上野新平シリーズ(第88話):S市のお爺ちゃん達(8)By源次郎


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上野新平(53)は、工事打ち合わせで、人口300人ほどが住んでいる島の学校に出張で来ていた。

昼間の打ち合わせを済ませ、宿泊する民宿に戻り、風呂で汗を流した後、海岸に散歩に出て再び戻ったのは、午後六時を過ぎていた。

「只今戻りました、遅くなってしまいましたが、夕食に間に合いましたでしょうか。」

「ああ、上野さんでしたね。大丈夫ですよ、奥の和室が食堂になっています。風呂は済まれましたかね。」

台所から暖簾を手で跳ね上げ、玄関まで出て来て、民宿の主人が迎えてくれた。

60歳代後半だろうか、薄くなった短髪の丸っこい顔で、豆絞りの日本手拭いを捻って向こうはち巻き姿だ。

(うふふ・・・、タイプだ・・・。こんなおじさんって寿司屋のカウンターが似合うだろうな・・・)

「風呂は夕方一度済ませましたが、まだ湯を落としてなかったら入りたいのですが。」

「ああ、まだ十時までは時間が有りますから、夕食後にでも、ゆっくり入ってもらえますよ。」

「そうですか、有難う御座います。だったら取り敢えず夕食を戴き、その後風呂に入らせてもらいます。えっと、ビールを一本お願いします。」

「はい、有難う御座います。すぐに準備しますから、ちょっとお待ち下さい。」

食堂に行き、奥のテレビから離れた、入り口側の食卓に“どっかり”座り込む。

その後、熊男と連れの若い男が、風呂から揚がって来たのだろうか、濡れたタオルを持って入って来た。

若い方の男は、四台しかない食卓を眺め回し、座る場所を決めかねている。

「谷郷(たにごう)さん、ここに座りましょう。」

熊男が先にテレビを背に座り、若い男を手招きし座布団を手でポンポン叩いて向かい合わせに座らせようとしている。

その時、熊男が新平に気付き、微笑しながら、軽く頭を下げた。

「あ、先程はどうも・・・。」

つい先程、この熊男と校長との絡みを見せられていたばかりだったのもあり、頭を下げるのが一瞬遅れてしまった。

学校での打ち合わせで一緒だったので、顔があったら軽く頭を下げる心算ではあったのだが、後ろめたさからだろう挨拶したあと俯いてしまった。。

六人は座られる広い食卓で、足元は炬燵のように床が掘り下げられている。

ビールが先に運ばれてきたので、最初の一杯目は、民宿の主人がコップに注いでくれたが、後は手酌で飲む。

熊男達の食卓にも、ビールが運ばれ二人で乾杯して飲みだしたようだ。

熊男は、若い男にビールを勧めたり、割り箸や小皿を取ってやったりと、気を遣い優しく面倒を見てやっているのが微笑ましい。

その後も相変わらず、面倒見の良い男だ。若い男は、熊男に礼を言うでもなく、箸を口に持っていったままでテレビの画面を見ている。

新平は、さきほど海岸の古小屋で見た熊男と校長の絡みの姿態を思い出し、ニコニコして美味そうに刺身を食っている熊男の顔と重ね合わせていた。

「ご主人、ご馳走様でした。」

「はぁーい、お粗末でした。風呂は見てきましたから、ごゆっくりどうぞ。」

明日の朝の食事の準備で忙しいのだろう、顔は出さずに炊事場の奥から声だけで答えてくる。

奥に座っている熊男の方を見ると、新平を見てきたので軽く会釈して、食堂を出た。

部屋に戻り、しばらくテレビを見て腹が落ち着くのを待ち、浴衣に着替え、洗面道具とふんどしを持って風呂場に行く。

脱衣場で浴衣を脱いでいて、脱衣籠に先客の褌が入っているのが見えた。

その脱衣籠には、脱いだばかりと思われる皺が付いたふんどしが一枚だけ入っている。

浴衣とかシャツが入っていなかったし、着替えのシャツや褌もはいっていない。

ちょっと黄ばんだ着古しのふんどしに興味が有ったが、手にとってみようとまでは思わなかった。

これが、タイプのお爺ちゃんが脱いだ、ふんどしだと分っていたら、臭いくらいは嗅いで見たかもしれない。

(宿泊している部屋から、ふんどし一枚でココまで来たのだろうか・・・)

