上野新平シリーズ(第96話):愛するお爺ちゃん再び(4)By源次郎


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上野新平(53)は、唐突に部長からの要請で、古山地区の給水設備点検と改修工事見積もりに出掛け、以前優しくしてもらった大森修三お爺ちゃんと出逢い一泊させてもらい、その後の仕事も思ったより捗り会社に戻り営業部に引継ぎを済ませた。

その頃、大森修三は逢いたいと願っていた上野新平が突然やって来て泊まってくれ、その時の夜に愛し合った絡みを思い出し、毎日の生活にも再び張りが出て身体も軽くなっていた。

新平の身体の温もりが、まだ残っている数日後、大森修三は家の近くの畑で汗を流し夏野菜の植え付けをしていた。

念願の上野新平が訪れて来てくれ、退屈な老人の日々に“ときめき”を与えてくれ、その時の激しい絡みを思い出し、興奮と感謝の毎日を送っていた。

妻が脳梗塞で倒れ、リハビリしながら不自由な身体で頑張る姿を見て、難しい家事の手伝いも以前以上に手助けしてやっている。

その妻も週に三回、役場近くの介護老人施設から送迎してくれるショートステイや、デイサービスでリハビリを続けるのを見送り一人で出来る範囲の農作業を続けている。

最近は、ハウス栽培に欠かせない重油の高騰もあり、またビニールハウスの補修なども一人では難しいため、ハウスを撤去し殆どを路地栽培に切り替え、自給自足程度の野菜栽培を細々と始めている。

新平が帰って何日目だったか、畑仕事で汗だくになったので、帰り道近くを流れる川辺に降りていき、そこに服もふんどしも脱いで肩に下げていたタオルで水浴びしていた。

しばらくして、なんとなく後ろから見られている怪しい気配を感じ、じわじわと上流に身体を移動させ、岩陰に行き服やふんどしを脱ぎ捨てていた川岸を見て見た。

そこには、最近勤めていた会社を定年で退社し夫婦で過疎化して空き家になっているところに、近所に引っ越してきている吾作って言うのが、俺のふんどしを竹の棒で引き寄せ、顔に被せて臭いを嗅ぎ始めていた。

その後、自分の“ちんぽ”を引っ張り出し、俺のふんどしは顔に被せたまま“せんずり”掻き出した。

ちょっと細めだが色白の長い“ちんぽ”だった。最初は遠くから見ていたのだが包茎だと想像出来る。

(あの分だと、鼻が曲がりそうな、くっさい白いチンカスが詰まっていそうだな・・・)

色白の“ちんぽ”が完全に勃起し手に唾を吐き出し、その手で“ちんぽ”を掴み、唾を塗りたくって扱きだすころは、真っ赤な雁が現れた。

(おお、仮性包茎じゃねぇか・・・、可愛いのぉ・・・)

大森は、遠回りして吾作の背後に回り、そろそろと近付いていく。

気持ち良くなってきたのか、息を荒げふんどしを咥えたまま半開きの口からよだれを流し、顎を上に向け、扱く手の速度を速めている。

もはや、大森修三の姿が視線の先から消えたのも気がついていないようだ。

大森は、ここで気が付かれたらやめてしまうだろうからと一気に吾作の背中に飛びつき、吾作が広げている両足に自分の足を絡ませ、脇の下に両腕を差し込んで羽交い絞めにする。

吃驚した吾作は、声も出せなかったようで身体を硬直させ動かなくなっている。

手を離された射く寸前の“吾作のちんぽ”が天をむいてゆらゆらひくついている。まるで別の生き物のようで、真っ赤になって怒っているようもに見える。

「どうだ、俺の汗まみれで汚れたふんどしの味は美味かったか、良い臭いがしただろう。」

吾作は、耳朶を真っ赤にさせ“こっくん”と頷き、顔はうなだれたまま下を向いている。

「すみません・・・。」吾作は、消え入りそうな声で謝ってくる。

大森は、その耳朶をあまく噛みながら囁く。

「そのふんどしより、それを汚した俺の“ちんぽ”がもっと美味い味がするが、どうだしゃぶってみるか。」

羽交い絞めにされたままの吾作は、しばらく大森が言っている言葉が分からなかったようだが、“しゃぶって見るか”と言ったのを思い出したのか大森の腕から逃れようと身体を捩って来た。

