上野新平シリーズ(第92話):玄界灘のお爺ちゃん(2:完)By源次郎


(3)

早良剛(さわら・つよし・73)は、地震で壊滅状態になった島の復旧作業にボランティアとして波止場で働いている。

海上保安庁を長年勤め上げ定年で、やっとゆっくりした生活を家族と送られると期待し、第二の人生の出発だと胸を膨らませ長官表彰状と退職金を土産に陸(おか)に上がったのが十三年前だった。

そこで待っていたのは、子供三人を育て逞しくなった美人の妻と、其の手にしていた離婚届だった。

すでに結婚して独立していた三人の子供達も妻の考えに賛成し応援していた。

新築して間もない家と、退職金半分を渡し家を後にした。

世間で言われている熟年離婚を余儀なく強要され、知り合いも居ない、何の関係も無いこの島に住み着いた。

ここは、海上パトロールで全国の沿岸警備をしていて、何度か立ち寄った港ではあったが、特別な感慨もなかった。

家を出て、電車の終点で重い腰を上げ、ぶらっと海岸が見える方向に歩き、そこから出港していた船に乗り込み到着したのがこの島だった。

慣れない陸(おか)での一人暮らしだったが、病気も縁が無く、素朴で親切な島民に溶け込み、幸い不自由さを除けば極楽みたいなのんきな毎日だった。

そんな時、突然襲った、思いがけない海上生活では味わったことも無かった地震を体験し、島全体が揺れ動きだしたときは、わが人生もこれまでかと思うのと同時に、この世の最後かとも諦めた。

ひと月あまり島を強制退去させられ、民間会社の社員福利施設の体育館で島の住民と共同避難生活を送ってきた。

しかし、いつまでも避難生活では毎日がつまらなく退屈な日々だった。
残り僅かな自分の人生を、このまま避難生活で終わりたくなかった。

そんな時、時々呼び出され小遣い銭稼ぎにでもとやっていた波止場での仕事が出来ることを知らされ、それを機会にボランティアとして働くことにした。

島の復興作業も進み、ぼちぼちではあったが島の住民も帰島し賑やかになってきていた。

早良は、仕事に復旧出来たことに感謝しつつも、一旦帰島した住民が再び島を出て都会に移り住むのが増えてきているのを憂いていた。

十年余りの間に出来た友達も島を捨てて出て行くのもいた。
そんな日々が続き、寂しい晩酌の毎日を送っている早良剛だったが今朝話を交わした上野新平に出会って何かが変わるような気がしていた。

こんな嬉しい出逢いがあったのだ。
こうして新平に抱かれている幸せを夢ではないかとも思った。

(いや、抱かれているのではない・・・、俺が抱いているのだ。それをこの新平という男は嫌がりもせず優しく抱き返してきてくれ、唇を吸ってきてくれている・・・)

つい先程までは、たんなる波止場の作業している黄昏た爺と復興作業に来た会社勤めの男だったのだ。

波止場で会った時から何となく気になる男だった。
それが公設浴場で偶然出会い、今考えても不思議だが、晩酌しようと待ち伏せて誘ってしまった。

楽しく飲んでもらった後玄関まで送り“新平また来いよ”と言ってしまい“ツヨ爺、寝冷えしないようにね、また寄るから・・・”と言ってくれた。

その時から、この上野新平がより愛おしくなり帰らせたくない思いがしていた。

それが、今こうして抱き合えるなど誰が予知できただろうか。
初めて知る男との口付けに、最初は戸惑いもあったが、それも一瞬で消えてしまった。

(俺は酔っているのかもしれない。これは夢かもしれない・・・、だったら醒めないでくれ・・・、明日の朝までで良いから、しばらくの間、俺の人生で初めてのこの幸せな経験を味あわせてくれ・・・)

早良剛は、新平の温もりと激しい胸の鼓動を身体全体で感じ、懸命に唇が離れないように祈りながら吸い付いていた。

どのくらい時間が過ぎただろう。実際は数分だったのだろうが、それでも何時間もの幸せな時間に思えた。

(あ、離れていく・・・、もう終わるんだろうか・・・、俺は朝まででもこうやっていたい・・・、もうしばらくこのままでいてくれないだろうか・・・)