湯気で曇ったガラス戸を開け浴室を覗き、先客を確認する。

五・六室しかない民宿にしては広い浴室だ。先客は浴槽の縁に出入り口を背にして腰掛けていた。

綺麗に禿げ上がったお爺ちゃんだ。肌は褐色で肩の筋肉が盛り上がっている。

(ここの島には、どうしてこうまで新平好みの男が多いのだろう・・・)

洗い場の鏡のところまで、小躍りしたくなるような気持ちを抑え、先客に挨拶する。

「こんばんは・・・。」

「やぁ、今晩は、お疲れさん。」

禿頭のの先客が、新平を振り返って挨拶してくれた。

洗い場の端に腰を降ろし、鏡に湯を掛け曇りを落としながら、お爺ちゃんの姿が良く見えるようにする。

鏡の中に写っているお爺ちゃんが、こちらを向いている。

新平が頭にヘヤーシャンプーを掛けている時、鏡の中のお爺ちゃんと目があってしまった。

ゴシゴシ洗髪しながら振り返り、こちらを見ていたお爺ちゃんに会釈する。

浴槽の縁に腰掛けていたお爺ちゃんもニッコリ微笑して会釈したが、振り返ってくるとは思っていなかったのだろう、少々慌てているようすだった。

身体を洗い流してから浴槽に入る心算だったが、お爺ちゃんが風呂から出てしまわれたら残念だ。

身体を洗うのは後にし、頭のシャンプーを流し、浴槽に近付き手桶で浴槽のお湯を汲み股間を荒い、掛け湯して浴槽に入る。

肩まで湯に浸かり、膝歩きして、お爺ちゃんに近付いていった。

三歩か四歩で、お爺ちゃんと向かい合わせになる位置で“ああ、気持ちいい・・・”とお爺ちゃんに聞こえるように声を出して座り込む。

お湯を両手で掬い、下向きにした顔に掛けながらお爺ちゃんの声を聞いた。

「お仕事でしたか・・・。」

おじいちゃんの方から声を掛けてくれた。当たり障りの無い問いかけだ。

(おお、しばらく、お爺ちゃんと会話が出来そうだ・・・)

新平は、嬉しくなって、両手で顔の湯をプルプルと落としながら、精一杯の笑顔でお爺ちゃんを見た。

お爺ちゃんは、相変わらず浴槽の縁に腰掛け、新平の正面で股を開いたままだ。

そこには、歳相応に陰水焼けした“ちんぽ”と、だらんとぶらさがった金玉が丸見えだった。

頭髪と陰毛は関係ないのだろうか。白い物が混じってはいるがゴワゴワとした黒い毛が茂みを作っている。

「はい、中学校の改築工事の打ち合わせで今朝から来ています。初めて来ましたが、景色が綺麗な島ですね。」

普通の会話を返した心算だったが、素敵な股間を見せられ、新平の心臓は爆発しそうで声も上擦ってしまっていた。

「あっはははっ、有難う。でも景色だけでは食っていけないからのぅ・・・。」

(愛想が悪いな・・・)