「馬鹿だな、今更逃れようとしても無駄なんだよ。大人しく俺の“ちんぽ”をしゃぶってくれた方が利口だと思うがな。それとも、このことをあの綺麗な奥さんに言ってやろうか。」

「そ、それは止めて下さい。お願いします。」

「ああ、そんな野暮なことはしないから安心して、こっそり内緒で楽しもうじゃねぇか。それとも、こんなことは初めてなのか。オナゴとやるより、ええもんだぞ。どうだ。」

吾作は目を瞑って俯いたまま返事をしない。

大森は、吾作の脇の下から腕を引き抜き、顔を両手で挟み唇を近づけていく。しかし五作は目を開けようとしない。

構わず唇を付けにいくと、顔を振って逃れようとしてくる。そうされると、大森としては益々興奮してしまう。

唇をつけたままで待っていたが痺れを切らし舌でベロベロと吾作の唇を舐め回す。

羽交い絞めから開放された吾作は、大森の腕を両腕で掴み広げ逃れようと必死だ。

「分からない兄さんだな。おい吾作、取って食おうってんじゃねぇんだ。気持ちええことやろうって言ってんだ。」

唇を嘗め回されていた吾作の腕の力が少し緩んで来た。

「おお、分かってくれたか。良い子だな・・・。」

大森は、吾作の下顎を抑え口を開かせ、舌を入れていった。

「う、うう、あん・・・。」

口中を嘗め回され、唾液を乗せた舌先を絡ませられていた吾作が、裸で抱きついている大森の背中に腕をまわし遠慮ふかげに抱き返してきた。

上の歯茎、下の歯茎と嘗め回していると、“ごっくん”と音を立てて大森が送り込んだ唾液を飲み込み、自分も大森の口の中に舌を入れ絡ませてきた。

吾作を押し倒し、胸の上に跨り“次は何をされるのか・・・”と不安そうに見てくるのを無視して、真っ赤な唇に半勃起した大森の“ちんぽ”を持っていき“ぺたぺた”と打ち付ける。

顔を振って逃れようとするが、胸にのしかかられているので自由が効かない。

諦めて目を潤ませている鼻先に“ちんぽ”を乗せ“ぺたぺた”叩く。

吾作の唇から鼻の下まで、大森の先走りで、ベトベトになって、卑猥に光っている。

頃合を見て口の中に捻じ込もうとしたが、しっかり唇を閉じて拒否してくる。

「大森さん、堪忍して下さいよ。」

泣き出しそうな声で懇願してくる。

「何言っているんだ、女子高生でもねぇだろ。ほりゃほりゃ、お前が好きな“ちんぽ”だ。臭い嗅いでいたふんどしを汚していた俺の“ちんぽ”だ。もっとも川で洗ったから綺麗になってしまったが、味は良いはずだぞ。」

大森は、自分でも吃驚するほど、この吾作を犯そうとし、また普段は意識していなかったサド的な行動に気付いてはいたが、“乗りかかった船”だ。自分の気が済むまでやってみたくなった。

