上野新平シリーズ(第33話):ヒッチハイクするお爺ちゃん(By源次郎)


「あなた、起きなくてもいいの。」
「え、何時だ。」
「とっくに朝刊も入ってるわ、七時半よ、私、先に出かけます。」
「ちょっと待てよ、何で起こしてくれなかったんだ。」
飛び起きた新平は、居間に転げるように四つん這いで這い出てきた。
勢い余って食卓の椅子で頭を打って蹲ってしまう。
そこで目が覚めた。

「なんだ夢か、馬鹿みたいに何で30年も前のことを、こんなにリアルな夢を見るんだ。」
時計を見ると、まだ午前五時を回った時間だ。
「中途半端な時間だなぁ、すっかり目が覚めてしまった。」
仕方なくシャワーを浴びて朝食の準備に取り掛かることにした。
浴室を出て玄関に配達された朝刊が落ちているのに気付く。
「そうか、この音で目が覚めたんだ。」
今月から新聞が戸別配達してくれるようになった。
先月までは一階のエレベータホールに設置されている郵便受けまで取りにいってたが、新聞や郵便の盗難が頻発しマンション自治会で関係先に戸別配達を要請したと言っていた。
セキュリティの問題も懸念されたが各所に監視カメラを増設する
ことで解決したようだった。
休日以外は電車で読んで会社に持っていってたが、今月からは忘れないように家を出るとき持ってでないといけなくなったな。

まずは冷蔵庫から牛乳を取り出しマグカップに入れて一気に飲み干す。
朝一に冷たい牛乳を飲むと便秘をしない。
何時の頃からか、そう信じて習慣になっている。
「官製談合か・・・、なくならないいだろうな。」
サット朝刊のタイトルだけを拾い読みしている間にコーヒーが沸いたようだ。
六枚切りのトースト2枚、ハムエッグに軽く茹でたカリフラワーを乗せる。
これに、その日の気分でトマトジュースの缶を開ける。
最後にコーヒーを飲んで朝食を終わる。

午前中は伊万里市に新築中の陶磁器会館の工程会議に出席予定だったので自分の車で出かける。
市内近郊だったら会社の軽自動車が小回りが利いて都合が良いんだが、郊外に長距離走るのは疲れる。
そのため予め分かっている時は、ガソリン代だけを会社に負担させてドライブしている。
会議は午前中に済んだので、ドライブインで昼食をすませる。
帰路は、唐津から西九州自動車道路、今宿経由で都市高速にのるのだが、鳥栖(とす)の現場に遅れがでていたので、多久市経由で帰ることにした。

急ぐことも無いので高速道路に乗らずに一般国道を走る。
武雄(たけお)市を過ぎしばらく走ると、前方でジャンパーを頭の上で振っているお爺ちゃんが見えた。
トラックや乗用車が先を走っていたがブレーキも踏まずに無視して通り過ぎている。
ちょっと可哀想だったが新平も無視することにした。
下手に関わって事故でも巻き込んだら後が大変だ。

ヒッチハイクしているお爺ちゃんの横を通過するとき顔は正面向けていたが視線はお爺ちゃんを観察していた。
小太りで頭が禿たお爺ちゃんだ。
カーキ色でダブダブのずぼんにベルトを臍の下に絞めてはいるが用をなしていない。
ちんぽは左側に置いているようだ。
モッコリさせている。
横目で見ていたが、お爺ちゃんと瞬間視線が合ったようで、慌てて目を逸らした。
美味しそうだったが致し方無い。
お爺ちゃんが立っている場所から30m程走った所で交差点の信号に掛かってしまった。

サイドブレーキを引いた時、ふっとサイドミラーに動くものが写った。
そこには、先程のお爺ちゃんが懸命に走って近付いて来ていた。
早く信号が青に変わらないかと思いながらも、間に合ってくれと思う気持ちが交差する。信号が青に変わったのか、後ろのトラックにクラクションを鳴らされ、仕方なく発進させる。
がっかりしたお爺ちゃんが両手を膝に腰を曲げて恨めしそうに見ている。
交差点を過ぎウインカーを出して左に寄せて停車する。
それに気付いたお爺ちゃんが再び走り出し新平の車の助手席側に来た。
新平の車は車高が高いせいもあってか、お爺ちゃんの禿た頭しか見えない。
そんなに背が低かったんだろうかと思いながらドアーのロックを外してみた。