「そうでしょうが、ごみごみした所で生活していて、たまに、こんな綺麗な空気が吸えると、元気になりそうです。お爺ちゃんは、この島の人ですか。」

「うん、この島で生まれ育った。ああ、そんなものだろうな。次男坊が関東にいるので、たまに呼ばれて行くんだが三日も居ると息苦しくなって帰りたくなる。」

「そうですね、だからと言って生活するには、そんなところででも働かないといけませんからね。」

「まったく、よくあんな所で生活できるもんだ。」

「ところで、お爺ちゃんは、お幾つになられますか。」

話題を変えて、このお爺ちゃんの日常を聞いてみたかった。

「あはははっ、幾つ位に見られてるかのぉ。」

「80歳・・・、ちょっと前でしょうか・・・。」

「わっははははっ、ああ、先月だったかも、そう言っていたお客さんが居たなぁ。今年で9だ。」

「そうですか、79歳・・・。」

「いいや、違う。90だ。」

「え、90歳ですか・・・。」

新平は唖然として、ニコニコ笑っているお爺ちゃんの顔を見直す。

それにしても、目の前にぶら下がっている“ちんぽ”が気になって仕方無い。

どうしても視線が、その茂みの“ちんぽ”にいってしまう。

一歩踏み出して手を伸ばしたら触られる距離だ。

「うん、自慢になるが、今でも少々海がシケていても船を出している。」

「え、まだ働いているんですか。」

「ああ、人間は動ける間は働いていないとな。立つものも立たなくなる。あっはっはっ。」

あっけらかんと、シモネタまで言ってくる。

「うぅーん、尊敬します。90歳ですか。いつまでもお元気でいいですね。」

“その立つところを見せて下さい・・・”と、喉まで出かかったが、老人の見栄で言ったものと解釈し、恥をかかせたくなかった。

改めて、お爺ちゃんの艶々した身体を眺める。足湯したまま、体中から汗が吹き出ているが、その汗の粒がコロコロ転んで落ちている。

「晩飯の時“ひらめの刺身”が出ていただろう。」

「はい、ご主人の“サービスです”って出してもらいましたが、なかなか普段は食べられません。美味しく戴きました。」

「そのヒラメは、今朝、素潜りで採ったやつじゃ。」

「はぁ・・・。素潜りって、船の上から釣り上げたんじゃ無いのですか。」

「うん、朝早くは、あいつら砂の中で寝ているから手掴みで採る。」

「またまた驚きです。水中銃とかでは無く、手掴みですか、凄いですね。」

「うん、水中銃だと身が崩れるから美味くないんだ。」

驚かされっぱなしで、話しを聞いていた新平だったが、お爺ちゃんが、片足を洗い場に回し、風呂から上がろうとしている。

(ああ、このままでは、帰られてしまう・・・)