「ほれ、咥えてみろ。」

少し開いた唇の間から大森の“ちんぽ”を捻じ込んでいく。

「そうだ、そうだ。その調子で舐めてみろ。」

吾作は、侵入してきた大森の半勃起した雁をチロチロと舌先でなめてくる。

大森は、調子に乗って吾作の頭を抱えるようにして起こし“ちんぽ”を押し込んでいく。

すっかり口の中に納まったが、舌を動かせる状態ではなくなった。大森の“ちんぽ”が一気に勃起しだしたからだ。

「うんぐ、うんぐ・・・。」

息が出来なくなり、大きく口を開き息を吐き出し、また吸い込んでいる。

「お、おお、上手く行ったな。そうだ・・・。うまいだろ・・・、あ、ああ、痛い、歯を立てるんじゃない。あう、あう、いいぞ・・・、その調子だ。上手いじゃないか。」

懸命にしゃぶりつき、要領を覚えたのかリズム良く嘗め回してくれる。

大森は、不安定な形で跨っていたが、吾作の横に降り、顔を横向きにさせ舐めさせる。

ふっと、思い出して吾作の股間に目をやると、吾作の白くて長い“ちんぽ”は、まだ硬く天を向いて勃起させたままひくついている。

「お、吾作は流石に若いだけあって勃起させたままだったか。そうか、そうか、射く寸前で邪魔されたんだったのぉ。いつマンコした。どれ、俺がしゃぶってやるから射っていいぞ。」

大森は、吾作の口から“ちんぽ”を抜いて、吾作の“ちんぽ”を尺八してやろうとしたが、吾作は大森の腰を掴んで離そうとしない。

「おい、おい、どうした。俺がしゃぶってやるからな・・・、あ、ああ、離していいぞ。」

その言葉を聴こうとしないで、片手で大森の腰を掴み、もう片方の手で“ちんぽ”がこぼれ落ちないように優しく摘んで懸命に尺八してくれている。

「あ、ああ、吾作。分かったから、もう良いぞ、俺にもその長くって堅いのをしゃぶらせてくれ。あ、ああ・・・。」

吾作は、観念したのか、それともこうした願望があったのか無我夢中の様子でしゃぶっている。大森の言葉も耳に入っていないようだ。

次の瞬間、空いた片手で自分のズボンのファスナーを下ろし、ベルトを引き抜き、足元にずらし脱ぎ捨てていった。

吾作の股間周辺が夕方の日差しに照らされ、一気に目の前に現れ、真っ黒な茂みと、そこからニョッキョリ白い竿が突っ立ち、ビクンビクンと揺らせている。

尺八させたまま、大森は吾作の一連の手際よい動作と、それに柔らかい日差しが差し、川のせせらぎを聞きながら牧歌的な風景を想像させる光景に見とれていた。

吾作は素早く着ていたシャツを脱ぎ捨て起き上がって座り込み、両手で大森を引き寄せ抱き込むように腕を背中に回してくる。

広げた足を交差させ股間を密着させ、あっけに取られ吾作の動きを見ているだけだった。

(こいつ、何をする気だ・・・、おかしな形で抱かれてしまったが、暴力振るうとかではないのは確かだが・・・)

抱き締められているので、吾作の項(うなじ)を見ながら、そう思い、たった今まで嫌がるような態度の吾作とは人が違ったようで少々気味が悪く警戒するような目で見てしまう。

河原の草むらではあるが、ゴロゴロした石が多い。裸で座っていると尻も痛くなってくる。

(どうするんだろ・・・)

大森には吾作が起き上がって身体を引き寄せ抱き締めては来たものの、それから何をしようかと迷っているのか、背中に回している腕が小刻みに震えている様でもある。

その何もしてこない数秒が異常に長く感じられ、また薄気味悪い気さえする。

「オヤジさん。あんたは悪い人だ、長年封印してきた性癖を開封してしまった・・・。どうしてっくれるんだ・・・、でも、でも・・・、嬉しかった・・・。」

呟くような、それでいてはっきり聞こえるように耳元で囁いている。時々鼻水を啜り上げるようなズルズルと言わせている。

「吾作、今何を言ったのだ。はっきり聞こえなかったが“封印”って聞こえたが何のことだ。俺にわかるように話してくれ。」

それには答えず、吾作は一旦顔を離し、うるんだ真っ黒な瞳で大森を見つめ、長い睫を瞬きさせている。

しばらく見つめ合っていたが、突然吾作が顔を倒し唇を付けに来て舌先で大森の唇から鼻の下を舐めまわし“ぬめっ”とした柔らかく生暖かい舌をこじ開けるように突っ込み口中を舐めまわしてきた。