上野新平が抱き締めてくれていた腕の力が弱くなり、一旦だらんと両腕を下げてしまった。

しかし、唇は離さず吸い続けてくれている。

(あ、ああ、この男は何をするつもりだ・・・、お、おお、まさか・・・)

早良は、新平の動きが一瞬理解できなかった。

一旦下げた腕が“さわさわ”と早良の尻をズボンの上から摩ってきている。

それだけで早良の身体が“びくん”と跳ね、身体全体に“ぞくぞく”した感じで緊張と何か分からない期待感が走った。

新平の左手が、ベルトのバックルをズボンと一緒に掴み、右手がファスナーに伸び“ジジー”と下げられた。

次の瞬間、新平の右手がズボンの中に入ってきて、股間をまさぐり、ステテコとブリーフのゴムを掴んで開き、そのまま“ずるずる”と突っ込んだ手が茂みをかき分け“あっ”という間もなく一番恥ずかしい弛んだ“ちんぽ”を掴まれていた。

揉まれている内に、とっくに忘れかけていた萎んだ“ちんぽ”が、勃起していくのが身体を震わせながら“まさか・・・”との思いでいっぱいだった。

(お、おお、今度は何をするのだ・・・)

ズボンのベルトが緩められ、ステテコとブリーフも一緒に、一気に足元に下ろされ、哀れな姿で下半身が裸にされてしまった。

新平を抱き締めていた腕を外し、反射的に両掌で“ちんぽ”を隠しにいったが、同時にその腕を掴まれ、股間に新平の顔が押し付けられ鼻と唇で股間をまさぐられていた。

咄嗟に腰を引いて逃げようとしたが、それも計算されていたのだろう“ガシッ”と腰を掴まれ動けなかった。

茂みに頬擦りしていた顔が止まり“ほっ”とする間もなく、ツヨ爺の“ちんぽ”は、新平に咥えられ、勃起する兆候を見せていたのが見る見る大きく本格的に勃起してしまった。

“ちんぽ”はおろか金玉まで舐めあげられ、気持ちよさに思考力さえ失っていた。

身体の震えが一層強くなり、立って居れない状態にまでなっていた。

新平の肩に手を乗せ、腰が砕けていくような感じで石段に尻を落としてしまった。

両手を、石段の後ろの一段上に付き、両足を広げ、股間に新平の頭が上下しているのを眺め、“やめてくれ”と叫びたいのを我慢して夜空を見上げていた。

(今止めてくれと言ったら本当にやめてしまうだろう。新平、済まないが気持ちがいいのだ、そのまま続けてくれ・・・)

ツヨ爺は、この先どうなっていくのだろうかと不安と期待で新平のなすがままにさせていた。

それにしても、今夜の俺の“ちんぽ”は、どうしてしまったのだ。こんなに硬く勃起するなんて何年振りだろう。とっくに忘れてしまっていたことなんだが。

新平の唇と舌先は、“ちんぽ”から金玉、ありの門渡りと容赦なく嘗め回している。

“あ、そこは止めてくれ・・・”

声に出したつもりが、単なる喘ぎ声になってしまっている。

それは新平の舌先が、ケツ穴を舐め始めたときだった。

(そんな汚いところを・・・、あ、ああ、この男はどうしたというのだろう。臭いとか、汚いとか思わないのだろうか)

“うっひょう・・・”

ぴちゃぴちゃと嫌らしい音を立てていたが、ケツの谷間を指が何度か往復した後、またしても予期しないことをやってきたのだ。

指が後門付近を撫で回し“あっ”と言う間に突っ込まれてしまった。

それと同時に、尺八のスピードが速くなり、太股の両内側が震えだし、ケツの穴が閉まり、金玉が上に引っ張られたようにひくつきだした。

(こ、これは・・・、でもまさか・・・、あ、ああ、出る、出る、これは射くんだ・・・)