新平は、慌てて湯から立ち上がりお爺ちゃんに近付いていって、お爺ちゃんの肩に手を乗せた。

正確には、このお爺ちゃんのぷりんぷりんした身体に触って見たかったのだ。

「もう上がられるんですか。良かったら背中でも流しましょうか。」

新平も洗い場に出る際に、誤って触ってしまったようにふるまう。

「うん、有難う。充分汗掻いたからな、これ以上汗掻くとカラカラに乾いて仕舞いそうだ。早いとこ水分補充をしないとな、あっはははっ。」

新平は、風呂に誰も入っていないのをいいことに、お爺ちゃんの耳元に囁いた。

「お爺ちゃん、90歳になっても元気なお爺ちゃんにあやかりたいのでお願いがあるんですが。」

「うん? あやかりたい・・・。なんだろぅ。」

「“ちんぽ”を握らせて下さい。」

「え、何と言いましたか。ちん・・・ぽ?」

「すみません、その・・・。」

「あっはははっ、こんな年寄りの役立たずの“ちんぽ”で良かったらどうぞ掴むなり、扱くなりして下さい。」

お爺ちゃんは、愛想よく、洗い場に足を投げ出し、股を開いて股間を新平に向け、手で抓みあげ見せてきた。

汗ばんだように、じっとり濡れた“ちんぽ”を見せられ新平は、思いっきり両手で包み込むように被せ、ちょっとモミモミしてやる。

「あ、有難うございます・・・。艶があって、まだまだお元気だってことがわかりました。」

新平の方が恥ずかしかった。このまま“しゃぶり”つきたい気持ちを必死で堪え、上擦った声で礼を言った。

「あっはははっ、うん、他人に触られると気分が良いな・・・。有難う、ではお休み。」

お爺ちゃんは、洗い場で身体に湯を掛けて汗を流し、笑ってはいたが、お爺ちゃんも、ちょっと恥ずかしかったのか顔を赤らめ脱衣場に出て行った。

「ふぅーっ。」

思いが叶った新平は、お爺ちゃんが出て行ったガラス戸を見詰めたまま放心状態だった。

(ああ、あそこまで行ったのに・・・、あれ以上は出来ない・・・、残念だったなぁ)

お爺ちゃんが、脱衣場で身体を拭き終わった頃、入り口の戸が開いて誰かが入って来たようだ。

「なんだ、おやじ。また褌一枚で来たのか。廊下に出る時は浴衣くらい着てくれって言っているだろう。」

「ああ、そろそろ終い湯だから、誰も居ないと思ってな。」

「それでも駄目。今度から罰金とるからな。」

「おお、怖いな・・・、退散、退散・・・。あっはははっ。」

「ったくぅ・・・。」

脱衣場での会話だと親子みたいに聞こえたが、あのお爺ちゃんは、民宿の主人の親父さんだったのだろうか。」

身体をボディーシャンプーで泡立てて洗っているところに浴室のガラス戸が開いて民宿の主人が顔を覗かせた。

「いかがですか湯加減は。」

「ああ、ご主人。良いお湯でした。先程のお爺ちゃんはご主人のお父さんですか。」

「はい、親父です。困った物で、ちょっと油断すると裸でウロウロするんです。」

「あっはっはっ、お元気で結構じゃないですか。90歳で、まだ素潜りしていらっしゃるとか。」

「また、そんな自慢話聞かされましたか。すみませんね。いい加減海に出るのは危ないから止めろって言っているんですが。」

「いえいえ、羨ましいですよ。私も90になるまで働きたいものです。」

「まぁ、寝込まれたりされるのよりマシですが。」

風呂に入りに来たのかと期待したが、“ごゆっくり”と言って出て行ってしまった。

風呂から上がり、部屋に戻って、濡れたタオルを部屋のタオル掛けに吊るし、一階の食堂入り口の自販機に缶ビールを買いに降りてきた。

階段を降りたところで、両手に缶ビールを持って部屋に戻ろうとしている熊男に会う。

熊男は、ニッコリ笑って顔を合わせたが、俯き加減で黙って通り過ぎようとしていたので声を掛けた。

「こんばんは、私もビールを買いに来ました。」

「あ、ああ、そうですか。私も一人で焼酎呑むのも面白く無いので、ビールでもと思って・・・。」

「お連れさんは、飲まれないのですか。」

「ああ、あの子はあまり飲めないんですよ。すでに高いびきかいている頃でしょう。」

「そうですか、良かったら私が相手しますから一緒に飲みましょうか。」

新平としては、朝のフェリーの中から気になっていた相手だし、つい先程、海岸の使われていない古い作業小屋で校長との絡みを見せてもらっていたので、何時に無く気安く誘いの言葉が掛けられた。

熊男は、そんなこととも知らず、新平の誘いに、顔をくしゃくしゃにして喜んでくれた。

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“ご一緒に・・・”とは言ったが、どちらの部屋で飲むのか決めていなかったので、バックの中から持参した焼酎を取り出しながら“どうしたものか・・・、向こうには既に眠ったらしい連れの若い男がいることだし・・・”

「お邪魔します。ここで良かったですか。」

腰を屈めて先程買っていたビールを持って熊男が入って来た。

「はい、こちらで良かったらどうぞ・・・。座布団も二枚ありますから。」

新平が持っていた焼酎を、座卓に持って来て、座布団を裏返しにして勧める。

「すみませんね、そんじゃちょっと準備しますから・・・。」

熊男は、ビールを座卓に乗せた後、いそいそと部屋を出て行った。

“準備だなんて、何があるんだろ。”