大森もそれに答え舌を絡ませていく。

「あ、ああ、オヤジさん・・・。あ、ああ・・・。」

大森は、吾作の舌技にすっかり翻弄され気が遠くなっていくようだ。

抱かれ口の中の舌が蠢く感覚はあるのだが、川の流れに夕日が当たりキラキラ光っているのは見えているが、聞こえるはずの流れの音が消え、静寂の中で自分を見失っているようだった。

つい先程までは思いもかけなかった吾作の積極的ない長いディープキッスに酔いしれ身体を支えることすら出来ない状態になっていた大森だった。

(ああ、なんと言うことだ、隠れてせんずり掻いていたこのオトコをとっちめて、犯すつもりが、犯されてしまったようだ・・・)

やっとの思いで吾作から唇を解放され“やれやれ”と思う間もなく次の行動に、又しても唖然となった。

密着させていた股間だったが、そこにはまだビンビンに勃起させた吾作の白くて長い“ちんぽ”が大森の腹を突っついていた。

それを掴み、大森の萎れ始めた“ちんぽ”を、沿わせるように並べて握り手に吐き出した唾液を塗り扱き始めてくる。

大森も最初は何をしてくるのか分からなかったが、自分の“ちんぽ”が再び復活の兆しを見せ始め、硬い吾作の“ちんぽ”に沿わせているので、すんなりと扱かれている。

(あ、ああ、これって、とも扱きだ・・・、合わせ扱きとも言ったな・・・)

若い頃青年団の夜警のとき酔っ払って従兄弟の子とやった記憶が思い出された。)

あの時は、酔っ払っていたので、射精した記憶はあるが、どのくらい気持ち良かったか覚えていない。

吾作は、黙々と扱きながら、空いた片手で大森を引き寄せ抱き締めてくる。それと同時にまたしても優しく甘いディープキッスを始めてきた。

「あ、ああ、吾作・・・。お前、えらいこと知っているんだのぉ・・・。あ、ああ、気持ちええなぁ・・・。」

「そ、そうですか・・・。あ、ああ、オヤジさん、俺さきに射く、あ、ああ、射っくぅ・・・。」

吾作は、大森の腹から胸へと白濁した粘り気の強い大量の精液を吹き上げていった。

「お、おお、大量に出るんだな。だいぶ溜めていたんだろ、あっはははっ・・・、うん? 何をするんだ・・・。」

吾作は、身体を離し、大森の身体に付着した自分の精液を舌で舐め始めている。また一通り舐め終わると、今度は自分の身体に付いた精液を指で救い上げるようにし、それもまた自分の口に持っていって舐めている

(こいつ、聞いたことも無いヘンタイ男だったか・・・)

大森は、今までの快感を忘れ、ちょっと引いた感じで吾作の動きを眺めていた。

口を膨らませ、大森を見てくるが、眉を寄せちょっと目を反らしたくなる。口を膨らませていると言うことは飲み込んだ気配では無いようだ。

(どうするんだろ・・・、まさか、その口でキッスしてくるんじゃないだろうな・・・)

大森は、それを考えた瞬間、身体を倒し吾作から逃れようとした。しかし吾作は、大森の萎縮した“ちんぽ”をしっかり掴んでいる。

逃れるのは諦めたが、その口でキスされるのだけは避けなければならない。咄嗟に腕を曲げ顔を隠すようにして自分の唇をガードした。

吾作は、自分の右手に口に含んだ唾液交じりの精液をドロドロと吐き出している。

「オヤジさん、今からこれを塗って扱くから、これからオヤジさんが射くんだよ。」

吾作は、先程までやっていたように二人の“ちんぽ”を並べ、唾液交じりの精液を塗りたくって扱き始めた。

大森の“ちんぽ”も、再び硬くさせた吾作の“ちんぽ”で添木にして扱かれ瞬く間に元気を取り戻し、“あっ”と言う間に絶頂をむかえていった。

「あ、ああ、吾作・・・、お、おお、射く、射く・・・、あ、ああ、出るぞ、出る、出る・・・。お、おお・・・。」

大森は、吾作を強く抱き締め、夕暮れの黒い雲が流れる空を見上げながら射ってしまった。

快感の余韻が残る震わせている体に、吾作から唇を付けられ舌を入れてきたが、大森は苦にならなかった。むしろ積極的に吾作の舌に残っている精液を扱き取るように舐めまわしていった。