そこには息を切らせて腰を曲げたお爺ちゃんが取っ手を引いてドアーを開けてきた。
「すまんな、乗せてくれ・・・。」
黙って手を取って引きあげてやった。
逞しい太い掌だ。
右側のウインカーを出して車列の切れ目を伺うが発進出来ない。
信号が変わるのを待つことにした。
「何処まで行くんですか。」
「兄さん福岡ナンバーじゃったろ、福岡の何処まで行くのかのぉ。」
シートベルトを『カチッ』と納めているお爺ちゃんに、ニッコリ笑いながら逆に質問されてしまった。

「夜は中央区まで帰りますが途中で鳥栖に寄ります。」
「ちょうど良かった、そんじゃ鳥栖まで乗せてくれや。兄さんは優しい人じゃな。」
お世辞も忘れず自分の希望もしっかり伝えてくる。
「鳥栖のどちらですか、途中だったら教えて下さい。あまり地理がわかりませんので。」
「ああ、どこでも良いから兄さんが用事が有る所でええ。全く不親切なヤツばっかで、兄さんと目があって嬉しかったぁ。」
「そんな、どこでもって、何処に行くんですか。」
「どこでもええ、退屈してたんで出てきたんだ。」
「なんだ、そうだったんですか。見たトコ切羽詰ってヒッチハイクしているとおもっていました。」
「ああ、人生に切羽詰っているのは確かじゃぁ。」
「え、人生にですか。穏やかじゃないですね。」
「ま、人生なんてとっくに諦めているんじゃが、時々何もかもがつまんなくなって無性に寂しくなるんじゃ。」
「はぁ・・・そうですか。」

あまり関わらない方が賢明なようだ。
後ろの信号が変わり車列が途切れたので右側に大きくハンドルをきって発進させた。
「道路が広くなって走り易くなったけど、相変わらず車が多いなぁ。」
話題も無いので呟いてみた。
「ああ、通過する車は高速を走ってくれたらええんじゃが、通行料が高いからのぉ。」
『もっともだ』
と思ったが返事も返さず黙っていた。

「ところで兄さんは、どんな仕事している。」
「普通のサラリーマンです。」
「会社勤めはサラリーマンじゃろが、兄さんは技術屋さんだな。」
「え、どうしてですか。物売りとかには見えなかったですか。」
「あっはっはっ、後部座席に、ぶ厚い図面を綴じたのがのってたからの。」
「油断出来ないですね、何時見たんですか。」
「車に乗り込むとき見た。」
「そうでしたか、バレていましたか。」
「うん、建設関連じゃろうな。」
「そこまで読んでいましたか。全く・・・。」
「ズバリじゃったな、あっはっはっはっ。正直な兄さんじゃ、惚けたら分からなかっただろうに。」
「別に隠す必要も無いですから。ちんぽは隠したいですがね。」
下ネタに持っていってみる。
「そうじゃな、ちんぽは隠してた方がいいかもな。」
「見せるものじゃないですからね。へたに露出させると公然猥褻になりますから。」
「ちんぽ見せたくらいで刑務所はないだろう。ワシなんか見せたって恥ずかしいとも思わんが。」
「見せるのは勝手でしょうが、見せられた方が迷惑ってことでしょう。ところで、お爺ちゃんは見せても恥ずかしく無いちんぽ持っているんですか。」
「恥ずかしくは無いが普通のちんぽじゃ、どうじゃ見てみるか。」
「別に見たくはありません。お幾つですか。」
「歳か、75じゃ、ホレこんなもんじゃ見てみぃ。」
お爺ちゃんはズボンのベルトを緩めジッパーを下げ、ふんどしの横から雁を摘つまんで引っ張り出してしまった。
「見たく無いって言ったでしょう。」
内心見てみたいと思っていたので嬉しくなって声がニヤケてしまった。

「見てくれたってええじゃろ、折角出したんだから。」
「わかりました・・・、おや、見せたがるくらいに流石デカイですね。」
「若い頃は、色艶も良かったが使っていないので白っ茶け見そぼらしくなってしもうた。あっはっはっ。」
「いいえ、立派なちんぽです。それが勃起したらすごいでしょうね。」
「見てみるか。」
「勃起するんですか、無理でしょう。」
「馬鹿にしたらいかん、これでも週に2回はせんずり掻いて抜いているんだから。」