間もなく熊男が焼酎とコップ2個、それに冷蔵庫の氷を取り出してきたのかビニール袋に入れて入って来た。

「あっははははっ、準備が良いですね。氷はこの部屋の冷蔵庫にも作ってあるようですが。コップまで持って来てもらったんですか。それでは、こちらに・・・。」

新平の言葉を最後まで聞かず、出入り口ドアーの取っ手を掴んで振り返り、意味ありげな笑った顔で再び部屋を出て行ってしまった。

“まだ何か準備があるんだろうか・・・”

ビールや焼酎を座卓に並べ、熊男が床の間を背に座るように、先に新平が下座に胡坐(あぐら)をかいて座り込んで待った。

「これで終わりです。あっはっはっはっ。」

入って来た熊男は、楽しそうに大笑いし、浴衣の裾が開いて、この年配の親父にありがちなステテコは履いていない模様だ。

手にした“酒の肴”を見て驚いた。

「わぁ、準備が良いですね。食事が済んでから注文されたのですか。」

「いいえ、晩飯のオカズの残りですよ。あいつは魚が食べきれないらしくって残してしまったので、主人に断って持って来ていました。」

「そうですか、お連れの若い人は、こんな美味い魚が食べられないって贅沢って言うか可哀想ですね。それで、もう寝ていましたか。」

「あ、私は鼾が凄いので、部屋は別にしていますから分りませんが、テレビでも見て寝るんじゃないでしょうか、あっはっはっ・・・。」

午後十時頃から飲み始め、二時間も経たない内に焼酎二本の残りが僅かになった。

仕事上の不満などが話しの中心だったが、互いに建設業と言う事も有って共通した話題で盛り上がる。

新平は、“この熊男を落としてみたい・・・”との打算も有って、控えめに飲んでいたが、それでも、途中何度か廊下に出て小便に行くときは足元がふら付いていた。

「松浦さん、大丈夫ですか・・・。」

そろそろ、打ち揚げにしようと言った後、一緒に小便に行ったが、さすがに熊男も飲み過ぎたと後悔しながら並んで小便器に立っていた。

小便の帰り、熊男の部屋の前で、片付けは新平が済ませるからと言ったが“マナーに反する”と言って、新平の背中を押し、ヨロヨロと一緒に、部屋に戻って来た。

「なんだ、一口残すのもシャクだな。上野さん、仕上げに空にしてしまいましょう。」

熊男は、再び座卓に“どっかり”と座り込んで、瓶を逆さまにし、溶けだしてしまって小さくなった氷を“カラカラ”とコップに入れ最後のロックを二杯作っている。

「わ、最後のは、濃いですね。私は、もう飲めません・・・。松浦さんは大丈夫なんですか。」

「なあに、昔は焼酎一升くらい軽く飲み干していたくらいだから、このくらいの・・・。」

まともに喋られない状態で“ぐびぐび”とコップを空にしていく。

「あっはははっ、昔って、何十年前ですか・・・。あれっ、ひっくり返ってしまいましたか。」

「・・・・・・・・・くぅ。」

熊男は、後ろにひっくり返り、仰向けのまま鼾を掻き出した。

ここで寝られても困る。だからと言って、新平が熊男の部屋に行って寝るわけにもいかないだろう。

座卓の上を簡単に片付け、部屋の踏み込みの所に備え付けてある洗面台で歯磨きを済ませ、部屋に戻ったが、松浦と言う工務店経営の熊男は、気持ち良さそうに鼾を掻いて眠っている。

取り敢えず、このままにしていて風邪でも引かれたら困るし、だからと言って、このデカイ身体の熊男を部屋まで運んでは行けない。

暫らくしたら目を醒ましてくれるだろうから、その時にでも立たせて連れて行こう。

それまで、この熊男の身体でも眺めさせてもらおう。

新平は、熊男の頭を持ち上げ、腋の下に腕を入れ、ズルズルと新平の布団まで引き摺っていく。

(ふぅー、重い・・・)

