上野新平シリーズ(第61話):家庭菜園のお爺ちゃん(11)By源次郎


(1)

「はい、上野です。」

間もなく定時の午後5時になる頃、学者こと中間お爺ちゃんから、携帯に電話が入った。

「上野さん? 突然すみません、学者です。」

「ああ、中間さん。こんにちは、もうすぐ退社時間ですから構いませんよ。どうされましたか。」

「あ、はい、すみません。声を聞いたら、大した用事でなかったって反省しています。すみません。」

『ツゥー、ツゥー、ツゥー』

電話が切れてしまった。何だったのだろう、戸畑お爺ちゃんのことだろうと思ったが、学者の声がなんとなく悲壮感が伝わるようにも思える。

廊下に出て、着信履歴から学者にプッシュする。

「ああ、上野です。電話が切れてしまいましたが、戸畑組長のことだったんでしょうか。」

「いや、それも有りましたが…、もう良いんです。お仕事中だったんでしょう、ご免なさい。」

何となく煮えきれない、歯切れの悪い返事だった。

直感としては、まさかとは思うが、鉄砲に対する嫉妬ではないかと閃いた。

「今どちらにいらっしゃいますか。10分ほどしたら退社時間ですから、出来たら逢ってもらえませんか、ちょっと気になることが有ったので、お会いしたかったんです。」

「え、私にですか。」

ちょっと驚いたようで、それでいて声が弾んで聞こえる。

「そうです、中間さんに会いたかったんです。」

押したら逢えそうだ、期待して返事を待った。

「今日、今からですか。私は暇ですが、お疲れでしょう。」

「あっはははっ、だったら、どこか都合の良い所はないですか。」

「・・・・・。」

「良く聞こえなかったんですが、どちらにいらっしゃるんですか。」

「S駅前です。」

「何だ、近くではないですか。20分後に、そこに行きますから動かないで下さい。良いですね。」

学者の返事も待たずに電話を切って、机に戻り並べていた図面や書類を片付け、ちょっと早かったが女の子にタイムレコーダーを頼んで退社した。

S駅前では、会社帰りの人で混雑していたが学者の姿は直ぐに判った。

新平の姿を見て『ほっ』とした顔で、ニッコリ笑って手を挙げている。

「すみませんね、お待たせしました。取り敢えず何処かに座りましょうか。」

「喫茶店でも良いですが。」

「喫茶店も良いでしょうが、ちょっとアルコールしませんか。昼間現場に出ていて、おまけに天気が良かったので、喉がカラカラなんです。」

「ああ、それじゃ居酒屋にでも。」

「ちょっと早いかもしれないですね。そうだ、角打ちで軽くやってからにしましょうか。」

(注)角打ち→広辞苑参照(酒屋での立ち飲み)

