上野新平シリーズ(第48話):大工のお爺ちゃん(二):By源次郎


「朝倉さん、此の道で良かったんですよね。」
「ああ、良いと思うよ。でもたまにこうして出かけて来るたびに道路が変わってて迷うことがありますね。」
「そうなんです、なんとかバイパスだとか、工事中で遠回りさせられたりすると、悩んでしまうことがあるんですよ。」
「あれ、そうですか。私が、しょっちゅうなんです。歳の所為かと思っていましたが若い上野さん達もあるんですか、あはははっ。」
「それは歳の所為ではありませんよ。あっはははっ。」
朝倉お爺ちゃんに誘われて、オープンしたばかりの健康ランドに出掛けて来たのだが、誘ったのは、むしろ新平だったかもしれない。

「到着は夕方ですが、ひと風呂浴びてから食事にして良いようです。」
「ああ、飯はどうでも良いです。早く上野さんと一緒に風呂に入って肌を合わせたいです。」
「朝倉さん…。ちょっと遠回りして良いですか。」
「ええ、構いませんが、どちらかえ寄られるんですか。」
「いいえ、そんな訳では有りません。到着まで待てませんので早く朝倉さんのを見たいんです。」
「あら、同じこと考えていたんですか。でも、こんな爺のを見たってガッカリするだけですよ。」
「私は、そのお爺ちゃんのが好きなんです。」
「うふふ、嬉しいことを…。」
顔を赤らめて俯き加減で新平の股間に手を伸ばしてきた。

「あ、ああ、そんな…。もうちょっと待って下さい。脇道に入ってきましたから、これから山道に入ります。」
「すみません、気が早くって。」
「いいえ、私も同じです。既に先走りが出てちんぽが気持ち悪いんです。」
「ハンカチで拭いてあげましょうか。それとも、舐めて綺麗にしましょうか。あっはははっ。」
「お願いしたいんですが、ちょっと運転しながらでは危ないんで我慢します。はははは。」
「凄い、凄い、上野さん、ココからだと市街地が一望出来ます。」
「ホント市街地が箱庭みたいに見えますね。ちょっと車を寄せますからね、」
山道からそれた空き地に停車させてサイドブレーキを引く。
近くに、熟れたヤマモモの木でも有ったのだろうか、フロントガラスに紫色
の汚れが数個付いている。

「朝倉さん。後ろのシートに移りましょうか。」
「はい。」
二人は、一旦車を降りて大きく背伸びをしてから後部座席に乗り込んだ。
「朝倉さん。」
「う、う、ああ、上野さん。嬉しい。」
横向きに座ったまま抱き合って唇を重ねる。

先に、朝倉お爺ちゃんが手を伸ばして新平の股間をズボンの上から上下に擦りだす。
「あ、ああ、朝倉さん。良いです、こうしてお会いできてシアワセです。」
「私も、嬉しい。」
新平のズボンのジッパーを下げ、手を入れて、褌の横からチンポを掴みだして喰えわ込んでしまった。
「わ、早業、う、ううーん。あ、ああ、朝倉さん。」
「思ったとおりだ、上野さんのちんぽデカイです。」
「あ、あう、あう、そ、そ、そんな普通でしょう。あ、ああ、あぁーん。」
「凄い先走りです。美味しい。じゅるじゅる…。」
「あ、あふ。あふ、ね、ね、お爺ちゃん。そのくらいで、ね、ねね、あ、ああ、あっふーん。」
「うん、これから、もっと楽しむんだからね。残念だけど、大人しく我慢しましょう。あれ、あれ、私のは、あ、ああ、ふ、ふぅーん。」

朝倉お爺ちゃんが新平のチンポを解放した後、新平もお爺ちゃんのチンポを引っ張り出して、しゃぶってやる。
「へ、へ、へへへ、あん、あん、あ、あーん。」
流石に普段から身体を使った仕事しているからだろう、隆々と黒い亀頭が青筋立てた竿の先に鎮座している。
歳のわりにしては元気なチンポだ。
エラが張ってて、雁と竿の堺の溝が深い。そこを唇でクリクリさせる。
「うっわぁー、そんな、あ、ああ、上野さん、そのくらいで、あ、あっふーん。はぁはぁ…。」
顔を両手で挟み再び唇を重ねて長いディープキッスの後、車を発進させて山を下って行った。