よろよろしながら、なんとか布団まで運び、寝せることが出来た。

掛け布団を掛けてやる前に、熊男のはだけた浴衣から覗く胸元が見えた。

顔の髭は朝から剃ったのだろうが、既にざらざら伸び、胸毛が密集して乳首だけが可愛く覗かせている。

こんな毛深い身体でも腹はツルンツルンとして脂ぎっているのが不思議なくらいだ。

臍の下まで陰毛が這い上がって来ている。その下の肝心な股間の陰毛は褌で見えない。

薄い掛け布団を上半身に掛けてやり、下半身に掛けるのは勿体無かったので、むき出したままで、熊男の足元に座り込んで眺めさせてもらう。

「松浦さん、布団掛けましたが、暑かったら浴衣も脱いで楽にしたらどうですか。」

意識が無いのだから、聞こえないだろうと思いながらも問いかけてみた。

「うぅーん。そうだな・・・。」

新平の問いかけに返事を返され“どきっ”とする。

そう答えたものの、熊男は自分で起き上がって脱げるような力は残っていないだろう。

「松浦さん、私が浴衣を脱がせてあげましょうか。それとも部屋に戻ってからにしますか。」

熊男は、薄く目を開け、定まらない目つきで新平を見て“にこっ”と笑みを浮かべるが、また目を瞑ってしまった。

布団を剥ぎ、帯を解き浴衣を脱がせ始めると、熊男は嬉しそうに浴衣の袖から毛むくじゃらの腕を抜いた。

(あれっ、意識があるんだ・・・、困ったな・・・)

「松浦さん、ふんどしが濡れていますが、焼酎でもこぼしましたか。気持ち悪いでしょう。脱いで乾かしますか。」

先程、最後の焼酎を飲んだ時にでも溢したのだろうか、それともトイレでふらふらしていたので、小便が掛かったのだろうか。

「ううーん・・・。」

「唸るだけでは分りません。濡れたままでは“ちんぽ”が気持ち悪いでしょう。」

ふんどしの濡れた具合を確かめようと、新平が熊男の股間に手を乗せた。

自然な行為といえば当然だが熊男の“ちんぽ”にも手が触れる結果となり、ムニュッとした生暖かい感覚が手に伝わる。

熊男は、触れられたことには反応を示さず、又しても鼾を掻いている。

「脱いだ方が良いようですね。びしょびしょに濡れていますよ・・・、“ちんぽ”も冷たいのでは・・・。」

所々は、問いかけに反応してくるので、どの程度の悪戯してよいか迷ってしまう。

「ジュン、すまんなぁ・・・。」

(え、私を校長のジュンって思っているのだろうか・・・)

会話が咬み合っているようで、なんとなく外しているようでもある。

「さあ、脱ぎましょう。起きて下さい。松浦さん。」

仰向けになっていた熊男の背中を後ろから起こしてやり、その場に座らせた。

「ふ~う。ジュン、ありがとう・・・・・・。」

新平の腕に掴まり起き上がったが、目は瞑ったまま礼を言ってくる。

起き上がらせた時、熊男の浴衣の裾がくずれ、僅かに股間が開き、ふんどしの隙間から大きな金玉が見えた。

(無防備な爺さんだな。あらら、美味しそうな亀頭部の割目までが見える・・・)

黒ぐろとした陰毛に包まれ大きな金玉と、亀頭部が“むにゅうっ”と左側に転がり出てきていた。

新平は、熊男が上半身を起されながらも、寝息を掻ているのを聞いた。

(あらら。やっぱり眠かったんだ・・・)

「松浦さん、立てますか。良かったら部屋に戻りましょうか。」

「んっ?・・・ああ・・・。グゥー、グゥー・・・。」

と呟いた後、熊男は大きな鼾を掻いた。それと同時に握っていた新平の腕から松浦の手がだらりと外れる。

(ふふっ可愛い顔をしちゃって・・・・・・この爺さんは・・・)