「へぇ、上野さんも角打ちで飲むことがあるんですか。」

「あら、しょっちゅうですよ。若い頃は特に良く行っていました。」

「そうですか、だったら、そのコンビニの隣に酒屋があります。」

「お、そうですか。中間さん、この辺には詳しいのですか。」

「ええ、勤めていた会社の支社が上野さんの会社の、ちょっと先にあります。最近は何年も来ていませんが、あまり変っていませんでした。」

「あら、だったら以前お会いしたことが有ったのかも。」

「そうですね、でも営業でしたから殆ど外勤ですよ。」

「それで足腰鍛えていたんですか。」

「あっはははっ、そうかもしれないですね。」

緊張していたようだった学者が、やっと白い歯を見せて笑ってくれた。

酒屋では、生ジョッキで乾杯し、サービスの乾きものを肴に飲みだしたが、客が表に並び出して来た。

酒屋の親父にダック並びを要求され、カウンターに並んでいた10数名が、半身の形で飲むはめになってしまった。

右側に立っていた学者の方にくっ付き、お尻に新平の股間を押し付けるようになってしまう。

振り向いた学者が、腰の辺りを擦るようにし、手の甲で新平の勃起仕掛けたチンポを触って、ニッコリ笑った。

「ゆっくり出来ないですね。」

「場所変えましょうか。」

一杯だけ飲んで押し出された格好で表に出てしまう。

「大繁盛ですね。」

「こうした角打ちは庶民の味方ですから続くでしょうね。」

「そうですね、スナックなどで飲み慣れていると、タダみたいですからね。」

「はははっ、タダじゃ無いですが安いってのは確かですよ。」

大して飲んでも居ないのに、新平から学者の肩に手を、そっと置いて、そのまま肩を組んでしまった。

赤提灯は、この時間どこも表で席が空くのを待っている。

「どこも満員ですね。」

「これだと、ファミレスにでも行きましょうか。それとも喫茶店。」

学者が、キョロキョロ見回しているが、新平は、すでに行き先を決めていた、早急過ぎて逃げられても後悔する、ここは我慢しないといけないようだ。

「この先には、飲み屋は無いようですね。」

表通りが見える手前で、狭い路地がある。その路地に学者を引っ張るように入ってみた。

そこの路地の両側にもスナック等があったが、先にピンク色の回転灯をつけた同伴ホテルが見える。

「ね、あそこに入ってみましょうか。」

肩を組んだままだったので、学者の耳に口を付ける様にして囁いてみる。

目的がホテルだと察した学者が、吃驚した表情で新平の顔を見てきたが、黙って下を向き、そのまま肩を組んだままで、拒否するようでも無く、一緒に歩いてくれた。

ホテル一階の空き室案内パネルの下の鍵を取り出し、学者の背中を押して、上り専用と書かれたエレベーターに乗り込む。

エレベーターが上昇を始めたとき、学者が新平に近付き手を握ってきた。それをニッコリ微笑んで握り返す。

目的の6階に到着して扉が開くと、長い廊下があり、8部屋程が並んでいる。

「603ですから、ここです。」

小声で、学者に囁いて教える。

部屋の前に来た時、隣の604号室のドアーが開き、20歳代の男の子が出て来て、先のほうへ歩いて行った。

数歩遅れて、白髪の70歳過ぎのお爺ちゃんが出て来て、新平達をチラッと見た後、小走りで青年の後を追い下り専用のエレベーターの方に向かって行くのが見えた。

青年に追いついたお爺ちゃんが、後ろから肩に手を置き、肩を組んで談笑しながらエレベーターに乗り込んだ。

「あっ。」

学者が、思い出したように小さく声を出して、新平を押しのける様にし部屋に入っていく。

「どうしたんですか。お知り合いだったですか。」

ドアーのオートロックが閉るのと同時に、振り返った学者を抱き寄せてキスをする。

「ああ、吃驚しました。顔を合わせた直後は思い出せなかったんですが、以前勤めていた会社の支社長だったようです。」

「あらぁ、偶然でしたね。顔は見られましたか。」

「眼が合ったようにも思いましたが、驚く風でも無かったので気付かなかったのでしょう。」

「そうでしたか、お相手は、まだ若いイケメンの青年でしたね。」

「こんなところで、それも10年ぶりに会うなんて驚きでした。」

「はははっ、お仲間さんだったんですね。」

「昔は、若い女子社員を連れて飲みまわっていると聞いていましたが、まさかこんなところで見かけるなんて、それも若い男の子でしたからね。」

