上野新平シリーズ(第34話): 森づくりするお爺ちゃん(By源次郎)


「これ良かったら読んで下さい。それで参加いただけるようでしたら今週末までに私に電話下さい。開催当日のお弁当の準備はご心配なく。宜しくお願いします。」

経理課の女子社員が新平の席にやってきて、ワープロで書かれたチラシを差し出した。

社内での連絡事項などは最近は全て社内メールだったので、わざわざ持参するくらいだから、何かの同好会の発表会出席の勧誘くらいに思っていた。

「うん、後で読んでおくから、そこに置いててね。」
新平は、ディスプレイに入力中のCADデーターから目も離さずに返事した。

その内チラシのコトは忘れて、工務部長との打ち合わせや、設計課の若い連中に現場での不都合の納まり具合を説明していたら、お昼に近い時間になっていた。

合図のチャイムが鳴る少し前だったがキリがよかったので昼食を摂ることにする。
「今日は何にしようか・・・。」
デスクの上に乱雑に広げた書類を、一応簡単に整理して昼食をするために外に出かけることにした。
「あれ、これは何だったかな。」
経理課の女子社員が置いていったチラシのコトを忘れていた。
目を通さない訳にもいかんだろうとポケットに入れて外に出る。

ココのところ現場からの呼び出しが無かったので数日会社の近く
の食堂で済ませている。

その為もあって混雑するので早めに出てきたが、考えることは他人も同じのようで満席だった。

「あら、上野さん。ごめんなさい満員なんだけど待ってて頂けますか。」
食堂の小母さんに暖簾を潜ったところで声を掛けられてしまった。
「ああ、待たせてもらいましょう。」
15,6席しか無い、いわゆる大衆食堂だ。

昼間は食堂で夜は居酒屋をやっている。

色んな出来上がった惣菜が並べてある棚を覗き込んでいる間に数人が席を立って勘定し始めた。

好きな惣菜を、棚から取り出して空いた席に自分で運ぶセルフサービスだ。

空いた席に惣菜を取り出し席に着く。

間もなくご飯と味噌汁、それにタクアンと高菜の漬物が入った小皿を持って、小母さんが持って来た。
「今日は、肉じゃがと鯵の焼き魚ですか。」
「そうね青野菜も欲しかったけど出てしまってたようで。」
「ごめんなさいね、最近若い子達が良く好んで・・・あら、いらっしゃい、お一人ですか、済みません相席でよろしいでしょうか。」
暖簾を片手で持ち上げて店内を見回しているスーツ姿の老紳士だった。
「ああ、結構ですよ、空いていますか。」
「此方にどうぞ。」
案内された老紳士は丁寧に新平に挨拶して座った。

野菜の煮物と卵の出汁巻きの器を手にして腋の下にカバンを抱きかかえている。

70歳前後だろうか、惣菜をテーブルに置いて帽子を脱ぐと禿げ上がり耳の付近に白髪が残っている。

新平の悪い想像が湧き始める。

先ずこのお爺ちゃんを裸にして抱きつきキスをする。

その後は、互いのちんぽを、しゃぶり合って爆発する。

そんな時の、このお爺ちゃんの呻き声を聞きながら満足そうな顔を見てみたい。

そこまで想像して半勃起したちんぽの納まりを、それとなく股間に手をやって直す。

新平が先に食事を終えて、あとの客が入って来ないので、席に座ったまま歯に挟まった高菜を爪楊枝でほじくる。

ポケットにチラシを入れていたのを思い出し取り出して拡げる。それは「ふるさとの森づくり in 佐賀市○○」と書かれていた。

Y国立大学名誉教授高林明先生が世界各国をかけめぐり3千万本以上の木を植え、ふるさとの森づくりを指導していること、また先生が森びとインストラクターを養成されていることなどの説明もあった。
新平には出来ないことだ。感心なコトだと思う。

「森づくりに感心がありますか。」
突然、箸をとめた目の前の紳士から声を掛けられ戸惑ってしまった。
「え、ああ私ですか、ここに書かれている高林明先生って感心な人ですね。尊敬します。」
「そうですか、それは良かった。私は、ここ数年全国の森づくりに参加させてもらっています。」
「全国ですか。」
「はい、身体が健康な間は続けるつもりです。そのチラシは私が昨日からこの周辺の住宅や会社に散歩を兼ねて配っています。」
「あら・・・そうだったんですか。ここで偶然にもお会いするなんて驚きですね。」
「如何ですか、偶然お会い出来たのも何かのご縁でしょう。お忙しいお体でしょうが是非ご家族の方とご一緒にピクニック気分でも。」
「あ、ああ、そうですね。考えて見ます。」
「お子様とかお孫さんとご一緒の方も多いんですよ。」
ここで子供も居ないのに孫の話に持っていかれても困る。初対面の人に
『私は一人者です』
なんて言いたく無い。