熊男の身体を倒し、そのまま布団に寝せる。

眠った熊男の顔はだらしなく、子供のような駄々っ子にも見える。

随分頭の毛が薄い可愛い駄々っ子だと思うが、大きな“ちんぽ”と金玉が不釣合いだ。

ふんどしの前垂れを払い除け、その脇を摘みあげたが熊男に変化がないと見るや、新平は卑猥な部分を覗き見した。

片脚を持ち上げ広げたとき、熊男の鼾が一瞬やんだが、すぐにまた鼾を掻きだした。

ふんどしの前垂れを緩め、片すみを上に捲りあげると、股間の卑猥な部分が露になり“ちんぽ”と大きな金玉が“ごろん”と飛び出した。

(ほぅー。素晴らしい・・・、でかいのを下げている・・・)

陰毛の中で肉棒はだらしなく横たわり、亀頭部と鈴口の赤い縦の割れ目だけがやけに目についた。

顔を近づけ、鼻先を埋めこむように、そこの匂いを嗅いでみる。

まるでそこの匂いをあさるかのように新平の鼻がゴワゴワの陰毛の中を移動し続ける。

肉棒に沿って亀頭部が近づくにつれ僅かながら弱いアンモニアと焼酎の匂いがし、新平を興奮させた。

(あぁー、爺さんの“ちんぽ”の匂いがする・・・)

亀頭部に舌を近づけ、鈴口をチロチロ舐め割れ目にも舌を這わせると、しょっぱい味がした。

そのまま亀頭部を舌で舐めあげ、ちんぽを根元まで引き込み、ズリズリと咽奥へ飲み込んでいった。

口の中で亀頭部や肉棒を舌で転がし、ちんぽの味がなくなるまで舐めまわす。

一度、“ちんぽ”を口から出し、大きな金玉にも舌を這わせ裏側へと舌を伸ばし舐めあげていく。

熊男の秘門を覗き見しようと、脚を立て膝させたが熊男は相変わらず寝息をたてている。

双丘の肉を左右に押し分け中を見たが、ふんどしを履いていることで、それ以上は見られない。

期待したその部分は思うようには見えず、新平は諦めたように鼻を近づけその部分の匂いだけを嗅いだ。

無理にこじ開けてそこを覗き見できたとしても、熊男に目を醒まされたらそれこそ大変である。

期待どおりの匂いがしたことで、新平も少しは気持が落ち着いた。

・・・が、自然に新平の指先が嫌らしい方向に、生き物のようにうごめいていた。

(松浦さんごめんよ。酔っている人にこんなことをするのは犯罪かもしれないけど、少しだけ・・・、ゆるして・・・)

人の好い熊男に詫びながらも、自制心を無くし理性を失った新平の気持は止められない方向に動いていた。

金玉の付け根からすすーっと桃尻の割れ目に進み、恥ずかしい所の菊座を捕らえた。

勝手に指先が動いた感じがしないではないが、その指先は完璧に松浦の肛門の壁を弄くり回している。

恐らく耳を近づければ、そこは“グチュグチュ”と卑猥な音がしていたであろう。

それほど新平の指先は十分な働きをしていたのである。

菊座の穴壁をこじ開け、指先で入り口の敏感な箇所をこねくり回していく。

指のせいにする訳ではないが、勝手に動いたことで、熊男の“ちんぽ”にも変化の兆しが見えてきた。

ゴワゴワの陰毛の上でぐったりとしていた肉の棒がゆっくりと前に起き上がり、まるで芋虫かなにかのような怪しい動きをし始めた。

裏返しにされていた亀頭部がゴロンと横向きになり、むくむくと“ちんぽ”が膨らむと同時に亀頭部も大きくなり雁のエラが左右、上下に艶やかに張りを見せた。

何よりも驚いたのは、熊男の“ちんぽ”が信じられない程の大きさになっていった。

(あらら、 松浦の爺ちゃんのちんぽは凄い・・・)

