
不思議そうな顔で見つめる武蔵さんにキスしてみたい衝動にかられたが自制した。

何の疑いを持たないなんて、下心を持った新平と純粋な武蔵さんとの違いだろう。

午後9時頃、第一陣が武蔵さんの車で帰って行った。

30分ほどで武蔵さんが戻って来て第二陣2・3人を乗せて帰った。
まだ数人が鼾をかいて寝ているようだが、武蔵さんも大変だ。

でも、こんな人が居てくれるから寛いで飲めるんだろう。

お婆ちゃん達が喋っていた居間の食卓は片付けられていた。

縁側に酒屋が持って来た発泡スチロールには、まだ冷えたビールが数本残っていた。

氷を砕いて、それにドライアイスまで入れて冷やしていたらしい。
一本取り出して、食卓に座り、残り物のオードブルを肴に飲もうとしていたトコに武蔵さんが戻って来た。

「お疲れ様、烏龍茶の冷えたのが入っていますから一休みしたらどうですか。」
「折角だからビール飲ませてもらいます。」
「え、いいんですか。」
「あとは残業組です。明日の朝送ればいいんです。」
「じゃぁ、付き合いますから・・・。でも・・・。」
「私も泊まります。いつものパターンです。」
「奥さんとかにも了解済みなんですね。」
「かあちゃんは入院しています。」
「それは、また大変ですね。」
ビールを一杯飲み干して、焼酎をロックでのみ始めた。
「なんだ呑めるんですね。」
「ええ、お付き合い程度です。」
「お、武蔵。戻ってたのか、ゆっくり飲んで行け。」
小便に起きてきた立花のお爺ちゃんが声を掛けて行った。

武蔵さんは、40歳で、年上で二人の子供を連れた人と見合い結婚していた。

長男は大分の大学で、下の娘は熊本の短大に行ってて、奥さんは、結婚後に入退院を繰り返している模様だった。

「座敷の方は、どうするんでしょうか。」
「あのまま寝てしまうでしょう。」
「いや、残飯の片付けとか・・・。」
「それだったら心配要りません。」
そのとき『すずらん』の友三夫婦が玄関に入って来た。
「後片付けまで頼んであったんですか。」
「あははは、勘定のウチです。」
明るく笑って、夫婦で片付け始めた。

暫らくすると応接台を抱えて寝室の先の部屋に持って行った。

シゲちゃんが、食べ残した料理を寄せて一盛持って来た。
「どうしましょうか、冷蔵庫に入れてていいでしょうか。」
「あ、まだ食べるかもしれませんからココに置いてて下さい。」
「じゃぁ、お願いしますね。酔っ払いの連中にはタオルケットか掛け布団乗っけておきますから・・・。」
「有難う。お疲れ様でした。」
後片付けも手際よく、さっさと済ませて友三夫婦が帰って行った。

「私達も休みましょうか。」
新平が声を掛けると、武蔵さんは、コップの焼酎を飲み干して立ち上がった。
「それでは、私は、その辺でねますから。」
「いいじゃないですか寝室でゆっくり寝ましょう。」
「でも、寝とぼける爺ちゃんが床の間に小便したりしますから、見張ってないと危ないんです。」
「今夜くらいは、立花の御爺ちゃんに任せて、こっちで寝ましょう。」
「そうですか・・・、じゃぁ、そうします。」
あっさり誘いに乗ってくれた。

座敷に様子を見に行くと、好き勝手に、おじいちゃん達はあっちこっちに寝ている。
寝室に行って布団を2枚並べて、新平は先に右側の布団に横になった。

あとから入って来た武蔵さんが、ズボンとポロシャツを脱いで、電灯の紐を引き豆球だけを点けて横になったようだ。
2・3分もしないうちに武蔵さんの寝息が聞こえだした。

新平は、仰向きで目だけは瞑っていたが、気持ちはすべて武蔵さんに向いていた。
寝返りして左を向くとタオルケットを巻きつけた武蔵さんの身体がある。
寝息に合わせて胸と腹部が波打つように上下している。
手を伸ばせば、そこにはプチプチのちんぽがある。

触って見たい、扱いて見たい、舐めて見たい、口に咥えてみたい・・・。

新平は昼寝したためでもあったが目が冴えてしまった。

このまま朝を迎えてしまうのか。

そっと手を伸ばして、武蔵さんの腹に乗せて見た。武蔵さんの寝息が止まったようだ。

慌てて手を引いて反対向きに寝返りうった。

(駄目だ・・・出来ない・・・)
居間の時計が12時を鳴らしている。

(つづく)

******************************************************************

(本作品は、旧「老いのときめき」に掲載されたものを、庵主さん、源次郎さん及び、新「老いのときめき」オーナーのご了解を得て、転載させて頂いたものです。)

*****************************************************************************

★「(第22話):阿蘇のお爺ちゃん(その2)」にもどる。

★「(第24話):阿蘇のお爺ちゃん(その4)」に進む。

★上野新平シリーズ(BY源次郎)に戻る。

カテゴリー: 上野新平シリーズ, 作者:源次郎 パーマリンク

以下にコメント・投稿を記入下さい。お名前は必ず記入下さい(匿名可)。メール情報(非公開)は必須ではありません。既コメントに対しては、当該コメント下部の返信をクリックし、記入下さい。

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Google+ フォト

Google+ アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

%s と連携中