「それじゃ、最近目覚めたのでしょうか。それともカモフラージュしていたとかでしょうね、あははっ。」

「どうなんでしょうか、まだ身体が震えています。」

「あっはははっ、中間さんって全くウブですね。この道の人は潜在的な人も加えると結構多いのでしょうが、判りませんからね。」

「そうですよ、上野さんと農園近くの空き家で、あんなこと教えてもらっていなかったら今でも知らない世界だったでしょうから。」

「悪いことしましたかね。」

「いいえ、感謝しています。その気は充分有ったと思いますが、全く怖くって何にも知らなかったし、出来なかったんですから。」

「それは良かった、怨まれているのではないかとおもったりしていましたから。安心しました、風呂に湯をはりますから、ちょっと裸になって待ってて下さい。」

抱き合っていた腕を緩め、手を引いてベットサイドまで連れて行く。

浴槽にお湯を入れながら部屋に戻ると学者が洋服を着たままダブルベットに腰掛けテレビを付けて見ている。

「中間さん、お爺ちゃん。どうしたんですか。」

ビクっとして、新平を振り返り、きまり悪そうに立ち上がり服のボタンを外しだした。

「気恥ずかしいですか。」

「はい、恥ずかしいのも有りますが、怖いようで、嬉しいようで複雑なんです。上野さん、優しくしてくれますか。」

「あっはははっ、あ、ご免なさい。怒ったりしませんよ。私も、生ジョッキ一杯でこんなトコにきてしまったので恥ずかしいんです。」

「すみません。」

「いいえ、謝ることはありません。お爺ちゃんが、どうしても嫌だったら、このままで帰りましょうか。」

「帰るだなんて、折角ココまで連れて来てもらったのに、正直なにをしていいのか判らないんです。」

上半身裸になりズボンのベルトを緩めたままで立っている。

「そうですか、それだったら私も恥ずかしいなんて言いませんから、このままで良いですね。」

コックリ頷いてズボンを脱ぎ始めているのを見て、新平も一気に服を脱いで真っ裸になり、チンポをブラブラさせて学者に近付いて抱き締めた。

「あ、ああ、上野さん。いいです、あ、ああ、好きです。あ、ああ、どうにかなりそうです。」

学者は、新平のチンポをしっかり掴んで身体を震わせている。

「その、どうにかに早くなりましょう。風呂が溢れ出しているようです。背中流しますから一緒に入りましょう。」

先に学者を浴室に入らせ、背中を押すようにして後ろから付いていく。

「わ、広い浴槽ですね。予算掛けていますね、贅沢な造りのようです。」

「さあさあ、建物の出来具合の評価は後にしてシャワー掛けますから良いですか。」

学者は、新平に頷いて、下げた両手の置き場所が無いようで、膨らみ始めている自分の股間を隠している。

「お爺ちゃん、その手は邪魔ですから、万歳してて下さい。」

新平に言われるまま、両手を挙げて、何をされるのかと恥ずかしそうに、また怪訝そうに見ている。

学者を新平の方に向かせ、肩から胸、腹と湯を掛け流し、膨らみかけたチンポを掴んで金玉を揉むようにしながら湯を掛けていく。

「向こうムキになってお尻を見せて下さい。」

「え、あ、は、はい。」

「お爺ちゃん、バスタブに両手を付いて下さい。お尻を洗いますからね。」

ちょっと躊躇している向こう向きの学者の背中からお尻へと湯を流してやる。

学者は、バスタブを縁に両手で掴まり、眼をクリクリさせながら振り返って見て来る。

新平は、そうした学者を無視して、双丘の谷間に指を入れて撫で擦るように菊座付近を洗ってやる。

シャワーカランを床に置いて、お爺ちゃんの双丘を両手で押し広げて舌先で菊座を舐める。

湯を出しっ放して床に放り出したシャワーのホースが足元で、ジャバジャバと、蛇がのた打ち回るように、くねくねと暴れまわっている。

「あ、ああ、上野さん、あ、ああ、そこは、あ、ああ。」

尻を振って逃げようとする学者の腰を、しっかり捕まえ容赦なく菊座周辺を舐めまわしていく。

「あ、ああ、上野さん、あ、ああ。」

「さあさあ、お尻が綺麗になりました。浴槽に入りましょう。」

先に新平が浴槽に入り、学者の手を取って入れてやる。

「あ、あれ、おっとっと…。」

「滑り易いですから注意して下さい。」

よろめくようにして学者が浴槽に両足入れたところで、立ったまま抱きついき身体を一緒に沈めていく。

『ザッ、ザザァー』

派手な音で溢れ出す浴槽の湯が、洗い場から排水口に流れていく。