天を仰ぎ、そう思ったとき、射精が始まっていた。止めたくても止まらない射精の瞬間だった。

口を大きく開け、荒い息遣いで、目を瞑り、顔は天を仰いだままだった。

「し、新平。助けてくれ・・・。」

玄関先の石段で、新平が尻餅をついて手を差し伸べてやってから始めて口に出した言葉だった。

それから、ツヨ爺は、ブリーフ、ステテコ、ズボンを着せられ、脇の下に腕を差し入れられ立たせてもらうまで、その一連の新平の動作を黙って見ているだけだった。

新平の顔が近付き、唇をペロッと舐め、“ごめんね、おやすみ”と言って暗がりに消えて行ってしまった。

闇に消えていった新平の後姿を見送った後、しばらく放心状態で石段の中ほどに突っ立っていた。

我に戻ったツヨ爺は、何があったのか思い出そうとしたが、それより早く玄関に入って布団の上で横になりたかった。

かったるい、それでいて、頭の中の爽快さは理解出来ない不思議な時間であった。

ズボンを脱ぐのも忘れて布団に上向きになり、天井を眺めながら、先程からの嵐が吹き荒れ、それが去ったあとの静けさにも似ていた気分だった。

(何と言うことをさせてしまったんだ・・・、あの時、口に出して止めてくれと言えたはずだ。それでも言えなかった、もっと続けてもらいたかった・・・)

早良剛は、“はっ”として、ズボンの中に手を突っ込んで、自分が汚した射精後の精液で濡れた場所を探した。

しかし、濡れた場所はどこにも無かった。

(確かに射精感はあった筈だ・・・、あれは夢では無かった、あんな快楽を感じたのは何年ぶりだったろうか・・・、あれが夢であるはずがない・・・)

うとうとしながらも、時々、新平と抱き合い、その温もりを、そしてまた、あの射精感を思い出し胸をあつくし、また顔を赤くした。

(飲んだ・・・・・・・・・? そんな汚いものを・・・、まさか・・・)

ツヨ爺は、一睡も出来ないまま朝を迎え、朝一番出航の午前七時発のフェリーの艫綱(ともづな)を、船上の男に安全運行を願って投げ上げてやっていた。

フェリーが出航し、待合室奥の休憩室に入ったが、小便したくなり待合室に出て便所に急いだ。

ファスナーを下げる前から、なんとなく股間の膨らみを感じていたが、“ちんぽ”を引っ張り出すのにいつもと違った感触があった。

(何だこれは・・・、半勃起しているじゃないか・・・。どうしたことだろう)

“ちんぽ”を摘んでみたが、引っ張り出し難い。それに心もち硬く重量感が指先にいつもと違った感じに伝わる。

股間を覗いて見て驚いた。それは今迄と違い赤黒くテカテカ光っている亀頭部が昨日までの自分のモノとは全く違っていた。

嬉しくなって、付近を警戒するように見回し、数回扱いてみた。

(何ということだ、完全に勃起してきている・・・)

“にんまり”と笑みを浮かべ“これなら近所の婆さんたちを喜ばせてやれる・・・”

そう思ったが、今まで“舐めたい、しゃぶりたい・・・”と思い憧れていた茂みの中の“あわび”にも似た、あの独特の形と臭いが思い出され、折角勃起していた“ちんぽ”が萎え、同時に嫌悪感さえ感じてしまった。

その後、なぜか昨夜の上野新平の優しく明るい笑顔が思い出されてきて、再び勃起しだして来た。

「上野主任、明日は最上階フロアーのコンクリート打設ですが、現場の方は夕方までに終わりそうです。」

「ああ、そうだったですね。おつかれさん。」

副主任が、昼食を食べている時、現場の進捗状況を報告して来た。

「昨夜は終湯だったでしょう。今夜は早めに行かれそうですよ。」

「ああ、そうです。電灯消される寸前で慌てましたからね、今夜は早めに行きます。あっははっ。」

新平は、副主任と会話しながらも今夜もツヨ爺に会えたら良いんだがと密かに望んでいた。

(4)