(8)

上野新平(53)は、会社を定時で退社したが、そのまま帰宅するのがなんとなく気が重かった。

それで滅多にしないことだが、昼間行きつけの会社近くの喫茶店で寛いでいた。

退社する少し前に、大森お爺ちゃんから携帯に電話があり、吾作とか言う近所の人が“お仲間さん”だったと聞かされた。

細かく聞くことは出来なかったが、これで大森お爺ちゃんも楽しい時間が過ごせる。喜ばしいことだと歓迎した。

しかし、どうしたことか新平は久し振りに嫉妬心で気持ちが動揺していた。

「やぁ、上野さんでしたね。お久し振りです。」

喫茶店の品の良い白髪のマスターがコーヒーのお代わりを持って来てくれた。

「お代わりはサービスです。ごゆっくりどうぞ。」

「あ、すみません、いただきます。」

読むともなしにページをパラパラと捲っていた週刊誌を一旦閉じてマスターの顔をしたから見上げながらニッコリ笑ってお礼を言う。

このマスターは、予てより気になっているお爺ちゃんだ。植木屋のお爺ちゃんや、不動産屋のお爺ちゃんと会う時など色々と世話をしてくれたお爺ちゃんだ。

こうした男色の世界に対して理解があるようで、一度ゆっくり話をしてみたいと思っている。

マスターは、コーヒーを取り替えた後お冷やを入れたコップを持って再び近付いて来る。

ノリを効かせ、アイロンかけした真っ白いシャツに真紅の蝶ネクタイと鼻髭が似合っている。

新平のテーブルの横にマスターが近付いてくる。足にピッタリの黒にグレーの細い縦縞のズボンだ。

丁度目線の高さに、マスターの股間部がある。手を伸ばすともっこりした部分に触られる距離だ。

そこを横目で見ると、なんとなく膨らんだ感じで、その中を見てしまった想いがした。

(どんな臭いがするのだろう。雁の太さはどんなだろうか・・・、何か話題が無いだろうか、天候の話では野暮ったいし・・・)

そうした新平の気持ちも知らず、お冷を注ぎ足した後、マスターはニッコリ微笑み一礼して、別のテーブルの客の方に行ってしまった。

新平は、立ち去ったマスターの淡いコロンの余香(よこう)に、うっとりして後姿を追っていた。

(残念だ・・・、ゆっくり話をする機会が作れたら良いのだが・・・)