「新平さん、洋室も有ったんですが、和室で良かったでしょうか。」
「ええ、朝倉さんと一緒だったら、どんな部屋でも満足ですよ。」
和室の部屋には、押入れと床の間のスペースにテレビと冷蔵庫があり、
その上にお茶セットと電話機が乗せてある。

「トイレも付いています。あれ、シャワーまで設備されています。さすがに浴槽は無いようですが。」
「あははっ、健康ランドに浴室付きの部屋は不要でしょうね。しかし、シャワー付ってのは嬉しいですね。う、うう…。」
一泊宿泊の簡単な荷物を置いて、一通り部屋を見回している途中で、朝倉お爺ちゃんが、素早く洋服を脱ぎ捨て裸になって新平に飛びついて唇を合わせてきた。

「ちょっと、私も服を脱がせてください。」
「私が脱がせますから…。」
朝倉お爺ちゃんが、上着からシャツ、ズボンと、新平の服を脱がせていき、褌だけ残してくれるかと思ったが、それも剥ぎ取られてしまった。
「あ、お、おお、相変わらず素早い、う、うう、うわぁー。」
脱がせ終わったお爺ちゃんが、間髪を入れずにチンポを咥え込んでしまった。

「ね、ねね、先に風呂に…、あ、あふ、あふ、あ、ああ…。」
「そうだね、先ずは風呂に入って来ましょう。」
浴衣を羽織ってエレベーターで、1階に下りて大浴場に向かう。
ウイークデーだと言うのに浴室は大勢の客で賑わっていた。
「お爺ちゃん、露天風呂に移りましょうか。」
「そうだな、外で空を眺めながらも、また良いだろうね。」

屋内と露天を交互に入って、軽く背中の流しっこした後、食堂に行く。
向かい合わせにテーブルに着いて、すぐに食事が運ばれてきた。
ビールで乾杯してから食べ始める。
朝倉のお爺ちゃんが時々箸を持ったまま
『キョロキョロ』
食堂内や入り口付近を見回してて落ち着きが無い。

「お爺ちゃん、何か食事でも気にくわない様子ですが。」
「いやな、そんなこと無いよ。美味しい定食だよ。」
「そうですか、だったら良いのですが。」
そんな時、食堂の入り口に、男性二人ずれの客が入って来た。
70前後で朝倉お爺ちゃんと同年輩くらいと、もう一人は、新平と変わらない位の年齢の小柄な客だった。
その二人連れは、朝倉お爺ちゃんと目を合わせたようだったが会話らしきことはしないで会釈して一つ先のテーブルに着いた。
テーブルに座る二人連れが、それとなく新平を見ていたようにも思えた。
朝倉のお爺ちゃんの安堵したような態度が気になる。

『知り合いだったのかな』
そう思ったが、単に目が合っただけだったから、不思議でもない。
何となく気にはなったが詮索しないことにした。
食事を済ませて部屋に戻ったが、暫らくテレビでも見ようと押入れから布団を出して、朝倉お爺ちゃんと寝っ転ろぶ。

「お爺ちゃん、お酒でも頼みましょうか。」
「いや、そんな勿体無い。部屋で飲む酒は持って来てる。」
そう言って、リュックから1升の紙パック入り焼酎と、おつまみを出してテーブルに広げてきた。
「お湯が、ええだろうな。」
手馴れた様子で、焼酎のお湯割を2杯作って手渡してくれる。

「さすが準備が良いですね。私は何にも持ってきていないんです。」
「よし、改めて乾杯だ。あっはははっ。」
「はい、二人のシアワセな夜に乾杯。」
チビチビ飲み始めたが、たいして面白くも無いテレビは付けっ放しで、どちらからとも無く寄り添って抱き合ってしまう。

「新平。」
「お爺ちゃん。」
後の会話は不要だった。
焼酎のコップをテーブルに置いて絡み始める。
二人とも浴衣を脱ぎ捨て、素肌のままで抱き合い唇を合わせ、舌を絡ませ合い、シックスナインで愛を確認し楽しんだ。

そうした30分位の間に、朝倉お爺ちゃんは、2回もトイレに入っていた。
2回目にトイレに立ったとき、ちょっと心配になってくる。
「お爺ちゃん、お腹の具合でも悪いんですか。」
朝倉お爺ちゃんは、ニコニコ笑って振り返り、ウインクしてトイレに入った。