それを見て「ああ、勿体無い。」と言っている学者の顔を両手で捕まえ、新平の方を向かせて唇を付けに行く。

「う、うう、あ、ああ、上野さん、あ、ああ。」

舌を絡ませながら、呻くように喋る学者の口に、強く唇を押し付け黙らせる。

「う、うう、あ、ああ。」

両足を投げ出させ、その腰付近を新平の両足で挟んで跨り、勃起したチンポを学者の臍に押し当てていく。

学者のチンポも、新平の尻の割れ目付近に突き刺さるように、元気に上向きになっている。

お互いの両手で、肩から背中に湯を掛け流しながら口付けを続けていたが、学者が急に足を抜いて、新平の身体を持ち上げるようにして立たせた。

学者の顔の前で、新平の勃起したチンポがビクンビクンと上下している。

新平の腰を両手で掴んだまま、鼻や頬に当たる新平のチンポに合わせて半開きの口で追いかけ、とうとう咥えこんでしまった。

「あ、ああ、うまいなぁ、お爺ちゃん。良いです、気持ちいいです。」

新平の竿の裏側から鈴口の割れ目にと舌先で攻撃してくる。

「あ、ああ、お爺ちゃん。それ以上やられたら第一爆発が始まってしまいます。ちょっと交代させて下さい。」

諦めきれない不満そうな学者を立たせて、新平が尺八を始める。

「あ、ああ、上野さん、あ、ああ、良いです。あ、ああ、良いです。」

新平の頭を両手で掴み、腰を前後させながら顔を天井向け、口を半開きにして、学者お爺ちゃんが喘ぎ出す。

片足を浴槽の縁に上げさせ、開いた股の下から手を回し、菊座を探し当てて、中指をアナルに入れていく。

お爺ちゃんの喘ぎ声が一層大きくなり、肛門括約筋が中指を、ギュッ、ギユッと気持ち良く絞め付けてくる。

「あ、ああ、上野さん。あう、あう、あ、ああ。」

半開きの口からは、涎さえ流し始めている。

「お爺ちゃん、あとはベットで再開しましょう。」

そう言って立ち上がり、お爺ちゃんと唇を合わせ舌を絡ませる。

「あ、ああ、はい、上野さんに任せますから、どうにでもして下さい。」

目をトロンとさせた、お爺ちゃんの身体をバスタオルで簡単に拭いてバスローブを着せてベットに連れていく。

「お爺ちゃん、ちょっと疲れたでしょう。食事を頼みましょうか。」

「あ、私は、どうでも良いですが。」

「はははっ、お爺ちゃんはタフですね。でも、お腹が空いたでしょう。えっと、えっと、カツ丼で良いですか。」

「はい、お願いします。」

「では、お吸い物つきでっと…、そうだ、カツ丼がくるまでカラオケでもどうですか。」

「わ、そんな物まで有るんですか。是非聞かせて下さい。」

「聞かせてじゃ無くって、反対でしょう。お爺ちゃんは歌が上手いって聞いていますよ。」

「誰が、そんなことを。」

顔を赤らめて、そう言いながらも、カラオケの本を手渡すと、パラパラ捲って得意のタイトルを探し始めている。

食事を頼んだ後、2曲ずつ歌って、3順目に入り新平がマイクを握って歌い出す。

「同じ川原の・・・、あ、ああ、お爺ちゃん、枯れススキ・・・。あ、ああ、歌えない。」

歌っている新平の前に膝まづいて、バスローブの中からチンポを引っ張り出し咥えられ尺八を始められてしまった。

折角だからと最後まで歌ったが、その間、ずっと尺八されていた。

『ピンポーン』

タイミング良く出前のカツ丼が運ばれて来たので、カラオケを消して受け取りに行く。

「お爺ちゃん、何時からそんなに助平になったんですか。」

食事をしながら聞いてみたが、学者お爺ちゃんは、ニヤニヤ笑って顔を見て来るだけで答えてくれない。

「お爺ちゃん、その助平の勢いで第2ラウンドですからね。」

「はい、お手柔らかに」

シックスナインから、すんなりとアナルへの挿入と進み、無理な体位は出来なかったが、学者お爺ちゃんの満足した喘ぎ声に新平も興奮が加速し、一気に上り詰めてしまった。

「あ、ああ、お爺ちゃん、来た、来た、射く、射く、あ、ああ、出るぅー。」

はしたなくも新平の声が泣き声に近い。慌てて、新平のチンポはアナルに挿入したままで、お爺ちゃんのチンポに手を持っていき扱いてやる。

「あ、ああ、上野さん、い、い、良いです。出ます、出ます。」

お爺ちゃんの尿道が膨らみ、一発、二発と鈴口から精液が勢い良く飛び出していく。

それは、白いゴム紐が出て来たかと思うように、『つ』の字になって顔から胸へと落ちていった。

三発目は、垂直に打ちあがり、これも紐状のまま『し』の字を逆さまにした形で腹に落ちていく。