ムキになって怒った顔をしている。
可愛いなと思ってしまった。
「それが本当なら、週に2回は優秀ですね。」
「まぁな、他に遊ぶものが無いから大事に維持しているんじゃ。時々可愛がってやってないと駄目になるからのぉ。」
ちょっと自慢顔に変わった。
「そんなものですか、血液を送ってやって活性化していないと駄目なんでしょうね。触ってもいいですか。」
「ああ、触ってくれ。良かったら舐めてくれんか。」
「なに言っているんですか、降りてもらいますよ。そんな趣味はありません。でもチョット触ってあげますから、腰を上げて此方に寄って下さい。」
言われるまま、背凭れを倒しズボンを膝まで降ろしてオートマチッ
クのチェンジレバーの所に腰を突き出して来た。
左手を出して、お爺ちゃんのちんぽを握った。
結構重量感がある。
週に2回のせんずりは本当だろう。

「あれ、先っぽが濡れていますよ、しょんべんですか、それとも準備完了の先走りですか。」
「あぁ、人に触られるのは気持ちがええもんだなぁ。」
「はい、終わりました。大型トラックからだと覗き込まれますから、しまってください。」
「なんだ、もう終わりか。残念だなぁ、気分が乗ってきていたんじゃが。」
「運転しているんですから無理ですよ。」
「せんずり掻いてええかな。」
「気が散るから駄目です。」
「だったら兄さんのを触らせてくれんか。」
「え、私のちんぽをさわるんですか。」
「ああ、ちょっとだけ・・・減るもんじゃねぇから、ええじゃろう。」
「仕方無いなぁ・・・チョット見せるだけですよ。」
「うん、頼む。」

新平が片手でベルトを緩めようとしていたら
「ワシがやる。」
と言って、お爺ちゃんが手を伸ばして来た。
「あっ・・・。」
既に半勃起していた新平のちんぽを、ふんどしから折り曲げるように引っ張り出し咥えられてしまった。
ハンドルにお爺ちゃんの頭が当たって運転がやりにくい。
腰を引いて背中を立てる。

お爺ちゃんは頭を前後させて尺八してくれている。
これではどう考えても危ない状態だ。
「見せるだけって・・・あ、あぁ、もう良いでしょう。運転が危ないから止めて下さい。」
「その辺りで路肩に停められんか。」
「鳥栖の現場で人を待たせていますから・・・あ、あぁー・・・止めてって言ってるでしょう。怒りますよ。」
気持ちとは反対に、おじいちゃんの頭を2,3度叩いてしまう。
本気で怒ってしまった。時間が有ったらゆっくり尺八してもらいたかったが残念だ。

しぶしぶ新平のちんぽを口から離して、中に押し込んでチャックを上げてくれた。
「怒らせてしまったな、すまんすまん。やりだしたら止まらないからのぉ。」
「いいえ、怒っていませんが仕事がありますから。また会えたらタップリお願いします。」
「そうか、わかった。つい調子に乗ったからのぉ、本当にすまんことじゃった。許してくれ。」
「だから、許すも許さないもありません。ちょっと嬉しかったんですから。」
「そうか有難う。」

お爺ちゃんが自分のズボンを引き上げてベルトを締めている。
ちょっと可哀想に思う。
運転していなかったら抱きしめて口付けしたい心境だ。
暫らく車内は無言になる。
聞いていた音楽CDを停めてDVDをセットした。

「お、テレビがみれるのか・・・、ん、映画だな。」
セットしたのは当然、男同士の絡みのDVDだ。
「なんだ、これは。ホモ映画か。」
怪訝そうに画面を眺めていたが、いきなり重役タイプの豊満な熟年男性が抱き合ってキスを始める。
互いに服を脱いでやって、ぶらぶらと半勃起させたのを掴んで揉んでいる。
長めのソファーに抱き合ったまま横になる。

「おい、兄さん。こいつ等凄いことやりだしたぞ・・・ゴクン。」
「初めて見ましたか。」
「話には聞いたことあったが・・・え、本当か・・・ケツを舐めているぞ。きったねぇなぁ。」
「汚いですか。」
「だって・・・お前、ちんぽじゃ無いんだぜ。ケツの穴舐めているんだ。わ、この男、何するんだ・・・お、おぉ、ケツの穴にチンポ入れようと・・・わ、入った。」
興奮したお爺ちゃんは、画面と新平の横顔とを交互に見ながら目をクリクリさせて実況解説を始める。
興奮気味に騒いでいたお爺ちゃんが静かになった。間もなく鳥栖市内に入るころだ。