トイレの水洗を流した後、シャワーの音がしている。
『何だろう』
トイレから出て来たお爺ちゃんに、同じ事を聞いてみる。
「ね、お爺ちゃん。どうしたの。」
「あっはははっ、内緒だ。」
「内緒だって言っても、変ですよ。」
「恥ずかしいこと言わせるなよ。」
「恥ずかしいことですか。」
ちょっと『むっ』とした表情で、お爺ちゃんを見る。

「ああ、浣腸していたんだ。」
顔を赤くして俯きながら答えてくれた。
「言ってくれたら、お手伝いできたのに。」
「いやな、やっぱり恥ずかしい。」
新平は、お爺ちゃんを抱き寄せて耳元で囁いた。
「何も恥ずかしいこと無いでしょう。」
「うん。」
怒られた子供のように、赤らめた顔を上目遣いで見上げてくる。
「可愛いなぁ。」
お爺ちゃんを、しっかり抱き寄せて唇を重ねてやる。
「それで、済んだんですか。」
「ああ、完璧だ。あっはははっ。」
「そう、何となくコソコソやってたようだったので心配だったんですよ。」
「ああ、すまん。でもな、恥ずかしかったんだ。これで、ゆっくり新平に愛してもらえそうだ。」
「このヤロウ心配かけやがって、でも有難う。」
朝倉お爺ちゃんを、うつ伏せに寝かせ、腰を両手で抱え上げ、お尻に廻って双丘に顔を埋める。

「あ、ふふ、ふふふーん…。」
お爺ちゃんの双丘を両親指で押し割り菊座を拝ませてもらう。
ピクピクと呼吸しているかのようにピンクの花びらが揺れている。
「綺麗な菊門です。食べて良いですか。」
「ばか、それは食べたらいかん、あ、ああーん、そうそう、ペロペロキャンディーだから、ああーん。」
菊座の周囲から舐めまわし、焦らすように菊門を避ける。
「あ、ああ、そこじゃなくって、そう、そう、あ、ああ、ああーん。」
新平が割り込むようにして舌を尖らせて菊門に押し入れていく。
「あふ、あふ、あ、ああ、はやく、はやく頂戴、あ、ああ。」
「早くって言われても、こっちの準備が間に合っていないんです。もうちょっと私のチンポを硬くしてください。」
四つん這いで尻を高く上げているお爺ちゃんの頭に廻って顔を持ち上げ、
チンポを口に捻じ込んで咥えさせる。
お爺ちゃんは、両手で愛おしそうに新平のチンポを握って舌でジュルジュル音を立てて舐めていく。

「ああ、お爺ちゃん、ああ…。」
再びお爺ちゃんのお尻に廻って、直腸の粘膜保護を兼ねた潤滑剤を注射器で注入し、残ったのを隆々と射きり勃起した竿に塗り、菊座に押し当てる。
「お、おお、うっわー、あ、ああ、い、いい…。」
ズブズブと奥深く一気に押し込み暫らく待つ。
温かい直腸は、心臓の鼓動に合わせてズキズキと収縮を繰り返し、柔らかい粘膜が竿を包み込む。

菊門が逃がさないように竿の根元をきつく絞め付けてくる。
「ああ、滑らかで、ああ、あああ、痛く無い、あ、ああ、気持、お、おお、、ふ、ふ、ふ、ふ、新平、ああ、新平、ああ、好きだ…。」
バックからの抽送を暫らく続けその後、中断して、お爺ちゃんを上向きに転がして、正上位になって竿に手を添えて押し込んでいく。
竿を抽送しながら身体を倒してお爺ちゃんに抱きつき乳首を舐めまわす。
「あ、ああ、も、もう、死にそうだ、あ、ああ、ふっ、ふっ、ふっ、ふっ、ふっ、ふっふぁ、ふっふぁ、ふっふぁ…。」
30分位の間に、数回、お爺ちゃんは失神したように喘ぎ声が途切れていた。
新平の射精は当然おあずけ。