戸惑っている新平が返事を返せないで居るのを見ていた食堂の小母さんが食器を下げにきた。
「あら、上野さん困ったわね。」
老紳士に勧誘は迷惑みたいな話を出す。
「あ、おばさん。いいんです、これはボランティアみたいな、チョット興味がある森づくりの話ですから。」
「そうだったの、ご免なさいね。話に口をはさんでしまって。」
「いいえいいえ、大丈夫ですから。」
新平も、意味も分からず戸惑ってしまった老紳士が気の毒に思えた。

食堂を出て近くの本屋にでも行って立ち読みしようかとブラ
ブラ散歩を兼ねて歩いていたら先程の老紳士が後から追いかけて来た。
「上野さんと仰いましたかね。先程は大変失礼しました。申し送れましたが若杉と言います。」
「こちらこそ・・・。」
「あのぉ、良くわからなかったのですが食堂のカミさんは、どうして怒っていらっしゃったんでしょうか。」
「ああ、お節介妬きのカミさんですから、セールスか何かと早とちりしたんでしょう。」
「そうですか・・・、急に上野さんが黙られて、その後私が怒られたようだったのでね。」
「小母さんの勘違いですよ。私が黙り込んだようでしたか。」
「ええ、何か言いたそうでしたが、あとが出なかったものですから。」
「はっはははっ、そうでしたか失礼しました。実は子供も孫も居ない独り者なので話をどうしようかとちょっと考えてしまいました。」
「それはそれは、こちらこそ大変申し訳ありません。初対面の方に不愉快な思いをさせてしまったようで。」
「気になさらないで下さい。」
「有難うございます。ちょっと時間が有りませんか、お茶でもご一緒したいのですが。」
「いいですね。そこの喫茶店にでも。」
「そうしましょう。」

路地に入ったすぐのところの喫茶店に入った。
「先程も申しましたが若杉です。現役じゃ無いんで名刺がありません。」
「あ、結構ですよ。私は上野です。この近くの会社に勤めています。」
若杉お爺ちゃんはウインナーコーヒーを注文した。
「私は、アイスコーヒーにします。」
注文したコーヒーが来るまで、何となく共通話題も無く、微かなBGMのモーツアルトを聴きながら最近の天候不順の話などをしていた。

『森づくり』の話がでるのでは無いかと思っていたが、若杉お爺ちゃんは気を使ってくれたのか一切しなかった。
コーヒーが運ばれて来た。

ミルクをアイスコーヒーに落としている時、新平の靴先にお爺ちゃんが靴先を意識して着けて来たようだった。

お爺ちゃんの顔を見たが、コーヒーの上のクリームの動きを観察するように注視しているようだ。

うつむいているだけだったかもしれない。

新平が靴先で
『トントン』
と二回触ってみた。
そこで、お爺ちゃんは顔を上げてニッコリ微笑んできた。

新平もニッコリ微笑み返す。
その後、黙ったままでBGMに聞き入った振りをして目を瞑った。
何かを話しかけてくれないかと期待して待ったが、かえって、そうした新平が音楽を聴いているのを邪魔したくないと思われたのかもしれない。

でも、先に出してきた靴先の信号は何だったのだろう。
新平が返した信号に微笑んだのは何の意味だったのだろうか。
数分間だったが、BGMは曲も変わっていたが、二人の沈黙は変わらず続いていた。

このままで午後のコーヒーが終わってしまう。

何かを求めている自分が寂しくなった。

お爺ちゃんがトイレに立つ。新平も尿意を覚えたが一緒に行くのも可笑しいので新平は座ったままで音楽を聴いている振りを続ける。

お爺ちゃんがハンカチで手を拭きながら席に座った。

それを機会に新平は腕時計を見て席を立つことにした。
「午後の始業ですので、そろそろ失礼します。」
「そうですね、お疲れ様です。代金は私が済ませましたから。」
「すみません、そうですか。ご馳走になります。有難うございました。」
「またお会いしたいですね。」
「え、はい。是非お会いしましょう。森づくりも出来たら参加して見たいとおもいますので。」