が、哀しいかなその事で熊男の寝息は止まり、すすり泣くような切ない鼻息へと変わっていた。

指先を松浦老人の肛門から外し、新平は、濡れたままのふんどしを元通りに絞めなおした。

立て膝を直し、脚を伸ばしてやると熊男は“ふぅーっ”と大きく息を吐いた。

熊男の真っ白いふんどしが、まん中でモッコリと持ち上がりテントを張り、“ちんぽ”の大きさを示している。

熊男の“ちんぽ”は、酔っているからだろう、完璧な硬いものではないが、ふんどしの上からも十分な大きさの亀頭部のシルエットが現れ、先走りだか、小便だかで染みを作り出していた。

(熊男がこんな立派なちんぽを持っているとは驚いたなあ・・・・・・、これでは校長も長いこと逢えず淋しかったろうな・・・)

しばらくすると熊男はまた鼾を掻き始め、新平は溜息をつきながら立ち上がり、諦めきれない顔で足元の熊男の全身を舐めるように見下ろしていた。

それでも、諦めきれない新平は、再び熊男のふんどしを緩め“ちんぽ”を露わにした。

肉棒と亀頭部だけがいやにテカテカに輝いて見える。

夕方、校長の尻穴で射精した名残勃起だろうか。

新平は熊男の腕を上にあげさせ、飛び出した熊男の脇毛に顔を近づけ鼻を埋めていった。

脇毛に顔を押し付けられ、鼻息を感じ熊男は身をよじりながら逃げようとしている。

熊男の脚を掴み、立て膝をさせてから尻の谷間にも息を吹き掛けた。

「あ、ああ、ジュン・・・、気持いい・・・。あん、あん・・・。うぅーん・・・。」

まだ、校長と絡んでいる延長にいるんだろうか、熊男は気が付いてはいないようだが腰をくねらせている。

喋ってはいるが、熊男は半分は眠っているような感じであるし、夢を見ていると思っている様でもある。

新平にふんどしを剥がされながらも、熊男は小さく笑みを浮かべているが目は閉じたままだ。

黒グロとした大きな金玉と陰茎が中央で揺れ、それを目にして新平の押さえていた理性がぶっ飛んだ。

素っ裸に剥くと、新平は熊男の股間に顔を埋めていき“ちんぽ”と金玉を本格的に嘗め回していく。

「あぁ、ジュン、久し振りだったなぁ・・・。」

熊男は、腰を振り背中を反らしながら気持ち良さそうに、相変わらず校長との絡みの延長線にいるようだ。

新平は、浴衣もふんどしも着けたまま、帯だけを解き先程から先走りを流しギンギンに勃起させている“ちんぽ”を握り膝歩きして熊男の顔に近付いていく。

目を醒まされたとき、素っ裸では言い訳もつかないだろう、せめて浴衣とふんどし着けていたら何とか言い訳が出来るのではないかとの思いがあった。

熊男は、眠ったままで口をモグモグさせ夢でも見ているようだ。

にじり寄って行った新平は、熊男の鼻先に“ちんぽ”を持っていき、亀頭部でトントンと叩いてみる。

臭いでも感じたのか、“ああ、ジュン早く舐めさせてくれ”と言ってくる。

熊男の鼻の頭から唇へと滴る先走りを流している亀頭部をズリ落していき、そこで又“ぽんぽん”と唇を叩く。

舌を出し唇を舐めまわした後、新平の“ちんぽ”の先を“べろべろ”舐めてきた。

熊男の唾液だか、新平の先走りでだか、熊男の唇が悩めかしく濡れ光っている。

(ああ、もう駄目だ・・・)

新平は、掴んでいた“ちんぽ”を熊男の口を開かせ突っ込んでいった。

(つづく)

ーーーーー
お断り: 小説の中に登場する人名、地名、企業名はすべてフィクションであり、故意的なものではありません。(源次郎)
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