あとは、どっくん、どっくんと音を立てるような勢いで尿道を広げながら竿を伝って茂みの中に垂れていく。

新平のチンポをアナルの壁がグイグイと絞め付けてくる。

「すっごいなぁ、お爺ちゃん、こんなに出るんですか。吃驚です。」

「はぁ、はぁ、いやぁ、恥ずかしい。久し振りに燃えました。はぁ、はぁ。」

学者お爺ちゃんは、赤らめた顔をクシャクシャにして喜んでいる。

アナルからチンポを、そっと引き抜き、お爺ちゃんの菊座をティッシュで抑え、新平だけ浴室に入り股間を洗い流す。

ベットに戻り、お爺ちゃんの横に身体を寄せ、暫らく眠ることにする。

30分も眠っただろうか、横を向くと、学者お爺ちゃんも眠っていたのだろう、目をシバシバさせながら新平と顔を合わせてニッコリ微笑みかけてくる。

身体を少し起こし、お爺ちゃんを抱き寄せ唇を付けに行く。

尖らせたお爺ちゃんの唇を舐めながら舌を入れて絡ませる。

お爺ちゃんも、新平の舌を捕まえようと、レロレロと舌を動かしてくる。

「あ、あ、ふ、ふ、ふふ、あ、ああ。」

「お爺ちゃんも、キスが好きなんですね。」

「うん、大好きだ。でもね、内の婆さんとは、あまりキスした記憶が無いんだ。したはずなんだが、こんな濃厚なキスじゃなかったから忘れたようです。」

「あははっ、日本人の夫婦は、あまりキスしないとか誰だったか言っていましたね。」

「キスって、こんなに良いものだったなんて、上野さんが教えてくれたからですよ。」

「そんなコトはないでしょうが。あれ、お爺ちゃんの腹から胸を、蛞蝓(なめくじ)が這ったようですよ。」

「そ、そんな、ウソでしょう。」

「白いガバガバしたのが残っています。」

「あっはっはっ、上野さん。恥ずかしいじゃないですか。これは、でんでん虫が通ったんでしょう。あっはっはっ。」

腹や胸に飛び散った精液が乾いているのを掌で擦って落としている。

お爺ちゃんは、ベットから起き上がり浴室に向かった。新平も後を追って浴室に入る。

最初、風呂に入った時とは、全てが反対の立場になってしまい、新平がタジタジになってしまう。

「あ、ああ、お爺ちゃん、そんなに…、あ、ああ、気持ち良いです。あ、ああ、お爺ちゃん、すっかり腕上げて、あ、ああ、どうしよう。」

浴槽に立たされたまま、学者に尺八され爆発寸前の新平だったが、手を緩めてくれない。

何かに取り憑かれたように、汗だくで黙々と尺八を続ける学者を見て、新平は、幼児がお気に入りのオモチャをもらって懸命に遊んでいるように思える。

「あ、ああ、お爺ちゃん、そんな、あ、ああ、射っちゃいますよ、あ、ああ。く、くぅー。」

こうなったら、寸止めなんて出来る状態ではなくなった。

学者の頭を両手で挟み、顔をあげ、腰を前後させて一気に射精までいくことにする。

「お、お爺ちゃん。で、出ます。あ、ああ、顔を…、あ、ああ。」

「いいから、たっぷり飲ませて下さい。」

下を見ると、薄くなったお爺ちゃんの頭髪からも汗と湯気で濡れ、髪の毛の先から水滴が垂れている。

「あ、ああ、どうしよう。お爺ちゃん、射、射っちゃいます。口を離して…、あ、ああ。」

学者の頭を引き離そうとしてみたが、両手で新平の腰をしっかり掴んで離してくれない。

「くっ、くっ、あ、ああ、お、お、射、射くっ。お爺ちゃんのバカァ。」

とうとう、学者の口の中に爆液してしまった。

「あ、ああ、お爺ちゃん。判ったから、あ、ああ、離して、ね、ねね。」

新平の射精後の一番敏感な竿の先を、レレロ、レレロと舌先で捏ね回すように舐めてくる。

「ね、ねね、あ、ああ、あふっ、あふふっ。」

学者は、暫らく嘗め回した後満足そうな笑顔で立ち上がり、口から垂れる精液を手の甲で拭き、ニッコリ笑って新平に抱きついてくる。

「お爺ちゃん、飲んだんですか。不味かったでしょう、あははっ。」

「いいえ、濃くって、美味しかったですよ。これって癖になりそうです。」

浴槽に腰を降ろし、学者を抱き寄せて唇を付ける。絡ませた舌に、たっぷり唾液をのせ、お爺ちゃんの舌の上に送り込む。

学者お爺ちゃんは、それを『チュゥチュゥ』音を立てて吸い込み、自分も、しっかり唾液を新平の口に送ってくれる。

出前の食事代と部屋の清算を済ませ、エアーシューターから送られてきた釣銭を取り出していると、学者お爺ちゃんが、新平の足元に座り込んでズボンのチャックを開けてチンポを引っ張り出して咥えられた。