頭で考えていなかった言葉まで言ってしまった。

参加出来ない言い訳もしておかないと申し訳ないとも思う。
「おや、そうですか。有難うございます。お忙しいでしょうが考えてみて下さい。お仕事の気分転換にでも。」
「わかりました、仕事の関係でドタキャンがありそうですが、その時は申し訳ありません。」
「はい、承知しています。ご無理なさらないで下さい。でも、またの機会にゆっくりお会いしてお話してみたいです。」
「私もです。またお会いしたいです。」
席を立って右手を出すと、お爺ちゃんも立ち上がって柔らかい手で握ってきた。

お互い無言で微笑み交わす。

喫茶店を先に出て会社に戻る。

午後の始業チャイムがエレベータ内で聞こえていた。

新平のデスクがある工務部の部屋の前で数人の女子社員に取り囲まれてしまった。
「おいおい、どうしたの。」
普段は挨拶と軽い冗談くらいしか話したことが無いのにどうしたコトだろう。

「上野さん、若杉教授をご存知だったんですか。」
「サイン貰って頂けないかしら。」
「尊敬するわ。」
女子社員に取り囲まれ羨望の眼差しで見られ戸惑ってしまった。
「え、何のこと・・・。」
「あら、隠しても駄目ですよ。食堂から出て、その後喫茶店にご一緒だったでしょう。」
「何だ見てたの、声掛けてくれたらよかったのに。」
女子社員の話によると、先程の老紳士は市内の大学の教授で自然科学分野では有名な教授らしい。

その方面の書籍を何冊も出版しているらしい。

何も知らずに喫茶店でコーヒーをご馳走になり、それを女子社員に目撃されていたわけだ。

適当な言葉も出せず、その場を逃れた。

背後でコソコソと話をしているのを聞いて、チョットだけ自慢げに振り返り手を振ってドアーを開け自席に着く。
結局、退社前に参加することを経理の女子社員に電話した。
会場で若杉教授に再会出来ることは無理だろうが、ちょっと偶然を願って、いや下心もあっての返事をしてしまった。

『当日は公共交通機関でご参加下さい』
との添え書きもあったのでJRで行くことにした。
朝八時博多発、下りの『特急かもめ5号』に乗車。佐賀駅に到着したのが8時40分だった

。改札を出ると別の車両に乗った会社の女子社員数名が、新平の到着を待っていてくれた。
「おはようございます。あら、若杉教授はご一緒じゃ無かったんですか。」
「え、どうして。そんな連絡してないよ。」
「なぁんだ、てっきりご一緒だと思って弁当まで余分に・・・あら、あの人若杉教授じゃないかしら・・・きっとそうだわ、上野さんご一緒に挨拶に行きましょうよ。」
目敏い女子社員が、後から改札を出てくる若杉教授を見つけたようだ。振り返ると、登山帽を目深に被りヨレヨレの作業服、それにスニーカーを履き背中には安物の黒いリュックサックを背負っている老人が歩いてくる。

「ああ、あのお爺ちゃんだったら、6号車の中央付近で弁当食べていた人だよ。どう見たって教授じゃ無いだろう。」
「なに言ってるのよ若杉教授じゃないの、ぐずぐずしてると行っちゃうわよ、上野さん、お知り合いなんでしょ。早く挨拶に行きましょう。」
憶えてもらって無いだろうな、でも挨拶したって構わないだろうと教授の進行方向に立って、大きく深呼吸して近付くのを待った。

若杉教授の前に立ちはだかるようにしている新平の前で足を止めて顔を挙げ吃驚したように新平を見て来た。
「おや、上野さん、参加して下さったんですか、有難うございます。お逢い出来て嬉しいです。」
そう言って右手を差し出してきた。慌てて両手でその暖かい手を握る。全身に電気が走ったような快感が走る。