きょうは昨夜より早めに風呂に行き、汗を流した新平だったが、目的のツヨ爺の姿が無くがっかりだった。

(どうしたのだろう・・・、昨日のこともあり、避けられたのだろうか・・・、ちょっと強引だったし・・・、それに、あんなことは初めてだったろうし、刺激が強すぎたのだろうか・・・、それとも危ない変態男に見られてしまったのだろうか・・・。残念だったな)

新平は、湯に浸かっている他の客には目もくれず、バタバタと湯から出て暗い道をトボトボ反省しながら歩いて帰った。

それからも、毎日風呂に行ったが、ツヨ爺には逢えなかった。

先日、待ち伏せして声を掛けてくれた電柱の傍を通る時、左手の坂の上の家の電灯が灯っているのを溜息交じりで眺めて通った。

(自宅には居るようだ・・・、病気ではないだろうし・・・)

四日目だったか、その夜も浴場では期待したツヨ爺には会えなかった。

(やっぱり避けられている・・・)

その夜も、暗い夜道をがっかりしながら帰宅していた。

(もう逢えないんだろうな・・・)

足取りも重く、この復旧工事を終え、島を早く離れたいと思いながら歩いていた。

「新平、今だったか・・・。」

先日、初めて出会った夜、ツヨ爺が待ち伏せしていた電柱の所まで来た時、潮風にかきけされながらも、そんな声が聞こえたように思えた。

一旦足を止めて付近を見回したがツヨ爺の姿は見えなかった。

新平が望んでいたこともあり、気のせいだと思い諦めて再び歩き出す。

「嫌いになったか・・・、今夜も寄ってくれないのか。」はっきりそう聞こえた。

「え、爺ちゃん。ツヨ爺どこに居るんですか。寄って良いのですか。」

声を弾ませ、新平は二・三歩戻って目を凝らし暗い坂道を探した。

「ここだ・・・。」

ツヨ爺は、電柱から離れた所に壊れて放置されている軽トラックの陰に潜んでいた。

「そんな所に隠れて何をしているのですか。」

「ばか、声が大きいだろ・・・。新平の帰りを待っていたんだ。」

「大きいって、誰も通っていませんよ。え、待っていたって・・・、私をですか。」

「うん、新平を待っていた・・・。」

雲間から顔を出した月明かりの中、綺麗な目をキラキラさせ、ちょっと恥ずかしそうにしながら軽トラックの陰から出て来て新平を見つめてくる。

新平は、無言のままツヨ爺の手をとり、引っ張るようにしてフロントガラスが割れた軽トラックの前に連れて行き、身体を押し付け唇をつけに行く。

「お、おお、おい・・・。」

突然の新平の行動に戸惑いながらも、抵抗もせず目を瞑って唇を舐め返してきた。

左腕を、ツヨ爺の首に巻きつけ、右腕を腰の辺りに回してガッチリ抱き締め口をこじ開けるようにして舌を入れていく。

その新平の舌をペロペロ舐めていたが、一気に反撃するかのように、舌先を尖らせ、口の中に深く進入させてきた。

ツヨ爺の両腕も、しっかり新平の身体に巻き込み強く抱き締めている。

「あ、ああ、新平・・・、待っていたんだ・・・、あ、ああ。」

「嘘でしょう。何日も風呂で逢えなかったし・・・。」

(毎日、ここに隠れて新平の湯上りの後姿を見送っていたんだ・・・)

早良は、そのことを口に出して言えなかった。

(あの夜のことは、酔って冗談でやってくれたのかもしれない・・・、だったらこんな爺が、“またやってくれ”などとは、とてもじゃないが言えない・・・)