「あれ、お爺ちゃん。」

「上野さんの、チンポの味を確認させてもらいます。忘れないようにね。」

「ああ、まだやってくれるんですか。そのチンポは逃げませんから、ゆっくり、しゃぶって下さい。」

満面の笑顔で立ち上がったお爺ちゃんを抱き寄せ、ディープキッスして別れを惜しんだ。

部屋のドアーを開けて、学者お爺ちゃんを先に出し、一足先にエレベーターで降りてもらう。

「路地の入り口で待ってて下さいね。」

ニッコリ笑って、お爺ちゃんが廊下に出て小走りで降り専用のエレベーターに向かい、先に乗って下って行った。

『鉄砲お爺ちゃんに教育されたようですね。』

新平は、学者のウケ方や、浴室での尺八してもらっている時、そんな感じがしたが、野暮なことは言えなかった。

路地の入り口を少し行った所で待っててくれた学者お爺ちゃんと落ち合い、酔客が途絶え出し静かになりだしている居酒屋で乾杯と再会を約束して別れた。

(2)

翌々日の金曜日、約束していた戸畑お爺ちゃんから携帯に電話があり、川通りの比較的大きな割烹で逢うことになった。

教えられた居酒屋風割烹の暖簾をくぐると、テーブル席が10数個あり、満席状態で、カウンター席も、殆どがうまっていた。

店内を見回してみるが戸畑お爺ちゃんの姿が見えない。

『予約していたから』と言っていたのを思い出し、忙しく動き回る仲居さんに声を掛ける。

その仲居さんに案内されて後ろを歩き、一番奥の右手の部屋まで来た。

廊下の左右は、座敷の部屋になっていて、いずれも満室のようだ。

「失礼します、お連れさんが、お見えになりましたよ。」

「ああ、有難う。さあさあ、上野さん、お疲れのところすみませんね。」

部屋の中から、直ぐにでも抱き締めてキスしたいような優しい戸畑お爺ちゃんの声が聞こえた。

その声を聞いただけで、新平の股間が疼き出す。

「遅くなりました、お待ちになったんでしょう。あれ、戸畑さん、座る場所が違いますよ。」

6枚敷かれた畳の部屋で、床の間側の席を空けて、戸畑お爺ちゃんが下座に座っていた。

「あははっ、上野さん。今日は、下座も上座もありません。そんな気を使わないで、さあさあ上着を脱いで座って下さい。」

「でも、若造が床の間を背にして座れませんよ。頼みますから戸畑さん、此方に座って下さい。」

「残念ですが、早く来てしまったので根が生えて動けません。あ、先ずは生ビールで良いですね。」

「それでは取り敢えず今日は此方に座らせてもらいます。」

ジョッキで乾杯して、付き出しを口に運ぶ。

「ああ、この付き出しの野菜の煮付けは、私の味付けより美味いですね。何が違うのでしょうね、あとで教えてもらいたいです。」

「そりゃ、上野さん、プロと比べたら駄目ですよ。それなりに年季を重ねているでしょうから。」

「それもそうですよね。あっはははっ、うんうん、美味い。」

「そんなに気に入りましたか、よかったら私のも食べて下さい。」

「すみません、遠慮しませんから戴きます。」

カツオ出汁と思われる上品なお吸い物の後、いきの良い刺身が船盛りでテーブルの中央に置かれた。

部屋の中央の畳一枚分が掘り込まれ、腰掛けるようになっている。

隣の部屋とは襖紙が張った分厚い板戸が固定されて仕切られ、開放すると大きい宴会場に出来るのだろう。

「先程、電話で聞いていましたが上野さん、焼酎が良かったんですよね。ここは仲居さんの手が間に合わないのでセルフになっています。お湯でも氷でも良いですよ、どちらが良かったですか。」