新平が竿を引き抜くとき、お爺ちゃんの赤らんだ身体が、一瞬ピックンと痙攣したようだった。
「なあ、新平。」
「はい、お爺ちゃん。」
「もう一度風呂に行こうか。」
「あ、そうですね。もう一度温まって、酔いを醒ましたいですね。その後、気
分を変えて苛めたいです。」
「ああ、思いっきり苛めてくれ、あはははっ。」
夕食後の大浴室は、ガランとしてて、数人が洗い場や浴槽に浸かっているだけだった。

男同士のカップルらしいのを見かけると、此の人たちも「お仲間さん」かなぁと思ってしまう。
「さすがに、ウイークデーの夜間は客も少ないな。」
「そうですね、これならゆっくり入れます。先程は話し声さえ聞き取れませんでしたから。」
「うん、新平。お酒が入っているんだから、腰湯にしたがええんだ。」
「そうですか、何時ものように、ついクビまで浸かってしまいました。」
「あっはははっ、心筋梗塞とかなっても知らんぞ。」
「そんな、冷たいこと…。」
長湯はしないようにして、そこそこで上がることにした。
浴室内を見回したが、夕食時に朝倉お爺ちゃんに会釈した二人連れの姿は無かった。

「お爺ちゃん、先程の人は、夕食後に直ぐに風呂に入られたのでしょうか。」
「え、あ、どうだろう。多分そうだろうね。」
何となく、朝倉お爺ちゃんが無関心を装っているようで気になった。
知り合いみたいだったが、そうでもなかったのだろう。
部屋に戻って、浴衣を脱いで汗を拭き合う。

「これじゃ、何のために風呂に入ったのか、かえって汗かいてしまったな、あはははっ。」
「そうですね、でも、ベタベタしていないから気持ち良いですよ。」
「ま、そうだな。おい新平、飲み直しだ。」
どっかりテーブルに座り込んで、焼酎のお湯割を作り始めた朝倉お爺ちゃんの後ろに回り羽交い絞めして抱きつく。
「おい、ま、待ってくれ。零れるから、な、な…。」
「駄目です。飲みすぎでしょう。」
かまわず、朝倉お爺ちゃんのウナジから耳元へと舐めまわす。
「ひ、ひ、判ったから…。」
お爺ちゃんも、焼酎を諦めて、振り向いて新平を抱きしめてくる。

「キスが好きなんです。」
「おお、ワシもキスが大好きでな。」
「布団の上に移りましょう。」
「うん。」
抱き合ったまま、コロコロ転んで布団に辿り着く。
「あれ、お爺ちゃん。乳首が感じるんだね。」
「あ、ああ、異常にな。」
「そうだったの、気がつかなかった。」
「あ、ああ、いいなぁ…。う、う、うう、あ、ああ。」

面白いくらいに身体をピクピクさせて善がる朝倉お爺ちゃんを攻め捲くる。
「あ、ああ、疲れた、しばらく休憩しよう。な、な、解放してくれ。あ、ああ、ふほっ、ふ、ふ、ふ…。」
「私も喉が渇きました。焼酎が美味しいでしょうね。」
「うん、一杯飲んでからにしよう。」
素っ裸のまま、二人並んで飲みだす。
「おい、新平。口移しで飲ませてくれ。」
「うまく出来るかな。」
一口焼酎をふくんで、朝倉お爺ちゃんを引き寄せ顔を覆うように被さって、チョロチョロと口に入れてやる。

「うん、うん、うまい。」
それでもダラダラと口から溢しながら催促してくる。
「ああ、上手かった。あっははははっ。」
陽気に笑う朝倉お爺ちゃんの顔を見ていると可愛くて、今すぐにでも、犯してやりたかった。
でもその前に、新平は、気になっていた食堂での二人連れのことを聞きたかった。

「お爺ちゃん。ちゅちゅっ、ちゅっ…。」
「何だ、あ、あ、はあ、はあ、はあ…。」
「ひとつ聞いて良いですか。」
「何だ、何だって喋るから。」
「気に障ったらゴメンね。」
「だから、なんなんだ。」
「先程の食堂で挨拶してた人って、知り合いの方だったんでしょう。」
「ああ、そのことか。隠すこと無かったが、関係ないから黙っていたんだ。」
「そう、だったら、もう聞かないよ。ゴメンね。気になっていたんで。」
「昔、中学出て大工の見習いで親方に付いたんだ。その時の兄弟弟子だ、」
「そう、それで久し振りに会ったってことでしたか。」
「ううーん、久し振りかな。あっはっはっ。見習いで10年位一緒に働いてな、ワシと親方との関係がバレてしまってな、あいつも親方が好きだったんだ。それで飛び出して京都に行って宮大工の勉強して30年ほどして帰って来たんだ。」
「そう、親方との三角関係になったかもしれなかったんですか。」
「いや、あいつが出て行ってから聞いたんだが、親方は、アイツも可愛がって
いたんだ。」
「三人仲良く出来なかったんですか。」
「今ならできるだろうが、なんせ若かったからな。」
「あの人が身を引いたんですね。」
「そうなんだ、優しい男だったからな。」
「いい話ですね。有難う。」