新平は、諦め切れない気持ちでマスターが水差しを持って各テーブルを回っているのを時々盗み見していた。

小一時間ほどで席を立ちレジーに向かう。それをカウンター奥の調理場から見ていたマスターが手を拭きながら近付いてくる。

「毎度有難うございます。」

いつもの明るい声で礼を言い、新平が支払うお金を受け取りニッコリ微笑んでくる。

(あ、手が触れたが・・・)故意に触れられたような気がした。

「上野さん・・・。」

「えっ・・・、足りなかったですか・・・。」

小銭が財布を膨らませていたので、それを数えて丁度の金額を渡したつもりだったが、名前を呼ばれ慌ててしまう。

「いいえ、そうではありません。一度お話したかったので、お暇でしたら今夜でもお時間が無いだろうかと聞きたかったのです。」

レジーの中の小銭やお札を整理しながら顔は下を向いたままで他の客に気付かれないように気を遣っているようだ。

新平に、やっと聞こえるくらいの囁くような声で“今夜暇があるかと・・・”聞かれている。

新平は、聞き間違いではなかったかと、声を出さずにマスターの言葉を反復していた。

「あ、暇です。出張明けでポッカリ時間が空いていて退屈していて、どう過ごそうかと考えていました。」

その答えた声が、自分でも上ずった声だと分かり赤面する。

“以心伝心(いしんでんしん)”とは、こんなことを言うのだろうか。まさかマスターから誘われるだなんて考えても見なかったことだった。

自宅に戻りシャワーを浴び、約束した午後九時より三十分も前に指定された居酒屋に入る。

九時きっかり、見慣れた服とは随分違ったイメージのカジュアルな服装でマスターが入って来た。

顔を見合わせ、満面の笑みを返してくるマスターが手にした生ジョッキに思いっきり突き出し乾杯した。

話題は、一方的にマスターがイギリスでの生活した数年の思い出話が殆どで一時間余りが、あっと言う間に過ぎていた。

4人掛けのテーブルの下が、コタツのように掘り込まれていて足を伸ばして腰掛けられる。

新平が伸ばしている足を、マスターが両足で挟んだり、甲に乗せ“こんこん”と叩いてくる。

そうした信号を送りながらも、話が途切れることが無く、なにくわぬ顔で表情も変えない。

新平は、幸せ過ぎて、時々自分を見失い周りの騒音も消え、マスターの口髭が動くのだけを見とれていたりしていた。

居酒屋を出て肩を並べて歩き出したが、時々マスターの身体がよろけて新平に寄り掛かってくる。

「マスター、ちょっと飲み過ぎましたか。」

そのマスターの身体を両手で抱くようにして受け止めてやる。新平の鼻先にマスターのヘヤーコロンの匂いが心地良かった。
「あはははっ、飲みすぎたのでしょうね。念願の上野さんと一緒に飲み、楽しかったですからね。あ、私の名前は川端通利(かわばたみちとし)です。子どものころは、“川端通り”だなんて言われて。いましたがね、60年も昔ですよ。あっはははっ。」

はにかんだマスターの顔は幼少の頃を思い出して懐かしそうだ。

「60年も昔ですか。“川端通り”だなんて地下鉄の駅の名前みたいですが、その頃はまだ地下鉄なんて無かったでしょう。」

「その頃は路面電車の停留所の名前でした。」

“ちょっと寄って酔いを醒まして下さい”と誘われて居酒屋を出たが、マスターのマンションとは反対方向に歩いているようだ。

「マスター、お住まいは反対方向では・・・。」

「え、そうですよ。だからちょっと喫茶店に寄って冷たいものでも飲んで下さい。」

「ああ、そう言うことでしたか・・・。」

新平は、マスターの自宅に誘われているつもりになっていたが、既婚者か、ご家族と一緒にお住まいかも聞いていなかった。

「さあさあ、着きましたよ。いま鍵を開けますからちょっと待ってて下さいね。」

足元をふらつかせながらポケットから鍵を探し出し、鍵穴に入れようとしているがなかなか入らないようだ。

「ちょっと貸して下さい。」

新平が、鍵を受け取り“ガチャ”と一発で開けてやる。

「おっほほほ、私はやっぱり酔っているのですね。美味しいお酒でしたからね。さあ入って下さい。」

背中を押されるように喫茶店の中に入る。防犯のためにと間接照明で淡い光の電灯が数灯壁を照らし、雰囲気としては昼間と違った怪しげな雰囲気にさえ思える。

「上野さん・・・。」

薄暗い喫茶店の中を見回している新平の背中から、マスターが歩み寄って抱きついてきた。

「あ、マスター・・・。」

新平は、予期しないでも無かったが、むしろ願っていたことだったろうが、唐突でもあったので、前に数歩よろめきながら振り返り、マスターの身体を抱き寄せ、胸に埋めているマスターの顔を優しく起こし唇を寄せていった。

二人は、無言のまま舌を絡ませ合う。

暫くして、マスターが、何かに気が付いたように身体を離そうとしたが、新平はその離れようとしている身体を引き寄せ、マスターの股間に手を持っていき、そっと膨らみを撫でてみる。