画面から淫猥な呻き声が車内のステレオスピーカーから流れている。
二人のクライマックスが近付いたようだ
。黙り込んだお爺ちゃんが自分の股間に手を持っていき、ズボンの上からちんぽを弄っている。
「わ、出たぞ。出た出た・・・腹の上が子種でベトベト光っている。あんなに出るのか、そうとう溜めていたんだろうな。」
「個人差があるでしょうから、それでもこの人のは勢いもあって多量に出ていますよね。」
「うぅーん、凄いのを見せてもらったな。こんなの売ってあるのか。」
「私はインターネットの通販で買いましたが、結構モザイクも少なかったでしょう。」
「うん、あれが無いともっと興奮するじゃろうなぁ。」
「もうすぐ到着しますよ、お元気でね。」
「そうか、早かったなぁ。仕事は長くかかるのか。」
「え、ええ。現場の施工が遅れているようなので激励して来ます。関連業者にも挨拶して回りますから。」
「待たせてもらってええかな。」
しょぼくれた目で、はにかむように見つめている。
「もう帰った方が良いですよ。またヒッチハイクでしょう。」
「帰らなくってもええんだ、誰も待っている訳じゃねぇから。」
「一人住まいですか。」
「家には息子夫婦と孫が二人居る。」
「それじゃぁ帰らないと心配されますよ。」
「誰も心配なんかしねぇ。帰っても息子の鬼嫁に嫌味言われるだけじゃ。」
「それでも遅くなると心配されますって。」
「二、三日帰らなくっても心配しない。これまでもチョイチョイ外泊しているから、またかって顔するだけじゃ。」
「外泊って、どこに泊まっているんですか。」
「友達のとこや、サウナで飲み明かしている。」
「それで今日はどうするんですか。」
「博多駅近くのサウナか屋台で飲む。」

「そうですか、それでは勝手にしてください。
そこのコンビニ前で降りて下さい。
私は、あの裏に建設中の現場に行きます。
待ってても駄目ですよ、何時に帰れるかもわかりませんから。」
ちょっと可哀想だったが、コンビニの駐車場に入ってお爺ちゃんを降ろした。

「有難う、楽しかったよ。」
寂しそうなお爺ちゃんの後姿がトボトボとコンビニに入って良くのを見送り現場に急いだ。建設現場の遅れは、全体的なもので管工事だけの遅れと言う訳では無かった。
支社からの職人を数人送って土日曜日で解決出来そうだ。

最近は基準局の通達が厳しく、また付近住民への騒音もあって土日曜祭日の休日作業がやりにくい。
ゼネコン側の休日管理が難しいこともあるが、内装大工作業を暫らく遅らせてもらうことで電気工事や左管工事などと追い込みを掛けることにした。
二時間余りして現場主任に明日からの施工段取りを確認させて車に戻る。
陽も落ちて暗くなり始めていた。新平の車の後方の陰に誰かが座り込んでいるようだ。
多分、先程のお爺ちゃんのようでも有ったが無視して車に乗り込んでエンジンを掛けた。

「お、早かったな。一杯引っ掛けていたらウトウトしてしまった。」
さっきのお爺ちゃんが運転席の窓に顔を覗かせて赤らんだ顔を見せる。
「待っては駄目って言ってたでしょう。」
「そんな連れない事言うなっちゃ、迷惑掛けんから乗っけてくれ。」
黙って助手席側のロックを外す。
「すまんなぁ、よいしょっと・・・。さぁ出発しよう。楽しいなぁドライブ、ドライブだ。」
シートベルトを絞めてニッコリ笑っている。
「どうするんですか、反対方向ですよ。」
冷たく言ったものの、ちょっと嬉しいのは何故だろう。
自宅に泊まらせる気はさらさら無いが、このまま別れたくも無い。