このままずっと手を握って居たかった。

「いやぁ、気まぐれに会社の仲間と参加させてもらいに来ました。」

「あっはっはっ、気まぐれですか。動機はどうでも善いんです。こちらの方々が会社の皆さんですか、若杉です。」
女子社員たちにも気軽に声を掛けて握手していった。

感激した女子社員たちは嬉しそうに涙ぐむものさえいた。

サンドイッチ持参して来ているからと辞退する教授に手作り弁当を押し付けている。

ハイテンションの女子社員とタクシーに分乗して開会式会場になっている運動広場に向かう。

教授が乗り込んだ後部座席に新平が優先して座る。

現地到着まで、教授の太腿から伝わる体温で人格の無い新平の下半身が疼き続けた。

佐賀県内はもとより長崎、熊本、福岡からの参加者であったが、遠くは関東方面からの参加者もあり総勢1200人以上だった。

開会式の挨拶でY国立大学名誉教授高林明先生の植樹指導があり、そのあとバス20数台で植樹場所へ向かった。
植樹前の現地は一昨年の台風により杉林が壊滅状態で、植樹しやすいように準備がしてあった。

約1300平方メートルにポット苗を植樹する。
植樹するポット苗は「シイ・カシ・ブナ・ササグリ・タブノキ」などを主木として30種類ほどが用意されていた。
高林先生が提唱される、土地本来の樹木(潜在自然植生)を混ぜて植えることで、地震や風水害などの厳しい環境にも耐えて長持ちする「本物の森」をめざしているとのことだ。
となり同士は必ず違う木を植えることが大切だ、違う種類の木がお互いを意識しながら成長していく、このことは人間社会でも同じことだとの話もあった。

新平には、そんな話などどうでも良かった。

傍で黙々と植樹をしている若杉お爺ちゃんの一挙手一投足を見ていられることが幸せだった。

時々、新平の作業に手を貸して細かに指導してくれる。
また顔を合わせてニッコリ微笑んでくれる。
休憩を兼ねて昼食時間も一緒に過ごせた。

教授が自分で作って来たサンドイッチは会社の女子社員が奪い合うようにたいらげた。

移植ごてでポット苗の2倍ぐらいの穴を掘り水につけた幼苗をポットからやさしく取り出し穴に苗を置いて周りから土をかぶせていく。
最後は植え終わったら敷きワラを山の斜面に沿って被せ、その上に縄を所々に打ち込んだ杭に巻きつけながら抑えていって終了した。

若杉教授が高林先生に挨拶に行くと言われたので一緒に山の斜面を女子社員とぞろぞろ付いていく。

懐かしそうに談笑する二人の教授に一緒に来た女子社員が記念撮影をねだっている。

こんな時の女性は全く厚かましい。
気軽に承諾した高林先生と若杉教授を中央に取り巻くようにVサインを出した女子社員達を持参した新平のデジカメに収める。

山の麓に待っている送迎バスに乗り込み開会式があった運動広場経由で佐賀駅まで戻る。

そのバスの中でも若杉教授の横に座り腿をピッタリあわせる。

何も無かったが新平は満足した一日だった。

そのバスの中で若杉教授が新平の耳元で囁いた。

そっと新平の膝に掌を乗せ小さな声でもあったが信じられない気持ちもあって聞き返してしまった。
「あ、お忙しければ良いんですよ。博多の駅付近で一杯やっていきましょうと言ったんですが如何ですか。」
新平は踊り上がりたいほど嬉しかった。断るなんてとんでも無い。
「はい、是非お願いします。」
上擦った声で答えていた。

その後の言葉もまた嬉しい話であった。
「出来たら二人っきりで遠慮なく飲みたいですね。」
「え、は、はい。そうしましょう。」

JRの『特急かもめ』の中で、新平はすっかり舞い上がっていた。
博多駅で女子社員と別れることが出来た。

第一関門突破だ。

ここで解散することを色々考えていたが若杉教授の一言で、あっさり
女子社員を振り切れた。

「皆さん、お疲れ様でした。また機会が有りましたら参加して下さいね。私は上野さんの案内でこの先の書店で図鑑を見たいのがありますので、ここで失礼しますね。」
ちょっと残念そうな女子社員に目配せして
『ごめんね』
と伝え筑紫側のほうに行く若杉教授の後を追った。

信号が点滅し始めた歩道を小走りで渡る。
「先ずは生ビールで乾杯しましょうか。」
「そうですね、この辺だとあのビルの2階に行ってみましょうか。日曜日ですから開店しているトコが少ないですから。」
「そうでしょうね、でも結構賑わっていますよね。」
若杉教授と肩を並べて歩く。

途中、若い学生風の若者から頭を下げられ教授も彼らに会釈しながらも新平との会話を続けていた。

「ここの支払いは私に任せてもらいます。」
「何を言うんですか誘ったのは私ですから、それはルール違反です。」
「ルールですか、あっはっはっ。それでは、先日のコーヒー代と一緒に次の支払いをさせてもらいます。」
「コーヒーですか。ああ、あれは既に時効です、あっはっはっはっ。」
なんとも愉快な教授だ。話も途切れないように次から次に話題を出してくる。