「あ、ああ・・・。」

一旦逃れようとしたが、腕に力を入れ腰を押し付けるようにして抱き締めてきた。

こうなることは、何かのきっかけで始まるだろうとは思っていた。それは居酒屋で既に始まっていたのだろうが、どうしても双方から確実に確信持てない状態で時間を過ごしていたようだ。

唇を付けたままマスターのズボンのファスナーを一気に引き下げ、そこから手を入れ、メリヤスのサルマタで包まれた股間部の心なしか濡れた膨らみをそっと掴み、形に沿わせ摩ってみる。

「あ、ああ、上野さん・・・。」

マスターは、既に恍惚状態になり顎を上向きで目を瞑り腰を捩るようにして押し付けてくる。

新平の手を引いて案内されたカウンター奥は、調理場横に畳敷きの休憩場があった。

3畳くらいの部屋の奥にカーテンが下げられロッカーが見えていたのでウエイトレス用の更衣室を兼ねているのだろう。

調理場の隅にもカーテンが下げられ、そこは簡易シャワーが取り付けられていた。

言われるまま、先にシャワーを浴びカーテンを開け出ようとすると、そこにマスターがバスタオルを広げニコニコ微笑んで待っていてくれた。

新平の頭にバスタオルを被せゴシゴシ拭いてくれている。

目の前のマスターを見ると交代でシャワーを浴びる準備をして腰にバスタオルを巻いて“ちんぽ”を隠している。

新平は、そのマスターの腰からバスタオルを剥ぎ取り裸にしてしまう。
そこには期待したマスターのずる向けで半勃起させた“ちんぽ”がぶら下がっていた。

ちょっと驚いて腰を引いたマスターだったが、そのまま新平の濡れた頭髪を拭いてくれている。

“見たい、触りたい、しゃぶりたい・・・”新平の願望が一気に叶う状況で目の前に漠されているのだ。

迷うことは無い。新平は、腰を落としマスターの腰を掴み“ちんぽ”にしゃぶりつき、真っ赤な鈴口の中央に見える縦に割れた尿道を舌先で舐め回していく。

「あ、上野さん、あ、ああ、シャワーを・・・、あ、ああ。」

新平は、そのままマスターを肩に担ぎ上げ、ばたつかせている足からサンダルを落としながら構わず三畳の中央に降ろし、背中にバスタオルを掛け後ろに転がし仰向けに寝せる。

起き上がろうとするマスターの胸を突き、バタンと後ろに倒し、体を跨いで抱きつき唇を吸いに行く。

「あ、ああ、上野さん・・・。」

不安そうに、か細い声で拒否するでも無いが遠慮深げに囁いている。それでも新平のうごめく舌を捕らえると上下の歯で挟み、しごく様に新平の唾液を吸い取ってくる。

一旦横向きで唇を舐めあい、頃合を見てマスターの股間に顔を持っていき、マスターの顔の上に新平の先走りで濡れた“ちんぽ”をペタペタと打ち付けるように乗せて見る。

マスターは、暫く躊躇していたようだが、顔を上げ、新平の“ちんぽ”をくわえ込んできた。

シックスナインでお互いにしゃぶり合い、じわじわとマスターの金玉から蟻の門渡りと舐めていく。

「あ、ああ、上野さん。そ、そこは・・・、あ、ああ。」

出掛けにはシャワー浴びて着替えたのだろうが、菊座に鼻先が近付くと独特の臭いが微かに匂う。

それを言いたいのだろうが、新平は“蟻の門渡り”に唾を垂らしながら舐めまわし、唾液が菊座に流れていくのを見ながら、バスタオルを尻の割れ目に沿わせ軽く拭きとってやる。

「あ、ああ、上野さん。あ、ああ、駄目です・・・。まだ・・・、あ、ああ。そこは、あ、ああ。」

菊座に流れて濡らした唾液をふき取った後、舌先でチロチロと舐めに行く。

「あ、ああ、そんなぁ・・・、あ、あう、あう・・・。」

新平は常備しているラブオイルを脱ぎ捨てていた洋服のポケットから探し出し、中指に取って菊座に塗りこんでいく。

“ぐ、ぐぐっ”と中指を押し付けて見ると、すんなりと菊門に吸いこまれていった。

次に、人差し指を添わせ、同じように押し付けていくと、それもちょっとした抵抗はあったが、マスターの眉を寄せる様な痛みも無かったのか飲み込まれるように入っていった。

(これは、自分で開発していたのだろうか・・・、それとも・・・。ま、どっちでもいいけど・・・)