「あぁ、分かってる。博多駅に近いバス停か西鉄の駅で降ろしてくれ。」
「そうですか、それでは大野城市に入ったら都市高に乗りますから、あの付近で降りて下さい。」
「うん、わかった。」
意外と素直な返事で安心したが、このまま別れるのも可哀想でもあるし、新平自身寂しくなる。
正直そう思った。あの時、別れていれば忘れかけてと言うか諦めていただろうに、待たれてしまって再会した時から親密な感情が湧いてきていた。
「兄さん、さっきのまた見せてくれんかのぉ。」
「また見るんですか、別のもありますよ。」
「そんじゃ、その別のってのを見せてくれ。」
「見せても良いですが内緒ですよ。」
「うんうん内緒にする、な、早く見せてくれ。」
いきなり全身刺青の中年男性の背中からと六尺褌まで下がり前身にターンしていく。
「お、六尺絞めているぞ懐かしいのぉ、ワシも昔は六尺絞めていたんだ。」
「職人さんでしたか。」
「ああ、宮大工の杉って、結構知られていたんじゃ。そんで奈良や栃木にも仕事で行ってた。宮城にも行ったなぁ。あん時は寒かった。」

「宮大工さんでしたか、それで、ぶっとい腕してるんですね。」
「いやぁ、現役の頃は筋肉マンじゃったが。もう見る影も無い。」
カメラが中年男の前に回ると、そこには膝まづいた60がらみの
父さんが、ちんぽを引っ張り出して尺八している。
「こいつも凄いな、チンポが上向いてヒクヒクさせてるぞ。またケツに入れるのかな。」
期待通りだったのか手を叩いて喜んでいる。
「あ、あそこのコンビニで停めてくれ。一杯飲んだのでションベンしたくなった。」
「私も一緒に付き合います。現場でしたかったんですが仮設トイレなんで我慢してたんです。」
「ちょうど良かったな、連れションしよう。」

DVDの電源を切ってエンジンキーを抜きお爺ちゃんの後を追う。
コンビニは店内にしかトイレがないので、商品棚を眺めながらト
イレを探し一緒に入る。
「何だ、一人しか出来んぞ。ワシが大で済ませるから兄さんはココでやってくれ。」
トイレのブースは開けっ放してジョボジョボやっている。
「勢いが無くなったなぁ・・・。」
新平が先に済ませて手を洗っていると、顔だけ覗かせて小声で何か言ってる。

「何ですか。」
「ちんぽが元気になって来た。ここでせんずり掻きたいなぁ。」
「ここでは駄目です。ゆっくり出来る所に連れて行きますから、我慢してください。」
「本当か、約束だぞ。」
その心算だったか咄嗟の言い訳だったか新平も言ってしまってから後悔とも期待ともつかない気持ちで興奮してしまった。
車に乗り込むとエンジン掛ける前からDVDを再生させろとせがんでくる。
「ちょっと待って下さい。そんなにせかさ無いでもDVDは逃げません。」
「あれ約束だぞ、忘れたって言わせないからの。」
「あれって何でしたか。」
惚けてみる。

「忘れた振りしたって駄目だ。」
本気で怒っている。
「おちょくっただけです。ゆっくりせんずり掻くとこ見せてもらいます。」
「何だ、見るだけか。一緒にやろう、なっ。」
新平の顔を厭らしく覗き込む。
「一緒にって約束して無いでしょう。」
「いいじゃないか、この映画のように・・・。な、なっ。」
「ちょっと恥ずかしいですから・・・考えさせて下さい。」
「何も恥ずかしいこたぁねぇから、一緒に・・・なっ。」
すっかりその気になっている。新平は今すぐにでも抱き合ってキスしたいのをぐっと堪える。

大野城市から都市高速に乗る予定だったが、そのまま直進して福岡空港南側に右折する。
「お、飛行場だ。どこに行くんだ、まだ遠いのか。」
DVDを何枚か取り替えて見せていたが、そろそろ飽いてきたのだろう。
「何処に行きましょうか。」
「ワシに聞かんでくれ、博多の地理はわからん。どこでもええじゃろう。」
「何処でもって訳にはいきません。それより、お腹は空きませんか。食事しましょうか。」
「あ、そんなコト言って忘れさせようとしてんだろ。」
「そうじゃ有りませんが・・・、私も詳しく知りませんから。」
「ここじゃったら山の方に登って行こう。昔、台風で吹き飛んだ神社の社殿を造りに来てた。
最近は色んな競技場が出来ているらしいが。」
「ああ、博多の森公園ですね。あそこだったら知っています。」

目的場所が決まれば気が焦る。
新平のちんぽがムクムクしだした。
「おお、素晴らしい夜景じゃ。ほれ、ジャンボ機の背中が見えるぞ。」
幾つかの競技場や駐車場を通り越し比較的駐車している車が少ない所に来てサイドブレーキを引く。
何台か車が居るが、それぞれ何やら怪しいことをやっているようだ。
中には男同士のカップルが居るのかもしれないが、通り過ぎるときに確認しようとしたが伺え無かった。
ドアーを開けて降りようとするお爺ちゃんの手を掴んで止めた。
「降りたら駄目でしょう。背凭れを倒して後ろに移りましょう。その前に靴はココで脱いで下さい。」