ジョッキを合わせて乾杯する。

「上野さんは飲みっぷりがいいですね、惚れましたよ。」
「え、飲みっぷりにだけですか。」
「あっはっはっ、取り敢えずですね。そうだ森づくり参加の約束と私との再会するって言ったことも守って頂きました。」
「私は教授のこと何も知らないんですが。」
「あ、その教授と呼ぶの止しましょう、正確には元教授だし。それに先生もいやだな。」
「それじゃ若杉さんで良いですか。」
「それも、しっくりしませんね。二人っきりで呼び合うハンドルをかんがえましょう。」
「私は、新平って呼んで下さい。」
「そんな、いいお歳の方を呼び捨てにするんですか、出来ませんよ。」
「ですから二人っきりの時です。教授のことお爺ちゃんでいいですか。」
「わ、お爺ちゃんは抵抗ありますね、あっはっはっはっ。でもそれって感じがでますね、それにしましょう。」
「じゃぁ決まりました、改めて乾杯しましょう。」
「はい、命名おめでとう、あっはっはっ。愉快だなぁ。」
「お爺ちゃん、そろそろ場所を変えて飲み直しましょう。」
「おぅ、早速お爺ちゃんですか、あっはっはっ。でも、まだ飲むんですか、負けますね、新平には。」

「ここで別れたら、また何時お会いできるか心配です。」
「それは心配要りません、いつでも新平が都合できたら家に来て下さい。」
「でも、お爺ちゃんもお忙しいでしょうから。」
「いいえ、忙しい振りしているだけです。そうでもしないと毎日が退屈過ぎます。」
「大学にも行かれているんでしょう。」
「もう授業は5年前に引退しました。週に一度か二度研究室に行っています。お給料をもらっていますので。」
「私、53ですが、お爺ちゃんはお幾つですか。」
「あら、新平はもっと老けて見ていました。ごめんなさいね、私は73です。」
「わ、そうですか。ぴったりでした。あっはっはっ。」
「こらこら新平。禿具合で判断したんでしょう。めっ。」
初対面にも近い二人だったが、すっかり意気投合してしまって、早速一人住まいのお爺ちゃんのマンションまで押しかけることになった。

奥さんは京都で、お花の教室を何箇所も開いていらっしゃるそうだ。全国の大学を転勤して、また海外にも研究の為10年近く赴任されて奥さんとは30年以上も別居されてているとも話された。

マンションの12階からは箱崎神宮が見下ろされ、マンションの庭のようにも見える。
窓から見える景色に見とれていたら、お爺ちゃんが新平の後ろから近付き抱きしめてきた。

新平の背中に顔を着けて
「いいんでしょ・・・。」
と、か細い震えた声で聞いてきた。
その瞬間、新平の身体に火がついた。
振り向きざまに、お爺ちゃんを抱きしめキスをする。

長い長いキスだった。

お互いが相手の服をむしるように剥ぎ取り足元に落とした。

「あれ、お爺ちゃんふんどしでしたか。」
「新平もそうでしたね。嬉しい・・・。」
裸になって再び抱き合ってキスをする。

甘いお爺ちゃんの唾液を吸い取り、お返しを送り込む。

お爺ちゃんの股間に手を持っていき、半分被った皮を剥いていく。

乳を吸うと異様に善がり声で反応する。

汗でショッパイ味がまた美味しい。

足元に跪きちんぽを咥え込む。
半勃起のチンポも汗と、生臭い裂きイカの臭いがして新平の本能を刺激する。

立ち上がってキスをしにいったが、お爺ちゃんが座り込んで新平の竿を咥え尺八を始める。

暫らくそのままでしゃぶらせ、我慢の限界でそっと口から引き離す。足元で新平を見上げているお爺ちゃんを立たせてキスをする。
「あれ以上しゃぶられたら爆発してしまいます。ゆっくり楽しみましょう。」
その後、風呂場に行っても同じようにキスから尺八と進む。

洗い場にスポンジ入りのビニールシートを広げてシックスナインで責め合う。

浴室内に男二人の善がり声が響き渡る。

互いの身体に石鹸の泡を塗り合い身体同士をぶつけて擦りあう。

「あは、あはは・・・あ、ああ、ふぅーふぅー・・・いい、いいです・・・あ、あふあふ。」
汗だくで耳の周りに残った髪が濡れて、時代劇の罪人のような頭で呻くお爺ちゃん。