目を潤ませた、朝倉お爺ちゃんを抱きしめて唇を重ねる。
「まだ、聞いてくれるか。」
「え、まだ何か有ったんですか。」
「うん、同じ大工でも、アイツは宮大工の勉強してきてたから、ワシ達とは仕事で会うことも無く、帰って来てからも元気でやっているくらいしか判らなかったんだ。」
「それで、再会出来たのは…。」
「親方の通夜の席だった。会おうと思えば出来たんだろうが、互いに遠慮があったんだな。」
「親方は、亡くなられたんですか。」
「ああ、ワシが60になった頃だった。親方は90だったな。」
「結構お元気だったんですね。」
「ああ、それでも、認知症の奥さんを10年近く面倒見てやってな、奥さんが亡くなって2年後だった。」
「愛されてたんですね。」
「そうだろうね、子供も5人いたからな。」
「それで、お爺ちゃんとも関係を続けられていたんですか。」
「うん、それとこれとは別だからな。」

「朝倉のお爺ちゃんは結婚されているんでしょう。」
「うん、子供も3人いる。家内は今でも元気だよ。」
「羨ましいなぁ。」
「新平は再婚しないのか。」
「時々、そんな気持ちにもなりますが、もう少し若かったらって思って、ズルズルと、此の歳になってしまいました。」
「歳は関係ないから、機会があったら考えた方が、ええんじゃないか。」
「はい、そうします。ところで、お通夜の席の話は終わったんですか。」
「ははははっ、そうじゃったな。どこでこんな話しになったんだ。」
「そうですよ。再会したってとこから脇道に入ってしまいましたね。」
「まだ聞いてくれるか。」
「はい、是非聞きたいです。」
「あいつ、神埼って言うんだがな、通夜の席で大声で泣き出して困ってしまった。親方の子供達は、何も知らないからな『誰ですか』ってワシに聞いて来るんだ。」
「そうでしょうね、子供さん達には話せない関係ですからね。」

「それで、裏の作業場にしていた納屋に連れて行って抱きしめてやったんだ。そんなに悲しむんだったら、なんで早く病院とかに会いに来てくれなかったんだってな。」
「やっぱり会い難かったんでしょう。」
「それで、神埼のヤツ、ワシを抱き寄せて『親方の匂いがする』って言って、また泣き出したんだ。」
「ううーん、判るような気がします。」
「通夜の日の話は、それだけじゃ。」
「あれ、これからが聞きたい話ですが。」
「あっはははっ、その後は、新平が想像した通りだ。」
「神崎さんと再会して、二人の愛が芽生えたんですね。」
「愛か…、確かにワシも淋しくなったからな、それにワシと同じ歳だが元気だったんだ。ワシが2・3ヶ月早く弟子入りしていたんで、兄貴、兄貴ってよんでくれてな。嬉しかったんだ。」
「良いお話ですね。」
目を潤ませたお爺ちゃんを、抱きしめ直して唇を塞いだ。

「その神埼お爺ちゃんと一緒だった人は。」
「うん、なんて言ったかな。白石とか言ったな。流れの宮大工だそうだ。数年前に神埼と同じ神社の建て替え工事で会ったらしいが、そのまま居付いてしまった。気が合うんだそうだ。」
「出来たんですね。二人が。」
「うん、白石も優しい男なんだ。」
「そう…。」
ちょっと善い話だったが、新平としては、余計なことまで聞いてしまったようで申し訳ない気がした。