新平と出会って一緒に晩酌をした後、新平がしてくれたことの真意を計りかね、悩んでいた。

それで、翌日から放置された軽トラックに隠れ、気が向いたら寄ってくれないだろうかと、初恋をした女子高生が祈るような気持ちで、ときめきながら待ち伏せしていた。

抱き合った二人は、いつしか片手で相手の股間を弄り、“ちんぽ”を掴みあって揉んでいた。

「お、おお、新平・・・。」

ツヨ爺は新平に身体を預け、立っておれない状態でもたれかかり、呼吸を荒げていた。

落ち着きを取り戻した新平が、唇を離し、優しい目でツヨ爺の顔をじっと見つめて来る。

ツヨ爺は、新平に見つめられ顔を赤くし、なんとなく首をたてにコックリ頷いていた。

そのツヨ爺の緊張しながらも穏やかに見える顔は、新平にとっては、全てを許してくれていると解釈した。

新平は、ツヨ爺の手を引っ張るようにして坂道を歩き出した。

「そ、そんなに引っ張らなくっても・・・。」

ツヨ爺は、それでも嬉しそうに新平に手を引かれ自宅の玄関の前で先に立って入り、新平を引き入れ玄関戸を閉めた。

靴を脱ぐのももどかしく、手をつないだまま居間に上がり、待ちきれなかったようにどちらからとも無く向き合い抱きつき唇を吸いに行く。

「うぐ、うぐ・・・、新平・・・。」

「ツヨ爺、好きだよ・・・。嫌われたかと思っていました。」

「そんな・・・、毎日寄ってくれないかと待ちわびていたんだ。」

「声掛けてくれたら良かったのに・・・、私も気になって毎晩お爺ちゃんの家を眺めて通っていました。」

「うん、知っていた。」

「なんだ、そうだったのですか・・・。ちょっと一声掛けてくれたら・・・。世話かけるんだから。」

晩酌を始めたが、そわそわしているツヨ爺の話が途切れがちになる。

「ツヨ爺、話聞いていないようだけど。」

「うん? そんなことは無い、新平の口の動きを見ているだけで胸が一杯なんだ、嬉しくってな。」

「あっはははっ、それじゃ、口だけ鯉みたいにパクパクしていましょうか。」

「あ、新平が笑った。あっはははっ。」

「笑ったって、お爺ちゃんも初めて笑ったみたいですね。」

「うん、なんだか緊張しているのかなぁ・・・。」

「ツヨ爺、なにも緊張することは無いでしょう。」

「そうだよな、でも落ち着かないんだよな。」

その後、話が途絶え、またしても見詰め合っていた二人だったが、ツヨ爺が先に椅子を立って新平に近付いてきた。

「ツヨ爺・・・。」

傍に立って、何をするでもなく黙っているツヨ爺の股間に手を伸ばし新平も立ち上がった。

「向こうに行こうか・・・。」

ツヨ爺にしては精一杯の誘いの言葉だった。

新平は、ニッコリ笑って頷き腰に手をまわしツヨ爺と寝室に向かう。

そこは、八畳の和室で綺麗に掃除され、布団の敷きっぱなしもなく片付けられている部屋だった。

「お爺ちゃん、ちょっと待っててね。其の間に、お布団敷いててよ。」

「え、お、おお、そうだな・・・。」

ツヨ爺は、新平に布団のことを言われ、我に返ったように押入れを開け、バタバタと布団を引き出してきた。

新平は、台所に行き、先程コップを伏せてあるのを取りに言ったときに見ていた水道栓に巻きつけられていた数本の輪ゴムを取りに行った。

「お爺ちゃん、軟膏持っていませんか。」

「軟膏? うん、持っている・・・。」

新平に軟膏をくれと言われたが、意味が分からないまま居間の薬箱から軟膏を探して持ってきた。

ツヨ爺は、その軟膏を新平に手渡すとき、何となく使い道が分かったような気がして手が震えてしまった。

新平が服を脱いで素っ裸になり先に布団に潜り込んで行った。

それを見ていたツヨ爺も、慌てて服を脱ぎ捨て、掛け布団を持ち上げ新平の横に滑り込む。

それと同時に、新平の手が伸びてきてツヨ爺の身体に巻きついて来た。

新平がツヨ爺の上から唇を吸いに行くと、ツヨ爺も新平の首に腕を回し舌を絡ませてくる。

直ぐに向きを変えシックスナインの体制でツヨ爺の“ちんぽ”にしゃぶりついていく。

ツヨ爺は、目の前にビクンビクンさせている新平の“ちんぽ”を見ていたが、すぐには口を持っていく勇気がなかった。

新平も、ツヨ爺がすぐにしゃぶりついてくれないとは思っていたが、横向きで鼻先に勃起した“ちんぽ”を持って行ってみたが舐めてはくれなかった。

(ま、仕方ないだろう・・・)