「あ、それは私の仕事ですから、こちらに戴きます。」

「そう、ではお願いしましょう。私は、ちょっと薄めのお湯割りで7,3で頼みます。」

「はい、判りました。ところで戸畑さん、学者さんや、鉄砲さんから聞きましたが体調でも悪いのではなかったですか。」

焼酎のお湯割を作りながら、それと無く本題の話しに持っていく。

「あっはははっ、あいつ等ったら、ガラになく心配していましたか。余計なこと言ったんでしょう。」

「いいえ、何となく心配されている様子でしたから。」

戸畑さんが、身を乗り出して小声で言ってきた。

「実は、今日も尾行されているんですが、三年前まで、退職した会社の相談役していました、最近になってマスコミが騒ぎ出している官製談合に加担していたのでは、と思われているんです。」

「ああ、あれですか。ドコだったかの省庁の天下りだったんですよね。」

「ま、誰だって潔白な人はいませんからね。それで、尾行されてる身体で農場に行き難いのでね。それに彼らまで調べられたりすると困りますから接触を避けていたんです。」

「そうでしたか、その説明はされなかったのですか。」

「はい、そんなに心配することも無いと思っていたんですが、あと数日だからって、ほっといたんです。」

「安心しました、でも、それと無く話された方が学者さん達も安心されるでしょう。」

「そう、明日にでも話しましょう。ところで、先日は悪いと思いましたが覗かせてもらいましたよ。」

「え、先日って、あの…、お寺でのことですか。」

「話には聞いていましたが、あんなことが出来るなんて想像出来なかったんです、それで、こっそり見せてもらいました。すみません。」

『覗かれていた』

新平の顔が、カッと熱くなり赤面してしまい、聞くことも無かったのだが反撃したくなった。

「戸畑さんだって、住職との関係は長いのですか。」

「え、やっぱり聞かれていましたか。そんな気がしましたが、裏の座敷まで廻って来てたんですね。」

「はい、その時、厳蔵さんに見つかってしまったんです。それで聞かなかったことにしてくれって土下座され泣いて頼まれました。」

「そうでしたか、厳蔵は気付いているとはウスウス感じていましたが、土下座して頼んで来ましたか。良い奴だな。」

「はい、懸命に、お二人のことを隠そうとされているのが可哀想に思えました。それで結局、どちらからとも無く燃え上がってしまいました。」

「激しい男同士の愛情を見せてもらい、中途半端だった住職との関係が、これからも続けられそうです。」

「中途半端でしたか。」

「ええ、あの時が二回目の行為でした。ただ肌を合わせていたくらいでしたが、それ以上は住職が要求しても出来なかったんです。」

「そうですか、それじゃ住職が可哀想です。」

「判っているんですが、出来ませんでした。それも三ヶ月前に檀家総代にさせられ、事務的な確認をするため三日ほど泊まったんですが、夜中に住職が素っ裸で私の布団に潜り込んで抱きついてきたんです。」

「戸畑さんの前の檀家総代とも、そうしたことがあっていたんでしょうね。」

「それは聞いていませんが、前総代が亡くなった時は、見ておれないほど落ち込んで随分悲しんでいました。」

「ああ、淋しかったんでしょうね。」

「それで、和尚と添い寝した翌日は、何かしら嬉しいようで、恥ずかしいようで、そのくせ、こんな事は二度と有ってはいけないと決心して帰りました。」

「嫌悪感があったんですか。」

「それがね、上野さんにだったら判って貰えると思いますが、恥ずかしいことなんだけど、いままで、こんな感じの愛情を持ったことが何度もあったんです。それは会社の上司だったり、お客のお爺ちゃんだったりでした。そんな時、自分の性癖が異常なんだと隠し通して来ました。」