『ぷるるるー、ぷるるるー…。』
「あれ、電話が…。」
抱き合ってキスをしている時、部屋の電話が鳴った。
「神埼だろう、ワシが出る。」
朝倉お爺ちゃんは、裸のままで電話機のところに言って受話器を上げた。
電話が掛かってくるのを知っていたようだ。
脊柱起立筋が、背中の左右に2本くっきり隆々と浮き出て腰まで続いている。
ちょっと上がり気味で引き締まっているお尻の双丘が、赤みを帯びて可愛い。
そんな後姿の朝倉お爺ちゃんに惚れ直した。

「うん、オレだ。」
暫らく、電話を聞きながら、手持ち無沙汰なんだろうか、それとも癖だろうか、電話のカールコードを、指にクリクリ巻きつけている。
「うん、先程入ったよ。うん、うん、良いけど、判らん。聞いてみる。うん、うん、そうか、じゃあとでな、うん、うん、判った。」
お爺ちゃんは、ちょっと困った顔して電話を終わり、新平の方を振り返ってニコニコ笑って立っている。

「何だったんですか。お仕事ですか。それとも、聞いてみるって、私のことでしょうか。」
聞かなくても良かったかなとも思ったが、雰囲気で電話の話が気になった。
話しづらいのだろうか、無言でコップに残った焼酎を『ゴクッ』と音を立てて飲み込んでから、口を開いた。
「ああ、何でも無いんだ。」
「例の神崎さんだったんですか。」
「そうだ、勝手なこと言って…。」
「仕事のことではないんでしょう。」
「ああ、仕事の打ち合わせなんて無い。」
「誰と来ているんだとか聞かれたんでしょう。」
新平が、立て続けに聞き出そうとしたのに、ちょっと眉を寄せて迷惑そうな顔で俯き黙り込んでしまった。

『とく、とくとくっ』
と、焼酎のパックから、コップに半分ほど注ぎお湯を注ぎ足しいる。
「新平のも入れようか。」
そう聞きながらも、既に新平の飲み残した冷たくなったコップの焼酎を、朝倉のお爺ちゃんは、自分で飲み干して新しく作り直している。

「おい、新平。飲みなおしだ。」
「そんなに飲んで大丈夫なんですか。」
「ああ、酒は幾らでも大丈夫だ。身体が勝手に分解酵素を作り出して処理してくれているんだ。あっはっはははっ。」
「ふーん、難しい言葉まで準備して言い訳にしているんですね。」
「ははははっ、そうだ。飲みたいだけ飲める身体に作ってあるんだ。」
「そうでしょうけど…、あれ、パックには殆ど残っていませんよ。そんなに飲みましたかね。」
「そりゃぁ、飲み過ぎたかもな。でも予備もあるから、さあ飲もう。」
「予備まで準備しているんですか。」
「いや、予備ってのは、ほれ、1階のロビーに自販機が有っただろう。」
「あっはははっ、そう言うことですか。パックを2升も持って来たのかと思いましたよ。」
「ま、一泊だから二人で2升は飲み過ぎだろうな。」
「折角だから一眠りして、風呂に行きましょう。」
「そうだな、健康ランドって言ってたが、ここのは温泉だから、お湯が柔らかいから気持がええな。」
「そうですね、なんで温泉って書いて無かったんでしょう。」
「組合だか、協会だかあって、煩かったそうだ。」
「ああ、そう言うことだったんですか。詳しいんですね。」
「建設のとき内装工事で一部応援で来てた。」
「そうでしたか、関わりがあったんですね。」
「なに、オーナーの愚痴を誰かに言ってたんだろう、こんなことは、すぐ話が広がるからな。」

「それで、神崎さんに呼ばれたんでしょう。一緒に風呂に誘いましょうか。」
「神埼は、飯食った後、近くの神社に出かけていたらしんだ。先日の季節はずれの突風で屋根の銅板がはがれたらしく、現場を下見に出掛けていたんだ。これから風呂だっていってたから、そろそろ上がる頃だろう。」
「なんだ、そんな報告でしたか。」