新平は半分諦めてはいたものの、そのうち齧り付いてくれはしないかとの淡い期待を持っていた。

流し台のところから持ってきた同じサイズの輪ゴム三本をツヨ爺の“ちんぽ”の根元に陰毛を挟み込まないように丁寧にはめていく。

ツヨ爺は、目の前の新平の勃起させた“ちんぽ”を眺めていたが、しゃぶりつきに行く勇気が無かった。

“あわび”にも似た、あの茂みの中の臭いものは、これまで何百回となく舐めたりしてきたが“ちんぽ”を舐めるのは初めてだった。

雄々しくいきり立った竿の先に、ぱっくり割れた鈴口から透明の先走りが流れ出ているのを見ている。

(どんな味がするのだろう・・・)

ツヨ爺は、興味津々であったが、どうしても顔を近付けて行くことが出来ない。

(う、うう、気持ち良い・・・)

新平に先日の石段でされた尺八を再びされている。あの時の快感がよみがえり“ちんぽ”がムクムクと勃起し始めている。

「あ、ああ、おう、おう・・・。」ツヨ爺は堪らずあえぎ声を出していた。

“べろんっ・・・”

(あれっ・・・、なんだったのだろ・・・)

新平は、ツヨ爺の“ちんぽ”を尺八しながら、生温い感じを自分の“ちんぽ”に感じていた。

(まさか、舐めてきてくれたのだろうか・・・、あ、ああ、舐めている・・・)

ツヨ爺は、目を瞑って新平の“ちんぽ”に舌先を付けに行って見た。

(なんだ・・・、どうってことない・・・。お、おお、気持ち良い・・・)

自分の“ちんぽ”の快感と同時に、初めて味合う“ちんぽ”を舌の上で転がしてみて、すっかり興奮が高まり、一気に新平の“ちんぽ”を咥え込みにいっていた。

(わっ・・・、何だこれは・・・)

新平の口の中で一層太くなったツヨ爺の“ちんぽ”に、唖然としながらも顔の上下を早め、暴れだしてきているのを感心しながら、“もしかして・・・”との考えが浮かんできた。

新平の“ちんぽ”を舐めていたツヨ爺は、金玉を舐め始め、さらに尻の谷間にまで顔を埋め菊座を舐めだしていた。

(お、おお、このお爺ちゃん、やるじゃない・・・)

新平は、ツヨ爺が肛門に指を入れてくるとは想像出来なかったが、嬉しいことに、“ぐりぐり”と挿入されていた。

(あ、ああ、何ということを・・・)

喜び半分、不安半分の心境でツヨ爺の動きを固唾を呑んで待っていた。

(え、それで終わり・・・?)

早々に指を引き抜かれてしまいがっかりしていた新平だったが、ツヨ爺の勇気に感謝した。

そうした新平の気持ちが通じたのか、菊座を再度舐め始められ慌ててしまった。

「お、お爺ちゃん。ツヨ爺・・・、あ、ああ、無理しなくって良いんですよ。あ、ああ・・・。」

「何が無理なものか・・・、おい新平、痛かったら教えるんだぞ・・・、手加減が分からないからな・・・。」

調子に乗ったツヨ爺の新平への攻撃が始まった感がした。

「だ、大丈夫です。ぐりぐりしながら奥に入れて・・・、あ、ああ、そうです。お爺ちゃん、うまいなぁ・・・。あ、ああ、気持ち良い・・・。」

「うんうん、そうか気持ち良いのか・・・。」

「それでね、あ、ああ、指を二本にしてみて下さい。あ、ああ・・・。」

「ばか、二本なんか入るわけないだろう・・・。」

「大丈夫だから・・・、そこの軟膏を塗って、あ、ああ、そうそう・・・。」

菊門に入れた二本の指が新平の腸壁と前立腺を心地良く擦りあげてくれる。

新平が咥えていたツヨ爺の“ちんぽ”が、益々太く硬くなっていき、赤黒い血管がゴツゴツ浮き出てきている。

ツヨ爺の鈴口から“ぷくっ”と透明の玉が出て来ている。それが後から出てくる玉に押され、糸を引きながら垂れていく。

(ツヨ爺に入れてもらおう・・・)