コソコソと這って後部座席にやって来たお爺ちゃんを引き寄せ、いきなりキスをする。
「ぶっ・・・気が・・・早いな。あ、ふ、ふ、ふ・・・。」
後部座席を平らにしてベットを作る。
その手際の良さに、お爺ちゃんは目をクリクリさせて眺めている。
「ココに寝て下さい。服を脱がせますから。」
「全部脱ぐのか・・・。」
「そうです、エアコン入れています。ビデオでも見たでしょう。裸で抱き合って興奮しましょう。」
「そうだな、女とする時も裸の方が気持ちええからな。」
裸になったお爺ちゃんを四つん這いにして消毒用濡れティッシュで菊座周辺を拭いてやる。
「ひえっ、冷てぇ・・・お、いきなり。。。あ、ああ、ふぅー、ケツも気持ちええなぁ・・・。」
尻を振って喜ぶお爺ちゃんに新平も益々興奮を高めて舌先でなめまわす。
菊門に舌先を押し込みジュルジュル音をたてる。
お爺ちゃんの身体を上向きにして新平のちんぽを口に持っていく。
ぺろぺろ舐めてもらっていたが、手を添えて口の中に押し込む。

最初むせんでいたが次第に巧く尺八してくれた。
シックスナインで新平もお爺ちゃんのちんぽを喉の奥まで入れて尺八する。
お爺ちゃんのちんぽは、さすがに自慢するだけあって、しっかり芯が入って勃起していた。
新平が先におじいちゃんの口の中で爆発する。
突然の射精に吃驚して戸惑っていたようだったがゴクゴク呑み込んでしまった。

お爺ちゃんも興奮に拍車が掛かり、両足を伸ばして踏ん張り腰を持ち上げ、野獣の断末魔のような声を、それでも押し殺した呻き声で果てた。
「気持ちよかったなぁ・・・久し振りで天国に来たようじゃった。」
「初めてでは無いんでしょう。」
「ああ、全国回ってたから色々あった。神社の神主や寺の坊さんとかな。それに大工同士でとかもな。三年前死んだ、かかぁとボボする時より気持ちええと思うときもあった。しかし、せんずり掻きあったり尺八しあったりでケツは出来なかったなぁ。何度か攻めたり攻められたりもあったが痛くって出来なかった。」

「今度会えたらやってみましょう。」
「うん、話では聞いてたし、今ビデオで見たから出来るってわかった。」
「それまで、今の勃起が出来るようにしてて下さいね。」
「うんうん・・・。」
最後まで喋らせ無いで唇を吸いに行った。
しっかり抱き合って次回の約束をする。

「それでは博多駅まで送りますから家に帰って下さい。」
「いやじゃ、折角いい気持ちにさせてもらったのに、ここで息子の鬼嫁の顔を見たく無い。」
「仕方ないなぁ、好きにして下さい。」
「ああ、屋台ででも夜を明かそう。」
「飲みすぎない様にして下さいね。立たなくなりますからね。」
「おいおい脅すなよ。」
「脅しではありません、ほどほどにね。」
服を着て運転席に戻り坂道を下り始める。

「あれっ、兄さん、今すれ違った車みたか。」
「ええ、中年とお年寄りの男性でした。」
「みんな、ええコトやりに来てるんじゃな。」
「そうでしょうね、さっき車を停めてたところの奥の方にも居ましたよ。」
「そうかぁ・・・。」
何か物思いにふけっているお爺ちゃん。何を思い出しているんだろう。
博多駅南の新幹線乗降口で降ろす。
後ろを振り返りながら手を振ってネオンの街に消えて行った。

おわり

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(本作品は、旧「老いのときめき」に掲載されたものを、庵主さん、源次郎さん及び、新「老いのときめき」オーナーのご了解を得て、転載させて頂いたものです。)

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★「上野新平シリーズ(第32話):ゴルフ場のお爺ちゃん」に進む。

★「上野新平シリーズ(第34話):森づくりするお爺ちゃん」に進む。

★上野新平シリーズ(BY源次郎)に戻る。</

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