『ぷるるるー、ぷるるるー…。』
「おや、また電話ですよ。」
「しつっこいな、どっこいしょっと…。」
朝倉お爺ちゃんは、迷惑そうな言葉とは反対に、時々電話に目をやっていたので。電話を待ってたようにも思えた。
「オレだ、どうした。うん、判った。」
電話の会話は短かった。
「今度は、何の報告でしたか。」
新平に近付いて腰を両足で挟んで抱きついてくる。
唇を重ねて舌を絡ませる。
「うん、飲みに来ないかって言って来た。」
「あら、そうですか。私は一眠りしていますから行って来て下さい。」
「いやな、新平を連れて来いって言っているんだ。紹介しろってな。」
「あはははっ、私はオジャマムシでしょう、私に構わず行って下さい。」
新平も、その神埼お爺ちゃんが気になって会ってみたいとも思っていたが、ここは、朝倉のお爺ちゃんとの初デートでもあったので遠慮することにして、朝倉のお爺ちゃんだけ行かせることにした。

「なぁ新平。」
「はい?」
言い難そうに、朝倉お爺ちゃんが、新平に抱かれて、口を合わせたまま立ち上がろうとしない。
「ちょっと一緒に行ってみようか。」
「あら、一人で行けないんですか。駄々っ子みたいですよ。」
「うん、白石とは、あまり面識が無いんでな。」
「構わないんじゃないですか。」
「そうだけど…。な、な、頼むから一緒に行ってくれ。」
「はい、はい。判りました、連れて行ってあげましょう。」
ユカタを着て、一緒に部屋を訪ねることにした。
「どの部屋ですか。」
新平が先に歩いて、振り返ってお爺ちゃんを待った。
お爺ちゃんは、後から部屋を出て、ロックが掛かったかを確認していた。
「その部屋だ。」
新平が立ち止まったドア-を指差して言った。

「お爺ちゃん、ノックして先に入って下さい。」
「開けているからって言ってたから勝手に入っていいんだ。」
そう言われて、ドアーを見ると、ドアーチェーンの代わりの金物が外向きになって、オートロックで閉らないようにしてあった。
「あれ、ホントだ、開けてありますよ。」
ドアーノブを掴んで、ドアーを押し開けた。
靴脱ぎ場があって、すぐ部屋の中が見えた。

「あっ…。」
二つ並べて敷かれた布団の片方に、白石と言う男が、素っ裸で突っ立ち、そのオトコの股間に、神埼お爺ちゃんが顔を埋めて尺八しているところだった。
慌てた新平が戻ろうと振り返ったが、後から入った朝倉お爺ちゃんがドアーを絞めて立っていた。

「マズイですよ、後にしましょう。」
小声で囁いて部屋を出ようとしたが、ガッシリした朝倉お爺ちゃんの腕で抱きしめられてしまった。
「お爺ちゃん…、う、うう、駄目ですよ。あ、ああ、お爺ちゃん。」
朝倉お爺ちゃんに口を手で塞がれてしまった。
「いいから、ちょっと見学させてもらおう。な、な、見せたくて呼んだのだろうから。」
新平も見たい気持ちも有ったが、何となく仕組まれた計略に嵌まったようで、気が進まなかった。

しかし白石の低い善がり声と、神埼お爺ちゃんが尺八する舌使いの
『じゅるじゅる』
言わせる音で、新平の気持ちも高揚して目が離せなくなってしまっていた。
白石と神埼お爺ちゃんは、新平達が入って来たのに気が付いている筈だが、無視して自分達の行為に没頭している。

白石は神埼のお爺ちゃんの短髪頭を両手で掴んで、足をちょっと広げて立ち腰を前後に口の中に抽送している。
その竿は太くて真っ黒く光らせて、ゴツゴツ青筋立てている。
時々、神埼のお爺ちゃんの口から飛び出し、鼻先を撫で回し、再び口の中に押し込まれていく。

朝倉のお爺ちゃんは、白石の傍ににじり寄って座り込み、時々、竿を握ってやっている。
白石は神埼のお爺ちゃんを布団の上に四つん這いにさせて、菊座を舐め始めた。
「う、うう、うをーっ」
神埼のお爺ちゃんが大声を出して善がり出した。
それを見ていた朝倉のお爺ちゃんが、ユカタを脱ぎ捨てて傍の布団に寝て新平に手招きして呼んでいる。
新平も、誘われるまま夢遊病に罹ったようにフラフラと朝倉のお爺ちゃんに近付いて行った。

(つづく)

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(本作品は、旧「老いのときめき」に掲載されたものを、庵主さん、源次郎さん及び、新「老いのときめき」オーナーのご了解を得て、転載させて頂いたものです。)

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