右手に竿を握り扱きながら、左手でマスターの両足を抱え上げ、膝立ちで近付いていって、菊座の中央を亀頭で探し当て腰を押し付ける。

「お、おお、あん、あ、あん・・・。」

やはり最初は抵抗があったのだろうが、たいした時間も掛けずに竿の根元までを難なく挿入出来た。

腰をリズムよく打ち付けていくと、それに合わせてマスターが“あん、あん、おう、おう・・・”と低い声で善がってくれ、汗だくで抽送する新平の気持ちを高揚させてくれる。

マスターは、新平に顔を見られたくないのか、両腕を肘から曲げ、握りこぶしを顔に被せ、声を殺して喘いでいる。

菊門を締め付けてくるタイミングも、新平の竿が深く入ったとこどで根本を包んでくれる。

フィニッシュは、竿をゆっくり引き抜き、扱きながら狙い定め、マスターの股間に白濁した精液をぶちまける。

それを、萎えてしまった“ちんぽ”と金玉に塗りたくり掌を被せるようにして“ぬめぬめ”と揉むように撫で付けていく。

「あ、ああ、駄目、駄目です。あ、ああ、上野さん、あ、ああ。」

マスターは、駄目だと言いながらも、両足を開いて投げ出し、腰を持ち上げてくる。

(駄目って、なんだろう・・・)

そう思いながらも、勃起してきたマスターの形の良い、ずり剥けした“ちんぽ”を扱いていく。

「あ、ああ、あふっ、あhっ・・・。」

一段と新平の手の中で膨らんだ“ちんぽ”の先から“ビシッ、ビシッ”と垂直に二度白濁液を射精し、あとはダラダラと新平の指の外側をだらだら落ちていった。

握りこぶしで隠していた両手を顔から外し、上からのぞきこんで目を合わせに良く。

一瞬“何があったのだろう”とした目つきで新平を見つめ、気が付いたように顔を赤らめてくる。

何かを言いたいのか、唇と、その上の鼻髭がモゾモゾ動いている。

新平は、ちょっと潤んだ瞳の、マスターの顔を両手で優しく包むように挟んで唇を近づけていく。

「マスター、今だったら終電に間に合いますから・・・。」と言って、一週間後の再開を約束して喫茶店を飛び出し帰宅した。

それでも翌朝は、朝寝坊してしまった。ナマ焼けのトーストを半分ちぎって口に押し込み、牛乳を流し込み、シャツの襟にネクタイを通しただけで家を飛び出た。

「お、新平。また朝寝坊かい。」

隣に住む善吉おじいちゃんが、庭木に水を掛けている。

「あ、お爺ちゃん、おはよう。」

「おい、新平、待て・・・。」

「何ですか、時間が無いので・・・。」

「馬鹿だな、髭も剃らずに出勤かい。おまけに顔も洗っていない・・・。」

善吉お爺ちゃんは、首に下げていたタオルに唾をつけ、新平の頬を拭きに来た。

「あ、汚れていましたか、有難う。」

お爺ちゃんの甘酸っぱい汗の臭いが新平の鼻を突く。それでも善吉お爺ちゃんの体内から出た汗なんだと思うと股間が“むずっ”とする。

「危ないから車に気をつけて行くんだぞ。」

「あのねぇ、お爺ちゃん、子供じゃないんだから・・・。あ、時間が無い、行ってきまぁす。」

見送ってくれているお爺ちゃんを、振り返って見る余裕も無く朝のラッシュで込み合う駅前を目指して急いだ。

(つづく)

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お断り:小説の中に登場する人名、地名、企業名はすべてフィクションであり、故意的なものではありません。(源次郎)
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