「踏み切れないもどかしさを感じながらも、誰もそうだと思いますよ。」

「それから、三ヶ月、大祭などの打ち合わせに呼び出されていましたが、体調が優れないからと断わり続けていました。」

「住職には、戸畑さんが逃げていると思われていたでしょうね。」

「そうだと思います。涙声で打ち合わせに来てくれって何度も電話が有っていました。」

「可哀想に、無視したのですか。」

「可哀想なのは、むしろ私のほうです。」

「どうしてですか、行きたくなかったのでしょう。」

「反対ですよ、行きたくて、行きたくて、逢いたくて。あって抱き締めたくって、悩んでいました。」

「それを自分に対して、正直に行こうって決心したコトがあったんですね。それを聞かせて下さい。」

暫らく沈黙の後、ボチボチ話し始めた戸畑お爺ちゃんだったが、それには新平が深く関わっていたことを聞かされるはめになった。

「はい、それを何となく『こんなコトあるんだ』と感じたのは学者の行動でした。」

「え、中間さんがですか。」

「そうです、あのガチガチな真面目一本の学者です。」

「それ、聞きたいですね。」

「確信を持った訳ではありません。あくまでも疑っただけです。」

「あの中間さんが戸畑さんに疑われるようなことって、何だったんでしょう。気になりますね。」

「そうですか、あくまでも疑っただけですから、怒らないで下さいね。」

「え、私が怒るようなことですか。」

きっと、初めて農園に行った時、学者との空き家でのことだと思ったが、それがどうして戸畑さんに怪しまれたのだろうか。

「だから疑っただけです。本当のことは判りませんから上野さんは、お話になることはありません。」

「いいえ、中間さんとのことでしたら、私が初めて農園に行った時のことでしょうから、隠したってどうしょうも無いでしょう。だとしたら確かに疑われるようなコトがありました。」

「あれ、上野さん、正直なんですね。あの日、農協に肥料を受け取りに行くだけだったのに時間が掛かり過ぎていました。それで、何かあったのだろうと思っていたら、学者が脱いだ褌をズボンのポケットに入れてて、紐が出ていたんです。その時は、どうしたんだろうと深く考えませんでしたが、何日か後、風呂に入っていて、住職のことなど考えていて『あれ?』って疑い出しました。」

「鋭い観察力ですね。参りました。すみません。」

「あははっ、上野さんが謝ることではありません。下種(ゲス)な勘繰りしていた私が謝らないといけないでしょう。」

「それで、考えが変ったんですね。良かったのか迷惑かけたのか、お騒がせしました。」

「いいえ、踏ん切りがついて、自分に正直になれたのが嬉しいんです。感謝していますよ。あれから毎週住職に逢いに行っています。」

涙さえ浮かべながら戸畑お爺ちゃんが告白するのを聞いていたが、席を立って向かいに座っているお爺ちゃんの横に移って腰を降ろす。

焼酎を口に運びながら、戸畑お爺ちゃんの話は続いたが、途中で新平から身体を寄せていき抱き寄せ唇を付けに行った。

「あ、ああ、上野さん、あ、ああ、有難う、あ、ああ。」

「戸畑さん、いつかは、こうして抱き合える日が来ないかと、お孫さんの披露宴でお会いしたときから密かに待っていました。好きになってしまったんです。理屈ではなく、あの日に一目惚れしてしまっていました。」

「あ、ああ、有難う。こんな爺を好きだなんて、あ、ああ。私も好きになって良いですか。」

「良いですかって、そんな…、あ、ああ、食べてしまいたいくらい好きです。どうしようもないんです。」

「うん、うん、上野さん、あ、ああ。」

その日は、居酒屋でもあり、それ以上は出来なかったが、時間を作って、どこか温泉にでもドライブしようと約束して別れた。

居酒屋割烹からは、新平が別の団体にまぎれるように先に出て、戸畑お爺ちゃんが利用するデパートに隣接した私鉄電車のターミナルまで歩いていく。

尾行されている戸畑お爺ちゃんを表立って見送ることが出来なかったので、遠くから目を合わせるだけにした。

混雑するコンコースに下っていく戸畑お爺ちゃんの背中が可愛く、また逞しくも見える。

戸畑お爺ちゃんは、新平が見送ってくれているのを知っていながら振り向くことも無く、後ろ姿を見せたまま軽く手を挙げて雑踏の中に消えていった。

何か昔観た映画のラストシーンに似ている。

『キザなお爺ちゃん、そこがまた好きなんです』

走って行って背中に抱きついてやりたい、いや愛情の表現が不器用な新平は、後ろから優しく飛び蹴りしてやりたくなる。

新平は、暫らく、お爺ちゃんが吸い込まれるように消えていった雑踏を眺めて、幸せな余韻を感じていた。

(つづく)

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(本作品は源次郎さんのブログ「お爺ちゃん達のときめき物語」(http://sinpei53.at.webry.info/)に掲載されたものを、源次郎さんのご了解を得て、転載させて頂いたものです。)

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