抱き合ったまま浴槽に浸かり石鹸を落とす。
お爺ちゃんの股の下に手を滑り込ませて菊座周辺を弄る。

「あら、あらら・・・う、うふふ・・・。」
腰をくねらせて悶える狂うお爺ちゃんの顔を首に回した右手で引き寄せて唇を吸う。
湯当たりしそうになるまで抱き合ってキスをする。

もどかしく身体を拭き合う。

二人とも素っ裸で手を繋いで寝室に入る。

ベットカバーと掛け布団を荒々しく剥ぎ床に落とし仰向けに寝たお爺ちゃんが両手を差し出し新平を誘い込む。

お爺ちゃんに襲い掛かるように上下に重なり合う。

顔中を舐めまわし首から胸、乳、腋の下、臍と舌先を回すように舐めていく。
チョット期待させてちんぽを無視して金玉を頬張り、スポンスポンと口から出し入れする。

「アア、あん、あん、はへっ、はへっ・・・く、く、くく・・・。」
半分ベソ掻くような声で両手でシーツを握り締めて悶えたくっている。
「お待たせ・・・。」
のぼせた口調でお爺ちゃんのちんぽ攻撃を開始する。

尿道口に舌を割り込ませ、僅かな先走りをチュルチュルと音を立てて吸い取り味合う。

雁から竿の根元までをゆっくり尺八ってやる。

「す、すごぉーい、凄過ぎです・・・あ、あへ、あへっ・・・。」
さほど期待していなかったが、口に入れてるお爺ちゃんのチンポ
の容積が驚くほど膨らんでいるのに驚いた。

これだったらイケルかも、と期待に拍車をかける。

居間の窓際に脱ぎ捨てた新平のふんどしを取りに行き、片方の紐に指をかけクルクル回してよじ上げる。
それをお爺ちゃんの金玉の裏からチンポの方にまわし一緒にきつく絞めて結ぶ。

余っている縄状の紐をチンポの根元に一回巻きつけ、きつく絞めて結んでやる。にわか手作りリングの完成。

持参していたポセットから水溶性のゼリーを舐め上げたチンポに塗りたくってシゴキあげる。
一連の動作を見ていたお爺ちゃんが、口を半開きで喘ぎ善がる。
新平の金玉から股の内側にもゼリーを塗って準備完了。
お爺ちゃんの勃起させたチンポをさらにシゴクとマックスになった。
竿の根元付近にはミミズが巻き付いた状態で赤黒い静脈が浮き
上がってきた。
「お爺ちゃん、挿入は無理かもしれないので、素股でやってみましょう。」
最初はキョトンとしていたが雰囲気が分かってきたようだ。

上向きになった新平の上に重なり腰を上下させだした。

「ふっ、ふっ、ふっ、ふっ、・・・ふっ、ふっ、ふっ、・・・。」
リズミカルに荒い鼻息で汗を流し始めた。新平の胸や顔にも汗が落ちてくる。
「ふっ、ふっ、ふっ、・・・あ、ああ、あうっ、あうっ、ふっ、ふっ、ふっ、あ、ああ、い、いぐっ・・・いぐっ。」
お爺ちゃんが新平の上に崩れ落ちてきた。

大きく呼吸をしながら胸の上に半開きの口から涎を落としてくる。

新平が締め付けていた内股が、ジワっと生暖かく濡れていくのを感じた。

うまく射精したようだ。

お爺ちゃんの頭を優しく撫でて顔を上げさせキスをする。

「いっちゃったようですね。」
「ふっ、ふっ、・・・うん、有難う。」
満足そうなお爺ちゃんの顔を胸に抱きしめ頭を撫でる。

おわり
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(本作品は、旧「老いのときめき」に掲載されたものを、庵主さん、源次郎さん及び、新「老いのときめき」オーナーのご了解を得て、転載させて頂いたものです。)

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カテゴリー: 上野新平シリーズ, 作者:源次郎 パーマリンク

上野新平シリーズ(第34話): 森づくりするお爺ちゃん(By源次郎) への1件のフィードバック

  1. より:

    新平とお爺ちゃんのシックスナインで責め合い
    僕も一緒に参加し3Pしたい気持ちになりお爺ちゃんの
    興奮しました物語でしたね。

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