新平の心は決まっていた。

「ツヨ爺、入れて・・・。」

「新平、何を言っているんだ。入れているだろ、感じなくなったのか・・・。」

「違うよ・・・、これを入れるんだよ。あ、ああ・・・。」

「そんなもの入いる訳ないだろ・・・。」

「大丈夫だから頑張って入れてみてよ・・・。」

突っ込んでいた指を抜かれ、新平が、一旦、身体を起こ上向きに寝て両足を広げ高く上げる。

呆然と見ていたツヨ爺だったが、話には聞いていたこともあり、まさか自分がそうした経験が出来るなどとは思いもよらないことだった。

「ツヨ爺、早く・・・。」

躊躇していたツヨ爺だったが、新平に催促され、起き上がり自分のものでは無いくらいに硬くなっている“ちんぽ”を数回扱き、やおら竿の先を菊座に押し付けてきた。

「新平、良いんだな・・・、入れるぞ。」

自分に言い聞かせるように呟いて腰を押し付けてきた。

「う、うう・・・、そのまま・・・、あ、ああ・・・、ぐっと一気に・・・、あ、ああ・・・、うんうん、その調子で・・・、あ、ああ、うまいな・・・。」

「お、おお、新平。入ったぞ・・・。」

上ずった声で、珍しいものでも見ているように自分の雁先が入っていくのを報告してくる。

「うん、ちょっとだけそこで一息ついててね。あ、ああ、もう入れてきているぅ・・・。」

「痛くないか、大丈夫か・・・お、おお、何だこれは・・・、うひっ、お、おお・・・。新平、凄い、凄い、お、おお・・・。」

「凄いのは、ツヨ爺だよ。あ、ああ・・・。」

菊門に出し入れしながらうめき声とも喘ぎ声ともつかない唸り声でツヨ爺は懸命に腰を動かしていく。

口を真一文字に結び、時々天井を仰ぎ初めての体験を新平に感謝しながら気持ちよさに酔っていた。

「お、おお、新平・・・、射く、射く、おい・・・、あ、あう、あう、射く・・・、射くっ・・・。」

荒い息が収まるまで身体を震わせ新平の顔を見てきている。

「ツヨ爺、どうだった・・・。」

新平の腹の上に崩れるようにして抱きついてきたツヨ爺の頭をなで抱き締めてやる。

二日後、上野新平は、支社に呼ばれ打ち合わせのため急遽帰省することになり波止場に急いだ。

高速船が桟橋に到着し降船する客が改札を出てから、改札口で乗船券を渡し、桟橋に降りていった。

桟橋でツヨ爺に会い“二・三日で戻られるから”と会話し乗船した。

高速船が桟橋を離れエンジンの音が大きくなり始めた頃、デッキに出て桟橋を振り返った。

そこには、小さくなったツヨ爺が手を振ってくれているのが見えた。

新平も、それに答え、手を振っていた。

(ツヨ爺、待っていて下さい。すぐに戻りますから・・・)

すぐに会える筈だが、港での別れって、なんとなく悲しいものだと思えた。

この島を離れて別の街に引っ越す人が居たのだろう。途切れた紙テープが、風に吹かれ流れているのが、そうした雰囲気を一層演出しているようだ。

(おわり)

ーーーーー
お断り:小説の中に登場する人名、地名、企業名はすべてフィクションであり、故意的なものではありません。(源次郎)
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・「上野新平シリーズ(第93話):愛するお爺ちゃん再び(1)」:乞うご期待

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